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zoom RSS 2009..3.21 茶臼岳から沼原湿原(栃木・那須連峰)

<<   作成日時 : 2009/03/22 19:50   >>

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今年は誰も知らないマイナー山中心に登っていたが、今回は超メジャー級の山に宗旨変え。
とてもスキーツアー向きとは思えない茶臼岳周辺で、大胆にも那須横断ツアーを敢行した。
しかしロープウェイ利用の楽々ツアーのはずが、悪戦苦闘の連続で久しぶりに心地よい疲れを感じた山であった。

【 3/21 茶臼岳(1915m) 栃木・那須連峰 】
那須ロープウェイ駐車場〜峰の茶屋避難小屋〜無限地獄手前(引き返す)〜茶臼岳〜牛ヶ首〜日の出平〜沼原湿原〜車道を歩いて:冬季閉鎖ゲート

那須連峰と言えば誰もが思い浮かぶのが、現在でも盛んに噴煙を上げている茶臼岳ではないだろうか。
中腹1700mコンタ付近まで那須ロープウェイを利用すれば、ハイキング的に登れる気安さがある。
しかし大観光地の感がある表那須の茶臼岳は、人混みを嫌って30年あまり足が遠のいていた。

そんな時、山仲間のMt.Raccoさんから一通のメールを頂く。その名も「那須横断楽々ツアー」。
那須ロープウェイ上駅から牛ヶ首、日の出平を経由して沼原湿原に滑り込むスキーツアーのお誘いであった。
大分昔に登ったきりの茶臼岳に、久々に表敬訪問してもよいかなぁ〜などと思い、仕事の都合を付けて急遽参加することになった。でもアノ火山地形で岩石累々とした茶臼岳周辺で滑れるところがあるのか?半信半疑であった。

写真は集合場所に向かう途中の車道から見た、朝の茶臼岳と朝日岳。快晴である。
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黒磯の道の駅で今回のメンバーと待ち合わせる。千葉@Mt.Raccoさん&Soigaさん、キリンさん。福島@みどぽんさん、Takeちゃん。栃木@羊さん&naoちゃんとSONEの8人がツアーに参加する。

沼原へ向かう車道の冬季閉鎖ゲートに車をデポして、那須ロープウェイ山麓駅駐車場に付く。
しかーし・・・強風のためロープウェイは運休状態。30分待っていたが動く気配はない。仕方なく峰の茶屋までツボ足で登り始めた。

上の駐車場まで登ると栃木県警の山岳救助隊の面々が只ならぬ雰囲気でいる。
あとで知った事だが、茨城の男性が14日から行方不明になっていて、その捜索隊が組まれていたらしい。
しかし当の男性は我々が登った当日に北側の沢筋で遺体で発見されたとの事。遭難原因は滑落らしい。
別な山域の話だが、この日は南蔵王・水引入道の山頂付近でも女性が滑落して死亡されている。
2件の遭難は誠に痛ましい事故で、ご家族の皆様にはお悔やみ申し上げる次第であるが、この後に我々も滑落するかもしれない・・・という些少の恐怖を味わう事になる。

峰の茶屋への登りは下部樹林帯では快適に登れた。しかし無立木斜面のトラバースに入ると那須名物の強風が襲ってくる。ザックにスキーを付けた我々は、突風に煽られ暫し立ち止まる機会が多く、厳しい登りになってしまった。
正面に茶臼岳の頂稜を仰ぎ見ながら登って行くメンバー。
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北側には那須の穂高岳と異名をとる朝日岳がインプレッシブな山容で屹立している。
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強風の間隙をつきながら登り付いた峰の茶屋避難小屋。積雪期の茶臼岳は貫禄がある。
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避難小屋の陰で風を避けて休憩する。一息ついてから牛ヶ首への西側トラバース道に向けてGO!
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一段登ると強風が少し落ち着いてきた。風衝地帯では雪が飛ばされて砂礫がでている。
裏那須と呼ばれている三倉山、大倉山、流石山の連山が魅惑的に眺められた。
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西側には南会津アルプスと呼ばれている、会津駒・朝日山群。その奥には越後三山まで遠望できた。
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牛ヶ首へのトラバース道は最初は雪面にステップがあり快調に進めた。噴気を見物しながらの楽しい行程である。
でもそのステップが北西の雪面を横切る地点で突然消滅する。
ここからSONE〜羊さんの順で懸命にキックでステップを作るが、10回以上キックしないと安全な足場が構築できない。クラストバーンの斜度は35度以上。下部は100m以上の斜面が落ち込み、その先は傾斜を増して見えない。
ピッケルを持ってくれば良かった。自宅を出発する時、重い木製のピッケルを家に置いてきてしまったのである。

クラストバーンのトラバースを50%弱進んだところで撤退することにする。
戻る方が怖い! 皆で慎重にバックして戻り、茶臼岳山頂から南に回りこむルートに変更。安全第一が鉄則である。

最初は茶臼山頂には登らない予定であったが、結局立ち寄ることになってしまった。
途中の傾斜がない北斜面で少し早い昼食を摂ったあと一気に山頂を目指す。
ドーム状の山頂北側には小さな噴火口があった
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岩場とガレが続く道を登って行くと待望の山頂到着である。
展望は360度。南側には男鹿山塊と、その奥に日光連山。遠く右奥には燧ケ岳と至仏山が遠望できる。
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東側には八溝山や奥久慈男体山。そして茫漠と広がる関東平野。
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山頂の祠の奥には裏那須の三倉連山。右奥には御神楽岳の尖りが見える。
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そして限りなく白い飯豊連峰が。
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北側は那須最高峰の三本槍岳。右に磐梯山も頭を出している。
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そして私が大好きな山:浅草岳と、右が守門岳。
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その他にも安達太良山や吾妻連峰。先週登った阿武隈の大滝根山。霞む筑波山など山座同定の楽しみが尽きない山頂であった。登る予定でなかった山頂での大展望はもうけものであった。

しかし次々に出会う登山者が一応に「どこを滑るの?」と質問してきたのは面白かった。
我々のことをスキーを担いで登ってきた変人達と思っていたのであろう(笑)

山頂の大展望に満足して牛ヶ首に向かう。ロープウェイ山頂駅近くの分岐までは遠回りになるので、適当にドーム基部の雪を拾って回り込んだ。
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やっと日の出平がすぐ傍まで見える位置に出る。
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牛ヶ首から日の出平の登りはヤセ尾根になっているが、潅木が出ていて問題なく通過できる。
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茶臼岳を振り返る。無限地獄の噴気が活火山である感を強くする。
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そして苦闘の末に日の出平の分岐に到着した。今まで苦労して担いできたスキーをやっと使える。
「凄い楽々ツアーだった(苦笑)」「鳥海の祓川ルートをシール登高するより大変だった」などなど・・・
やっと滑れる事でメンバー全員の高揚した気持ちが伝わってくる。

但し、ここから沼原湿原までの滑降ルートは誰も経験がなく、適当に樹間が広い場所を拾いながら滑ろう・・・といい加減な気持ちで潅木帯の登山道を滑り降りていく。潅木の密林でそれ以外にコースはない。

地形図で確認していた尾根を見つけて、再度地図読みを行う。そしていよいよドロップ。
出だしはクラストしていて慎重に滑るが、少し下るとザラメに変り快適の一語。
周囲の樹林はダケカンバの純林で、時々林間が混むが、適当に右左をトラバースしながら空いている場所を探して滑りまくる。少し開けたバーンではカービングがビシバシ決まり最高の滑りであった。
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思わぬザラメ雪に狂喜乱舞するMt.Raccoさん。      楽しそうに滑りまくるSoigaさん。
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始終笑顔を絶やさないキリンさん。           唯一ウロコ板で参戦のみどぽんさん。
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奇声を上げて楽しんでいたTakeちゃん。        暫くぶりに飛ばして滑ったSONE.
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でも楽しい滑りも沼原湿原が近づいてくると終わりである。
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湿原に出て休憩。皆の顔は日に焼けて真っ赤になっていた。
「登りの苦労が報われた!」「まるでGWの春山みたいなツアーだった」「とても表那須とは思えないコースだ」
等など・・・山滑りが好きな面々ならではの言葉が並ぶ。でも素晴らしい山だった。

さて帰路は沼原湿原の一番東側を通過していく。振り返ると大倉山の稜線がアルペン的容貌で見える。
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左には白笹山がまるで吾妻や八甲田の一峰の雰囲気で見上げられる。
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沼原駐車場からは車道を滑っていくが、二曲がり目から雪が途切れがちになりスキーが使えない。
車道を薮漕ぎしてショートカットしながら下るが、最後はそれも出来なくなり舗装道路をひたすらトボトボ歩く行程となってしまった。皆さんはテレブーツだが、兼用靴のSONEには辛い道であった。
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そしていい加減嫌になる頃、やっとゲートにたどり着く。夕陽が山の端に沈む頃の戻りであった。
でも人混みで敬遠していた茶臼岳に、もっとも印象が残る形で再訪できたのは良かった。
この計画を立案してくださったMt.Raccoさんをはじめ、楽しい一日を共に過ごせた仲間達に感謝感謝である。

Mt.RaccoさんのHPは → コチラ

みどぽんさんのHPは → コチラ

羊家さんのブログは → コチラ

TakeちゃんのHPは → コチラ


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コメント(14件)

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昨日のツアーではお世話になりました。
さっそくレポ拝見しました。説明が詳しいうえに、画像が大きいので見ごたえがありました。

私にとっては、厳しいツアーでしたが、SONEさんの明るいおしゃべりで気分が軽くなったツアーでもありました。

また、山頂からの山々の同定を感心して聞いていました。
またの機会を楽しみにしております。
みどぽん
2009/03/22 20:03
お〜、関東に遠征でしたかぁ〜。
なるほど、那須の煙を巻きながらスキーを担ぐのも絵になりますね。
ここは、マロとロープウェイで登っただけです。
いつかは、周回したいですね。(^o^)
スズ7
2009/03/22 21:03
soneさん、こんばんは

相変わらず神出鬼没、行動範囲が広いですね

当日遺体で発見された登山者は、茨城時代に
一緒に山遊びしていた友人です。

彼が那須で行方不明らしいとの連絡が20日にあり、
今日の朝、遺体発見との知らせ。

遭難情報を探していたら
なんと発見の当日にラッコ&soneさんが
スキーツアーをしていたなんて・・・すごい偶然!

お互い安全第一で行きましょう
なんど
2009/03/22 21:27
こんばんは。
レポ公開、首を長くして待っておりました。
↑でみどぽんさんが書かれているように、SONEさんのレポは内容が濃くて勉強になることが多いですから。

さて、このルート、実は結構昔は活発に滑られていたようなのですが、なぜか最近のレポートは(某ガイドさんを除き)ほとんどありませんね。
季節限定ながらなかなかすばらしいルートですので、また、来年もチャレンジしたいと思っています。また、ぜひご一緒下さい。(RW山頂駅付近で何回か遊んでなか日の出平に向かうと時間的にちょうど良いかも知れませんね。)
Mt.Racco
2009/03/22 21:36
みどぽんさん今晩は。
昨日はお世話になりました。みどぽんさんの写真も一部使用させて頂き感謝しております。
私の拙い説明をお褒めいただき誠に恐縮です。
何時もうるさいと言われる程、際限なくしゃべっている私ですが、流石に最後の車道歩きでは無言になってしまいました(爆笑)
山座同定は東北の山々を自分でも呆れるほど登った結果分かるようになりました。
同じ東北にお住まいですので、また何時かご一緒できる日を楽しみにしております。
SONE
2009/03/22 22:08
スズ7さん今晩は。
今まで避けて通っていた那須ですが、雪を抱く姿はプチアルペン的で見応えがありました。
でもスキーを背負った一団は、他の登山者からは明らかに浮いた存在でしたね(苦笑)
そう言えばワンコ連れで登っていた方いましたよ。でもあれ程のカリカリバーンで犬は大丈夫なのか一寸心配でした。
SONE
2009/03/22 22:12
なんどさんお久しぶりです。
3月も後半になると雪道走行がなくなるため、一気に行動範囲が広くなってしまいます。
高速道が千円になったら誰かにストップしていただかないと際限なく行ってしまいそう・・

でも栃木県警・山岳救助隊の方々が捜索されていた遭難者が、まさかなんどさんの御友人の方だったなんて・・・言葉もありません。ご冥福をお祈りするばかりです。
本当に山では安全第一。ちょっとの油断が大事に至るので、お互いに気をつけていきましょう。
SONE
2009/03/22 22:23
Mt.Raccoさん今晩は。
いやいや、Raccoさんにレポ褒められると恥ずかしくなってしまいます(冷や汗)
でも今回のコースは最近トレンドのバックカントリーとは、一寸一線を画すコースの様な気がしています。スキーを担いで岩場や砂礫地、そしてクラストバーンのトラバースがある点では山の総合力を求められる場かもしれません。天候や雪質によってはスキーツアー初心者では太刀打ち出来ない局面もあると思います。
でも今回のツアー、余りに最高だったので次回また参加したいですね。その時には最悪でも最後の車道が2/3は滑れる事を期待して・・・兼用靴では辛すぎます(笑)
SONE
2009/03/22 22:35
スキー担いで兼用靴歩き、お疲れー!
かなり大変な行程だったね。でも皆さんの楽しそうな笑顔でオールOK!!
自分も来シーズンはどこまでいけるか!?がんばりたいものです。
タッシー
2009/03/23 11:21
タッシー今晩は。
兼用靴での歩きは登りはいいんだけれど、雪が無い岩礫地や車道の下りが大変!
最後はさすがに足が痛くなってしまったよ(苦笑)
今回のコース、滑りは最高なので精進して来年は一緒に行きましょう!
SONE
2009/03/23 18:00
SONEさん。先日はお世話になりました。
ウロコでゆるゆるツアーかと思ってましたが、
前半は全然そんな感じじゃなくてぐったり。
でも下りは最高のザラメで登った甲斐がありました。
こんないいコースがあったとは思いませんでした。
これは毎年の定番コース入りしそうです。
あとはもう少し雪があって、林道を突っ切って滑っていければ言うことなしですね。

N家(たけ)
2009/03/23 21:15
たけちゃん、こちらこそお世話になりました。
当初は楽々と考えていた反動で、気持ち的に疲れてしまった登りでしたね。
でも滑り出しまで時間がかかったお駄賃として、最高のザラメをGETしたと思います。
来年こそRW利用の楽々ツアーをしてみたいものですね。積雪量がカギかな。
たけちゃん達の最後のオマケは本当に大変だったと思いますよ(笑)
SONE
2009/03/23 22:09
SONEさん今晩は。那須ツアー大変お世話になりました。
茶臼岳からの展望素晴らしかったですね。SONEさんの解説でいかに沢山の山が見えているか分かりました。感動モノでした。
ザラメの滑りとヤブコギも楽しかったです。ではまたよろしくお願いいたします。
キリン
2009/03/23 23:57
キリンさん今晩は。那須横断ツアーでは本当にお世話になりました。
30年ぶりの茶臼岳でしたが、連休中で唯一の大展望を満喫できて最高でしたね。
登山+ザラメ滑降+薮漕ぎと、山の醍醐味を全て味わえた一日でした。
またご一緒できる日を楽しみにしています。
SONE
2009/03/24 18:27

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