東北の山遊び

アクセスカウンタ

zoom RSS 2009.8.16 寒江山(山形・朝日連峰)

<<   作成日時 : 2009/08/17 13:04   >>

面白い ブログ気持玉 3 / トラックバック 0 / コメント 8

東北地方の全域がマークの天気予報は本当に暫くぶりだ。しかしもうお盆も終わり、夏に咲く花々を愛でる山旅は、今年のラストチャンスであろう。
という事で久しぶりに朝日連峰の寒江山を訪ねた。今の時期に満開になるタカネマツムシソウの大群落を期待して・・・

【 8/16 寒江山(1695m) 山形・朝日連峰 】
日暮沢小屋〜ゴロビツの水場〜清太岩山〜ユウフン山〜竜門山〜竜門小屋〜南寒江山〜寒江山(往復)

寒江(カンコウ)山とは妙な名前である。一般的な山名由来では寒河江(サガエ)川の支流:見附川の源頭を成す山としてサガエ山の呼称が正しいと言われている。
しかし一方では、カンコウはガッコウ(岩がゴロゴロした険しい崩壊地の方言)の転訛で、西側の岩井俣沢の支流:ガッコ沢から命名されたという説もある。


前の晩は1時間半の睡眠で午前3時に起床し、午前3時半に家を出る。
一般道はガラガラで順調に山形県に入った。カーステレオからは夏の定番(私的には)、南佳孝の自選ベスト版が流れる。「Cool,日付変更線、Sleeping lady・・・」などの大好きな曲を聴くと、夏の気分を感じさせてくれる。

西川町を通過する頃に日が昇りヘッドライトを消す。2日前登った葉山や月山、朝日連峰北部の山々が見えてくる。
大井沢奥の根子集落から右折して日暮沢方面に車を走らせる。林道の整備が進み、普通乗用車でも問題なく走行できる様になった。(20年前までは悪路だったが・・・)
日暮沢を渡ると日暮沢小屋に着く。小屋周辺の林道には登山客の車がひしめいている。
邪魔にならない路肩に駐車して登山準備をするが、一人の場合は非常に短時間で終わる。

午前5時25分日暮沢小屋を出発。ここから大朝日岳を周回するときは時計周りにハナヌキ峰を目指すが、本日は寒江山が目標なので竜門山方面に向かう。この場合はゴロビツを過ぎた辺りから背後に直射日光を受けるのがネックとなる。あと1時間早く登り出すのが本当は望ましい。

登山道はいきなり急登で始まる。ヒメコマツの木の根を足場にして登るが、出だしの30分はスポーツ心臓にチェンジするため慣らし運転が必要である。最初から飛ばしすぎると後で必ずバテる事となる。
ヒメコマツの多い尾根を登り切るとブナの原生林に入っていく。所どころで急登が弛む箇所があり、弾んだ息を整えるのに効果的だ。
ゴロビツの水場は休まずに通過。その上部で北東側の展望が開ける場所がある。
2日前登った葉山の頂稜がポコポコした山容が朝のシルエットとなって遠望できた。
画像


途中で花が終わりかけのショウキランを見つける。湿地状のところではダイモンジソウが満開だった。
溝状になった変化に乏しい樹林帯の登りが延々と続く。モチベーションを持続させるのが難しい局面である。
やがて遅くまで雪田が残る低木帯を登り切ると、長い長い急登も一段落する。
そして小さな突起をアップダウンすると待望の清太岩山に到着する。この山頂からは一気に朝日連峰の展望が開けて爽快感抜群である。大朝日岳〜中岳〜西朝日岳の主峰群が大パノラマで展開している。
画像


そして反対側には朝日連峰北部の障子ヶ岳や赤見堂岳、そして月山も一望できる。
画像


清太岩山も休まず通過して標高差50mを急下降する。足場が悪く、帰路は苦労するところだ。
矮生ブナの鞍部から一気に登っていくと、次第に広々としたハイマツの尾根道になる。
目指す寒江山の3つの山の連なりと、見附川源流の雪渓の展望はこの地点が一番良く見える。
画像


北側に目を向ければ、オバラメキの岩場の奥に朝日連峰随一の大きな山容を誇る以東岳が一望だ。
画像


ユウフン山は熊糞山と書く。昔は大井沢のマタギ連中が跋扈した山なのであろう。山頂一帯はミネウスユキソウが一面に咲いていた。日差しを背に受けて暑かった登りも、ここでやっとひと段落。涼しげな微風が吹きぬける。
画像


ユウフン山も休ます通過。今日は体調が良い。ここから竜門山までは山上のプロムナード。左右の朝日連峰の主稜線の大観を眺めながら歩く気分は最高である。正面には竜門山と竜門小屋がどんどん近づいてくる。
画像


竜門山まで10名の登山者とすれ違う。皆さん竜門小屋に宿泊した方々だ。昨晩は20名ほどしか泊らずに比較的空いていたとの事。
最後の急斜面を登ると竜門山到着。本当の竜門山頂は左側に少し入った場所だが、潅木に囲まれて展望もないので今日は行かない。時間は未だ朝の8時前。日暮沢小屋から2時間30分で到着できた。ここも休まず通過。

竜門小屋に降りていくと花の量が増えてくる。特に多いのがミヤマアキノキリンソウだ。
画像


小屋近くまで降りてくると、咲き残りのハクサンイチゲが出迎えてくれる。ヒナウスユキソウは全てがドライフラワー状態であった。
画像


小屋の水場で冷たい水をがぶがぶ飲んだだけで、ここも休まず通過。竜門小屋は西側の岩井俣沢と大上戸山の展望が素晴らしいところだ。
画像


百畝畑は秋の紅葉が素晴らしい場所だが、盛夏の今は見るべきものはない。
振り返ると竜門山と竜門小屋が見える。理想的な場所に建設された非難小屋である。
画像


小ピークを一つ越えると花が増えてくる。東側斜面は湿性の植物が多い。ハクサントリカブトが咲き始めている。
画像


ミヤマクルマバナも登山道の脇に沢山咲いていた。
画像


小ピークの鞍部付近の東斜面には雪渓が残っている。越えてきたユウフン山方面が一望できた。
画像


雪渓の上部は一面にミヤマキンポウゲのお花畑になっているが、道から離れた場所なので写真は撮れなかった。
二つ目の小ピークを越えると、寒江山がぐっと近づいてくる。
画像


ここから先、南寒江山から寒江山にかけて朝日連峰最大のお花畑が広がる。一般的に朝日連峰を登る場合、大朝日岳を目指す場合が多い。しかし朝日通は百名山狙いで混み合う大朝日岳界隈は敬遠しており、花の多いこの寒江山周辺や以東岳をメインとして朝日連峰を楽しんでいるのである。

本日お目当ての南寒江山のお花畑。天気が良すぎて花の色が写真で出にくいのは残念であるが、タカネマツムシソウが盛りは過ぎていながらも沢山咲いている。
画像


ハクサンシャジンも多い。
画像


お花畑を構成する花々でメインはタカネマツムシソウとハクサンシャジンであるが、この他にはミヤマアキノキリンソウ、ハクサンフウロ、ウメバチソウ、ミヤマコゴメグサ、ミヤマリンドウ、エゾオヤマリンドウ、ハクサンイチゲ、イワインチン、タカネナデシコ、シラネニンジンなどが一面に散りばめられて咲いていた。
何枚も花の写真を撮るためにしゃがみこんでいるので、一行に先に進まない。
画像


一寸した岩場がある場所ではハクサンイチゲが未だ健在。背後に西朝日岳の雄大な山容が広がる。
画像


急坂を登りつめると南寒江山の山頂である。ここから寒江山は指呼の距離だ。
画像


風衝地の頂稜は開放感抜群で、西側にある三面マタギの聖地と言われた相模山を眺めながら歩く。
シラネニンジンとタカネマツムシソウが一面に咲いている。
画像


そして今日の目的地:寒江山に到着。体調が良いので狐穴まで足を伸ばそうかな、と思っていたが腹がへったので止める。竜門山から1時間10分。日暮沢からだと結局3時間40分休まず歩いた事になる。
画像


山頂からの展望は、流石に朝日連峰のど真ん中にある山と思わせる。少しヘイズがでて超遠望とは行かなかったが、飯豊連峰、蔵王連峰、船形連峰などが霞んで見える。
北側には北寒江山、その奥には朝日連峰の北鎮:以東岳がますます近づいて見える。
画像


帰し方を振り返ると、大朝日岳のピラミット状に尖った山容が印象的である。
画像


しかしながら毎度の話になるが、朝日連峰の真ん中に立って、大朝日岳〜西朝日岳〜竜門山〜寒江山〜以東岳と続く主稜線を眺めていると、直江兼続が400年前に朝日軍道を開削したとは信じられない気持ちになる。
軍馬が歩くこの稜線を想像するだけでも来た甲斐がある。

最初、山頂では3名の登山者が休んでいたが、その後埼玉から来られた単独の男性が到着した。
彼は昨晩、大朝日避難小屋に宿泊したらしいが、20名程度で空いていたと言う。しかし隣に寝た男性の鼾と寝相が酷くて大変だったと言われ、皆で笑ってしまった。
山頂はアキアカネが飛び交い、気持ちよいので40分も長居してしまった。久しぶりに旨いビールを飲めて満足満足。
山頂からは往路を戻る。ビールを飲んだ後だし、登山道は石ころが多いのでゆっくり下る。

またまた南寒江山のお花畑では、思わず見とれて何回も立ち止まってしまう。タカネマツムシソウが素晴らしい!
画像


鞍部まで下る頃から風が強くなってきた。暑さで上昇気流が出てきたみたいである。それでも潅木帯に入ると風が止まり、夏の太陽でジリジリ暑くなる。
竜門小屋で水を補給し、ベンチに座って美味しいコーヒーを堪能する。寒江山にいた3名の方々は小屋に戻って”そうめん”を作って食べていた。冷たい流水でしめたそうめんは傍からみても美味しそうであった(ヨダレ・・・)

小屋で20分も休憩する。これからどんどん暑くなる時間帯なので、余り早く下っても苦労するだけである。
竜門山の登り返しは距離が短いので大した事はない。すいすい登り返して日暮沢分岐へ。
左折して主稜線を離れる。降り始めの草原には一面にモミジカラマツが咲いている。コバイケイソウもちらほら・・・
こらから下るユウフン山や清太岩山が順光でクリアに眺められた。
画像


一段下ると若い3人組とスライドする。寒江山付近では大学のワンゲル部と思われる一団とスライドしたりして、有名な山では若い登山者を見ることが多くなってきた。これは好ましい状態である。
でも次にスライドした親娘連れの娘さんは熱中症に成りかけの状態。「小屋まで行けば日影&涼しい風&豊富な水がある。でもかなりきつそうなので、絶対に無理はしないで。」とアドバイスして分かれた。日暮沢を朝7時過ぎに登り始めたらしいけど、暑さに弱い方は夏山では早朝に出発する事が望ましい。あの親娘、どうなったか一寸心配・・・

ユウフン山を通過して清太岩山まで一気に進む。山頂までの急登はじっくり登る。
暑くなってきたので清太岩山山頂で再び休憩。ペットボトルの水を半分ガブ飲みして落ち着く。
小朝日岳を正面に見ながら汗が引くのを待った。
画像


さてここから長い急坂の下りが始まる。でも2日以上続いた好天のために土が乾いて滑り難いので安心して下れる。
ゴロビツまで3パーティとスライド。皆さん暑さで大変そうだ。
ゴロビツの水場では滋賀県から来られたと言う男性(2人の娘さんも連れて)が休んでいた。
昨日は以東岳に登り、今日は竜門小屋泊りと言う。しかしながら娘さんと山に登れるとは親父冥利につきる!
美味しい水を確保して、残ったおにぎりを食べて比較的ゆっくり休んだ。
何時ものことだが、夏場の山は下りの方が時間がかかっている(苦笑) 脱水症状にならない為しょうがない。

そこから先はお約束のキノコ探しに夢中になり、左右の薮にガサゴソと何箇所も突入するが少量のチチタケ以外全く生えていなかった(残念)。やはり有名ルートではキノコは望み薄なのである。

ヒマコマツの茂る細い急坂を下るとストンと日暮沢小屋の傍に出る。そこから車までは近い。(午後2時前)
小屋の前にある水場で身体を拭き、車に戻って着替えるとサッパリできた。朝方満杯だった駐車車両も今は少ない。

仙台までの帰路は高速千円を活用して山形道から東北道経由で帰る。東北道に入ると上り線は過去に見た事がない程渋滞していたが、私の走行する下り線は何時もの交通量だった。全く渋滞に会わずに午後4時前に帰宅できた。

テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 3
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
本当に久しぶりの晴天だ。瞳孔小さくなってそう(笑)
この尾根歩き、サクラには無理だね…熱中症になっちゃう。
キノコは今週末からがイイかも、がんばってくるだーよ。

タッシー
URL
2009/08/17 15:44
タッシー今晩は。
いい天気だったね〜! やはり山は晴れていないと楽しみが半減するね。
今回の下りではオイラも水ガブ飲みしたよ。人間でも熱中症になる可能性が高い状態なので、サクラは完全に無理だねぇ。キノコ、今週末が一番の狙い目! いい報告待ってるからねー
SONE
2009/08/17 18:00
寒江山まで3時間40分!?速っ。

マツムシソウは良い塩梅のようですね。
雪渓の所で熊太(ゆうた)君が飯食っていませんでしたか?
それにしても良い天気。ガスのかかっていない寒江山を久しぶりに見ました(^^;;;。
みいら
2009/08/17 18:07
みいらさん今晩は。
今回は久しぶりのハード登山でしたので、体力面に懸念をもっていたのですが、歩き始めると絶好調でしたね。まだまだ若いもんには負けない!と自信がつきましたよ。筋肉痛にもならなかったし(爆笑)

マツムシソウは見た感じ早くも終盤でした。例年より1週間以上早く咲き始めた印象です。
そうそう・・・熊太(ゆうた)君、気になって双眼鏡で探しましたが見つかりませんでした。
雪渓が消えそうな状態で周辺は薮薮だったので、今の段階で見つけるのは至難の業でしたねぇ。

SONE
2009/08/17 18:48
お盆はいい天気でしたね。
これを尻目に自宅待機でした。
この熱射のなか、3時間40分もノンストップとはいつもながら凄いですね。
それにしても、1時間半の睡眠で午前3時に起床とは…いつ、寝てるのかなぁ(▼▼)
マロ7
2009/08/18 19:28
思い出しちゃいましたよ、稜線の視界は最高だもんね。
どっかの誰かさんもヨダレもんかも。

今年はキノコは早そうですが、誘ってくださいね。
鯛金
2009/08/18 19:49
マロ7さん今晩は。
あらぁ〜、あの天気良い日に自宅待機とはお気の毒です
単独で登る時は滅多に休憩しないですね。長距離走と同じで、下手に休憩すると返ってペースが狂ってしまうものですから・・・
今までの経験から睡眠は1時間半毎(3時間、4時間半・・・)のサイクルで取ると睡眠不足を感じないですむみたいです。でも私の方法なので他の人にはお勧めできませんが
SONE
2009/08/18 20:58
鯛金さん今晩は。最近は登ってました?
今年の初夏から、朝日連峰の週末は天気に恵まれませんでしたねぇ。
の予報見てしまったので、堪らず出かけてしまいましたよ(苦笑)
>どっかの誰かさんもヨダレもんかも。 ガハハッ...敢えてこの件には触れずに置きます(爆)

そうそう、今年のキノコは豊作の予感があります。今度お声がけしますね
SONE
2009/08/18 21:06

コメントする help

ニックネーム
URL(任意)
本 文
2009.8.16 寒江山(山形・朝日連峰) 東北の山遊び/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる