東北の山遊び

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zoom RSS 2009.5.3 葛城山(山形・朝日連峰)

<<   作成日時 : 2009/05/04 19:45   >>

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葛城山と言うと奈良の山を思い浮かべるが、今回登った葛城山は朝日連峰の北鎮:以東岳北方稜線の一座である。この山は天地人:直江兼続が抜開した朝日軍道が通過する場所に当っているが、三角峰以北から鱒渕までの区間は道が消失しており、残雪期限定で登れる山である。

【 5/3 葛城山(1121m) 山形・朝日連峰:以東岳北方稜線 】
左京淵ダム手前700m地点〜大葛城沢左岸尾根経由:750m地点〜1121m南峰〜葛城山(往復)

四年前に北に位置する高安山に登ったおり、以東岳に向かって延々と伸びる稜線に目が留まった。
葛城山〜芝倉山〜茶畑山〜戸立山と標高を高めている白地の山々は、その時から約定の山になったのである。

今回のメンバーはみいらさん@山形、鯛金さん@酒田、ebiyanさん・スズ7さん@宮城とSONEの5人。
皆さん新規の山&コースには眼が無い純粋の山キである。

それにしても葛城山とは古都の雅をかんじさせる山名である。付近には摩耶山、左京淵ダムなど関西文化を感じさせる名称が多い。それは朝日山大権現の修験道に関わりがあるためか、それとも平家の落人であり、マタギとして朝日連峰を駆け巡った三面集落の祖先がつけたものか?山名考察の楽しみは尽きない。

一番気になっていた東大鳥川に沿った林道は左京淵ダムの手前まで除雪されていた。
鯛金さんに言わせると、GW中にこの地点まで車で入れたのは稀でラッキーだったとの事。
登山準備を終えて林道を700m遡る。東大鳥川の橋上では優しい色合いの新緑とヤマザクラが素晴らしかった。
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地形図上の424m地点から左側の急な斜面に取り付く。この高差70mの登りが登山の成否を決めるポイントとなる。一部土が露出した急斜面は滑り易く、木に掴まりながらの登りだ。
苦労して尾根に出ると結構立派な踏み跡がある。キツイ薮の登りが続くと覚悟して訪れただけにビックリ!
ヒメコマツの並ぶヤセ尾根を越えるとブナの森になる。よく観察するとほぼ全てのブナに花が咲いていた。
「これで今年の秋はブナの豊作になるね。」皆で緑に染まるブナの新緑を眺めながら語り合う。

途中のブナにはご覧の切り付けがあった。山の幸を求める方々にはよく登られている尾根なのであろう。
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川沿いに咲いていたリュウキンカ。                尾根ではムラサキヤシオツツジが咲き始めていた。
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標高670mから730m付近までのヤセ尾根は、急な上に落ち葉で足元が滑り登り難い。
そこを突破すると残雪が現れる。ここで一本とるがブユの大群に囲まれ鬱陶しい。

そして標高750m位から完全に残雪歩きとなった。大葛城沢対岸の尾根は急峻で、底雪崩の跡を谷筋に落としている。
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マルバマンサクは淡い黄色の花を沢山咲かせていた。   登り始めの頃から一面に咲き誇っていたイワウチワ。
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残雪は主に尾根の北斜面を覆っている。初夏の陽気が続いたため南斜面の雪は消えていた。
それでもマンサクやタムシバの木々が雪の上に出てきて薮っぽい箇所も出てくる。
あと一週間後だったら所どころで薮漕ぎの局面も出たであろうが、尾根が広く危険箇所はない。

途中で南側の展望が開ける。東大鳥川の上流には甚六山が重量感ある山容で眺められる。右奥には双耳峰の枡形山が遠望できた。
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ザラメ雪は軟く、一回のキックステップでサクサク登れる。振り返ると摩耶山の岩襖が見える。
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ヒメコマツ越しに茶畑山が大きい。残雪期以東岳登山のメインルートとなる北西尾根は2箇所で雪が切れていた。
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やがて稜線に近づいてくると尾根の形状が定かでなくなる。その手前の部分は皆がブナの回廊と読んだ。
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1080mコンタ付近で主稜線に出る。東側の展望が一気に開けて喝采が上がった。
甚六山の左手にはマイナー12名山の一峰:化穴山が端整な姿で見えている。
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この主稜線は朝日軍道のルート上であるが、豊富な広い雪堤に覆われていた。
そして葛城山南峰に到着。振り返ると茶畑山の奥に戸立山、さらに奥には以東岳の東肩部分が見える。
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南峰から目指す葛城山(三角点峰)が右に、左奥には高安山がピラミダルに恰好よく見える。
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ここで余談ではあるが、葛城山周辺の朝日軍道の地名と、地形図上で読める場所を北側から対比させた資料が、越後の山旅:藤島玄氏著の中に記載されているので紹介したい。
高安山(1244m)=高安ノ明神、高安山南部の1100m〜1000mの平坦地=日影ひら、1045m峰の南鞍部=御殿御小屋ガ平、1120mの平頂=今野栄次郎自害の処(現在の地形図では1115m独標か?)、葛城山(1121m)=葛木天狗松、葛城山南峰(1121m)=鉄砲休、葛城山南峰の南東主稜(ブナ林あり)=貉森、芝倉山の鞍部1030m=蝙蝠ガ谷(現在の地形図では1000m)、芝倉山への急登=六十三本坂(本は曲がりの意味)、芝倉山(1221m)=八熊岳(八久和岳)、茶畑山(1377m)=御田峰(湿地に小池あり)、戸立山への主稜=馬ノ背、戸立山(1552m)=冷水岳。
これが今回の葛城山登山で見渡せた、場所を確認できた旧地名であった。


葛城山南峰から本峰までは高差60mのアップダウンがある。一部で雪堤の割れが見られるが、広い雪原を一気に駆け下り最後の登りにかかる。少しずつ登っていくと、南峰とは少し角度を変えたアングルで周囲の重畳とした山々が展開してゆく。大展望を前にメンバーも一応に笑顔であった。

過去に2回登った赤見堂岳。真っ白い山容を見せる東面の印象とは全く異なる。
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そして葛城山の山頂に到着。天狗松と呼ばれたのに松の木はない、ただただ広い山頂であった。
ここからは高安山の全貌が見える。残念ながら八久和川に雪崩落ちる灯明岩はこの角度からは見えない。
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朝日連峰の怪峰:障子ヶ岳。この山も西側から眺めると随分印象が違う。
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約3時間で登った山頂でゆっくり昼食とした、GW期間中にも係わらず誰もいない貸し切りの山頂。
しかも四周に人口物の影は見られない、山また山の世界が広がっていた。

帰りは往路を戻る。南峰から芝倉山に続く主稜線を確認すると、結構簡単に行ける事が分かった。
でも往復に2時間を要するので次回の楽しみに取っておく。

登ってきた尾根に下り始めると、山頂の写真を撮っていなかったのに気が付いた。
件の山頂はこんな目立たず、ダサイ山容であった。
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登りでは鬱陶しかったブユも、帰路ではいなくなり快適に下る。しかし落ち葉の引き詰められた急坂は慎重に行動した。滑落したら只ではすまない斜度であった。

林道に降り立ってからはコゴミ採りに興じる。      そして下田沢地区のあるカタクリ園に立ち寄った。
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麓では春本番。他にはオオバキスミレとキバナイカリソウが満開に咲き誇っていた。
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人気の朝日連峰にあって、葛城山はトレンドから外れた寂峰である。しかし残雪を利用して縦横無尽に山を駆け巡る事ができる登山者にとっては素晴らしいフィールドのひとつであろう。

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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
soneさん、お晩です。いつもながら集合地点からのピックアップありがとうございました。

葛城山、いがったですねえ。お誘い頂きありがとうございました。
山容は冴えない山でしたが、付き合ってみると何とも味のある良い山でしたね。今、山行報告を纏めていたところでしたが、soneさんも書いている通り「重畳」と言う言葉しか浮かばないほどの遠近の山の連なりでした。
それにしてもゴージャスな眺めでしたね。お世話になりました。<(__)>
みいら
2009/05/04 21:20
みいらさん今晩は。
葛城山お疲れ様でした。しょかんのお菓子とても美味しかったです。改めて感謝いたします。
でも本当に冴えない山容の山でしたね。他の山から同定するのは難しいと思います。
しかし稜線に出てからの大展望! 噛めば噛むほど味が出るスルメの様な山でした(笑)
次の山も宜しくお願いします。
SONE
2009/05/05 00:32
葛城山は林道歩きがほんのちょっとで、ほしいところでは残雪が出てくる
というベストタイミングでそれほどたいへんな思いをせずに登れてラッキーでした。
それにしても本当に大きさを改めて感じた朝日でした。
夢がまたいろいろと膨らんできました。
おいしいコゴミでした。
ebiyan
2009/05/05 18:59
私にとっては幻の葛城山でした。
取りつきからの急斜であれれ、登山道にはない醍醐味です。
延々と続いたイワウチワ、ブナ林もお見事、ヘロヘロになる前に山頂に着いて(^o^)
そうですね。スルメは噛めば噛むほど味が出て飲み込むのが惜しいくらい。
これが、1週間後でしたら難儀したでしょうね。
おっ、コゴミはたらふくいただきましたよ。
もう少しで、緑の○○○ね。失礼(^_^;)
スズ7
2009/05/05 20:48
ebiyanさん今晩は。
今年の少雪の状態を考えると、本当に一番いい日程で登れました。
朝日連峰は大朝日岳など主稜線に目がいきがちですが、北部の山々も素晴らしい事を感じて頂き何よりです。道の無い山をターゲットにすると、登ってみたい山は切りが無いですね(笑)
コゴミは癖のない山菜なので、野菜感覚で食べられますね。
SONE
2009/05/06 20:18
スズ7さん今晩は。
この山域が初めてみたいでしたので、山の広大さにさぞかし驚かれたことと思います。
登山道がない山に登った場合、後からの感激が違ってきますね。
本当に1週間後だったら中間部の薮で苦労していた筈です。でも稜線は思ったより残雪量が多いと感じました。
コゴミもう覚えられたみたいですので、今後発見したら採ってみてくださいね。
SONE
2009/05/06 20:24
SONEさん
今晩は〜。
早いお帰りでしたね。
山形は天気も良くて最高の連休のフィナーレでしたね。
山形の主峰しか知らない我には、新鮮そのものの味でしたよ。
もちろん、コゴミは美味しくいただきましたよ。
スズ7
2009/05/06 20:38
スズ7さん今晩は。
たった4日しか取れないGWでしたが、天候に恵まれ最高でした。
日本海側の山は積雪量が半端でないため、宮城では考えられないルート採りが可能ですね。
また山菜採りを兼ねた登山に行きましょう!
SONE
2009/05/06 23:35
おはようございます。
おめめが開かなくてコメント遅れました。
医者にも行かず治して今朝からすっき開眼ですー。
登山道をないからと覚悟して臨んだはずなのに踏み跡が鮮明にあったのには驚きましたね。登られているんですね。あの角度からの月山朝日山系を見るのは新鮮な思いがしました。これにも開眼でしたね。笑
この界隈も来年が楽しみになってきました。
そろそろ、うどっこが芽を出したかな?
鯛金
2009/05/08 10:07
鯛金さん今晩は。
あれれっ! おめめ大変な状態だったのですね。
あの鮮明な踏み跡は恐らく山菜&キノコ狩りの方々のものと思います。
朝日連峰には登山道がない尾根でも、かなりな確立で踏み跡が存在しています。
但し稜線の潅木帯になると完全に消失してしまいますが...
来年の話をすると鬼が笑いますが、是非別な山にチャレンジしたいですね。
SONE
2009/05/08 21:18

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