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zoom RSS 2009.9.27 水引入道から後烏帽子岳(宮城・蔵王連峰)

<<   作成日時 : 2009/09/28 19:54   >>

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水引入道は南蔵王の屏風岳を爆裂火口壁とした中央火口丘である。この山頂に立ったとき、北屏風岳から南屏風岳のまるで屏風を立てた様な素晴らしい景観が眼前に展開する。宮城県において一番アルペン的な景観と言って良い。
この水引入道に登る適期は残雪と紅葉の時期である。時に潅木が色づく紅葉の季節は最高の景色を見せてくれる。

【 9/27 水引入道(1656m)から北屏風岳(1825m)を経て後烏帽子岳(1681m) 宮城・南蔵王 】
白石スキー場〜コガ沢〜大日向〜水引入道〜水引平〜北屏風岳〜ろうづめ平〜後烏帽子岳〜秋山沢登山口〜神嶺林道を経て白石スキー場

久しぶりに訪れる水引入道、この山の登路は白石スキー場を起点としてコガ沢コースとジャンボリーコースがある。
一般的にはそのミニ周回か、更に足を伸ばして南屏風岳から不忘山に周回するルートが取られている。

しかしへそ曲がりのオイラはそんな一般ルートでは歩いた気がしない。私自身が好むコース取りは沢筋から登って、再び沢へ降りる事であり、これが周回ルートなら完璧だ。
一番嫌いな山行形態は、車で一気に標高が高い登山口まで行き、そこからお気軽登山をする事である。
確かにイイとこ取りではあるが、登った達成感が薄いし、その山の本質を見失う可能性がある。

と言う事で、今回は秋山沢変則周回コースを考えてみた。
白石スキー場からコガ沢コースを登って、秋山沢右岸尾根の水引入道へ登り、そこから南蔵王縦走コースまで登って、北屏風岳からろうづめ平に下り、秋山沢左岸尾根の後烏帽子岳へ登り返して、秋山沢コースの登山口に下る。
そして一番問題の神嶺林道はデポしたMTBで駆け抜ける。これは面白そうだ(自画自賛・・・)


そして計画した27日の朝が来た。しかし天気が芳しくない。低気圧が接近してきて宮城県は曇り。
でも山形県側は晴れている模様なので、計画を実行に移すことにした。

蔵王えぼしスキー場の手前から神嶺林道に入る。路面自体は砕石が敷かれたフラット路面であるが、道の両脇から張り出した笹や小枝が邪魔して、大型RVのSONE車の通行は大変だった。
小枝が車体をこするキーキーする音が心臓に悪い! 通行に障害がある枝が出てくると、何度も車から降りて枝を折った。いい加減に嫌になる頃やっと秋山沢コースの入口に着く。ここでMTBをデポ。

格好よくMTBなどと書いたが、オイラのMTBはその道の大家タッシーに大爆笑を浴びたシロモノだ。
以前粗大ゴミに出ていたサビサビのMTBもどきを、自分で青いペンキを塗ってみてくれを良くした安物である。
ホームセンターなどで19800円なんて価格で売られていて、タイヤはガタガタ震えるし、変速機も反応が悪いし、最大の欠点は非常に重いことだ。街に買い物に行って鍵をかけなくても誰も盗む人がいない(苦笑)

神嶺林道は全長9km強ある。南蔵王の東山麓を縦断する林道で、一般車の通行は少ない。
えぼしスキー場側から秋山沢コース登山口まで3km。白石スキー場まで残り6kmある。
残りの6kmの方が車の走行には支障がなさそうなので、MTB走行の下見を兼ねてそのまま車で白石スキー場まで走ってみた。懸念していた秋山沢を渡る地点も簡単に越えられた。思った通り樹林帯を通行する場面が多いので、道脇の薮の張り出しが少なく、白石スキー場までは比較的楽に走行できたのである。


白石スキー場の大駐車場に着くと、登山者の車が多数駐車していた。ガスがかかって暗い雰囲気の中、スキー場のCコースを登り始める。Dコースの急坂が始まる手前の右側にコガ沢コースの入口がある。
ここから2.5km位はコガ沢右岸の高みを巻く道となる。5月下旬頃にはシロヤシオの白い花が咲くところだ。
一旦沢まで降りるが、その先は再び右岸を高巻く道となる。コガ沢を遡行している人がいる模様で、沢から女性の声が聞こえた。コガ沢流域には南蔵王で僅かに残されたブナの原生林がある。ブナの黄葉は早いが、下部の低木の紅葉は美しかった。

やがて権現沢右股を通過すると、このコース一番の難所:コガ沢の渡渉となる。
しかし渇水期の現在は簡単に石飛びで越えることができた。残雪期に越える場合は雪解け水で必死の場所だが・・・
コガ沢上流を見ると、標高1250mのこの場所でも紅葉が始まっている。
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この渡渉点から水引入道までの標高差400m強は凄い急登となる。しかし一歩ごとに高度を上げる爽快な道で、オイラは大好きだ。中段まで登るとブナの黄葉も始まっていた。
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カエデが真っ赤に色づいている。まだ9月なのに・・・東北の冬の訪れは早いかもしれない。
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一気に大日向と呼ばれるガレ場に登りつく。この場所は南屏風岳と不忘山の大展望台なのだが、沸きあがるガスでその勇姿は一切見えない。コガ沢上流域の紅葉だけが見えるだけだった。
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大日向の真ん中にデン! と鎮座する岩塊。6月ならばハクサンイチゲが咲き乱れる場所である。
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岩塊を越えると初めて水引入道の山頂が姿を現す。
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ガレ場を登りきると山頂は僅かな距離。今が盛りの紅葉が美しい!
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ハイマツに囲まれた山頂はガスで何にも見えないので休まずに通過する。
山頂周辺の紅葉に見とれながら、ゆっくり鞍部まで下っていくとガスが晴れてきて水引平方面が見えてきた。
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水引入道を振り返る。ハイマツの緑とミネカエデの赤が一際美しい。
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北屏風岳を源頭とする秋山沢の紅葉。黄色ベースのタペストリー模様が色鮮やかな感じ!
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おおっ、南屏風岳も見えてきた。いいぞいいぞ・・・
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見えそうで見えない不忘山も一瞬だけ顔を覗かせてくれた。
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鞍部から一段登ったところで水引入道を振り返る。ここから見る姿が一番好きである。
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水引平は南蔵王における一番の静寂境だ。南屏風岳も完全に姿を見せてくれた。
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ここまで全く休憩を取らないで歩いてきたので、ちょうど他の登山者5名が休んでいた横に腰掛けて休憩する。
この日は刈田峠から南蔵王を縦走する某バス会社のツアーが大挙して訪れているらしい。
このまま縦走コースに急いで登っても、その一団とスライドすることは必至らしいので少し長休みを取った。

15分休憩して水引平を出発。一瞬だけ姿を見せた北屏風岳に再び雲がかかってしまった。
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水引平から南蔵王縦走コースまでは高差150mの急登である。多くの登山者がここで顎をだす。
先ほどまで晴れていたが、再びガスが上がってきて水引入道の姿は隠れてしまった。
唯一コガ沢源流部のみ俯瞰できる。今が盛りの紅葉の大観は、この日これで見納めとなった。
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南蔵王縦走コースに出ると、稜線の西側だけが晴れていて、東側はガスが舞い上がってくる状態であった。
南屏風岳も山頂は姿を隠している。標高1800mのこの地点は紅葉は終盤に近い感じがした。
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天気が良ければ南屏風岳まで稜線漫歩の気分で往復する予定であったが、何も見えない山頂に未練はないので、そのまま右折して北屏風岳に向かう。東側の景色が見えなくて残念な稜線歩きだ。
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北屏風岳山頂は何処かのツアーで混雑していたが、彼らは直ぐに出発していった。少し腹が減ったのでオニギリをパクついていると、静かになったと思ったのもつかの間、今度は一人のおっさんがCQを出し始めた。
大声で無線機を使っているのでうるさくて堪らない。5分もいられずに山頂を退散した(苦笑)

北屏風岳からろうづめ平分岐までは、芝草平まで半分下ったところに分岐がある。
芝草平から登ってくる人をウォッチイングしていると面白い。離れて登ってきているご夫婦、一歩一歩やっとの思いで登ってくる男性。そしてダブルストックで駆け上がってくる比較的若い男性、でも息がゼイゼイしている。短距離走じゃないんだからそんなに急いで登ったらロングルートは無理ですよ、と言ってみたくなる(笑)

水引平でであった方々が言っていたが、芝草平は枯れ色で草紅葉が終わっているという情報は本当だった。
上から見下ろすと何処にもオレンジ色は見えない。この時点で芝草平に寄り道するのは止めた。
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ろうづめ平に行く道は屏風の壁を下るルートである。しかし刈払いが入っておらずご覧の様な薮道と化していた。
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足元が全く見えないので、足裏で地面を探りながら降りるため時間がかかる。しかもガスで展望なし!
壁の途中で5名のパーティとスライド。あの薮を登るのは大変だ。それでも高差150m下ると緩斜面で歩き易くなる。
ろうづめ平はもう直ぐ。タケカンバが卓越する林の下はカエデの紅葉が綺麗だった。
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ろうづめ平は露地前が訛ったものとされている。後烏帽子岳の中腹にガレた露地があるので頷ける。
股窪の分岐を過ぎると、サラサドウダンの紅葉を潜り抜ける素敵な道となった。
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ここから後烏帽子岳までは高差150mの急登である。晴れていれば一帯の紅葉は目を見張るほどだが何にも見えない。ただ黙々登って山頂に到着。狭い山頂は登山者で溢れていた。岩場の隅に休憩場所を確保してビール+食事とする。お隣に座った福島からいらした二人の男性と話しながら30分ほど休憩した。
彼らは静かな山を期待して秋山沢からピストンの予定で登って来られたとの事。
こんなに人が多い山頂だと思わなかったとビックリしていた。ゴンドラ利用で簡単に登れる山だからしょうがない(笑)

展望皆無の山頂を後にして秋山沢コースを下る。福島の二人が最初に下っていった。
登山道で唯一懸念していたのがこの秋山沢コースである。以前歩いた時、山頂からの下り始めは猛烈な薮であったのだ。しかし今回は刈払いが終わった直後と見えて、比較的歩き易い状態であった。これで一安心となる。

物凄い急坂を下るとブナの森に入る。周囲は深い霧に包まれて幻想的な雰囲気を醸し出していた。
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登りで使ったコガ沢とこの秋山沢は、どちらもブナの原生林が残っている地域である。
特に秋山沢は登山道沿いの1166m独標付近の平坦なブナの森は見事だ。しかしこの頃から霧雨が降り出した。
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南蔵王東山麓の七日原は戦後満州から帰国して入植した方々が開墾した地域であるが、戦前の七日原は一面にブナの原生林であったらしい。秋山沢コースは過日の山の姿を残している、蔵王では唯一無二の自然豊かなコースである。やがてカラマツや杉の植林地が出てくるとMTBをデポした登山口は近かった。

雨が降ってきたのでMTBに乗る前にコーヒーを飲むのは中止。急いで白石スキー場まで6kmの林道を漕ぎ出す。
実はMTBもどきをこんな形で利用したのは今回が初めてである。漕ぎ出して直ぐに考えの甘さが露呈する。
砕石が敷かれた上り坂が全く登れないのだ(苦笑) 強くペダルを踏むと後輪が空転して前に進まない!
こりゃ上り坂は押すしかないなぁ〜。押すのも車体重量が重いので一苦労である。
でも下り坂になると「ヒャッホォー!」という感じでドンドン下れる。登りは押し、下りはヒャッホォーの繰り返し。
何か山滑りの感覚に近いものがある。道理で山滑り仲間は皆MTBにはまっている訳だ(笑)

雨の林道の泥濘も果敢に突き進んで泥だらけになるが構っていられない。最後には砕石部分の登りも何とかこなせる様になって白石スキー場の大駐車場に到着。6kmの林道を40分で走破できた(嬉々)
MTBもどきを利用した周回ルートの計画はもっと増えそうな予感がする(笑)


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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
見事な紅葉ですね。
確かに、東北各地の紅葉情報を眺めていると今年は特に早くて見事なような気がします。
雪も早いといいのですが。

ちなみに、斜面も美味しそうですね。
東北道からも近いし、狙ってみたい斜面です(笑い)。
Mt.Racco
2009/09/28 21:43
おっ、考えつかなかったコースですね。
昨年、後屏風にいたら秋山沢を登ってきた方がいて、ピストンしていきました。
ピストンはもったいないねぇ、二人だからどこかに車を置いておけばいいのにと…
私はこの時、刈田峠からろうずめ平経由で後烏帽子、北屏風と周回しました。
この時、澄川源頭の紅葉に小躍りしましたよ。
これ、秋山沢から登って白石スキー場から自転車だったら、下り坂かな。(ヘ。ヘ)
マロ7
2009/09/28 22:23
Mt.Raccoさん今晩は。
今年の紅葉は9月に晴天が続いたのと、台風が来なかったので本当に見事に色づきました
雪の便りも近いと思いますよ。

>ちなみに、斜面も美味しそうですね。
目の付け所が違いますねぇ 南屏風岳の斜面はエクストリーム系の聖地と言える場所です。Raccoさんのリンク先のS野さんがかなり滑っています。
因みにオイラは途中の隠れ雪割れに足を取られて40m滑落しました(苦笑)
コガ沢の下部に嫌らしい滝場があるそうですので、一般的には水引入道に登り返して尾根を滑っています。でも下部のカラマツの密林突破が苦労しますよ
SONE
2009/09/28 22:51
マロ7さん今晩は。
意表をついたコース取りでしょ
秋山沢からのピストンは最後の急登が大変ですね。単調なルートなので面白みも少ないと思います。
マロ7さんの周回コースも楽しいですね。過去に聖山平に駐車して同じ様な周回をやりましたよ 澄川の紅葉はまた格別ですね。あの滑に積もった落ち葉の状景が思い出されます。
秋山沢から白石スキー場までは登り1/3で、残りは平坦&下りの快適な道でした。
ヒャッホォーと奇声を発しながら下りましたよ(苦笑)
SONE
2009/09/28 22:59
ラッコさんに続いてMTB活用山行ですねぇ

>街に買い物に行って鍵をかけなくても誰も盗む人がいない(苦笑)

同じくこちらのMTBも古くて誰も盗んでくれないです



なんど
2009/09/29 06:26
すんません、一番高い所からお気楽登山をしてきました。(爆

日曜日は山形市民登山一行70名が刈田峠から不忘経由で白石スキー場を歩いたようです。
この日の北蔵王は県境稜線から宮城県側に暑い雲がかかってましたが、南蔵王も稜線から東側はガスだったようですね。

しかし蔵王の紅葉は宮城県側には敵いませんなあ。ほんと綺麗です。
みいら
2009/09/29 08:11
なんどさん、おはようございます。
ラッコさんの簡単に持ち上げられるMTBと違って、オイラのは重過ぎるシロモノです(苦笑)
下り基調の道で活用するなら使える目途はつきました。
本人は青いペンキ塗って、錆錆より良くなったと思ってるんですけど、人には呆れられているみたいです。
SONE
2009/09/29 09:01
みいらさん、おはようございます。
>すんません、一番高い所からお気楽登山をしてきました。(爆
いやいや・・・これはあくまでオイラ自身が滅茶苦茶歩かないと達成感がないと言う意味ですよ。
70名の市民登山一行には時間調整がうまくいった様でスライドしませんでした。
晴れた山形県側見て、中丸山に登れば良かったと思いましたよ(苦笑)
蔵王の紅葉は水引入道と後烏帽子岳が一番と思っています。ハイマツと潅木が多いからでしょうか。
SONE
2009/09/29 09:09
イイぞイイどおー、涙出る〜(笑)
遂にデビューしたねえ青い稲妻号(ブルー・サンダー)!!
登りのトラクションを上手く掴むのは難しいからね、でもヨカッタ(分解しないで/爆)

今年は紅葉、ちょっと早いよね!?
タッシー
2009/09/29 11:13
タッシーこんにちは。
お笑い満載の青チャリの林道デビューでしたよ(苦笑) 想像しただけで笑えるだろ(ガハハ)
しかし砕石道の登りは難しい! タイヤが石を弾くだけでさっぱり前に進まないどぉ〜
確かに何時壊れるかが心配でしたよ。 紅葉は早いけど里山キノコは遅い! 訳分からないなぁ???
SONE
2009/09/29 13:16
水分が足りないと葉っぱは枯れずに紅葉し、
キノコはでてこないって事かな?
タッシー
2009/09/29 14:43
タッシーこんにちは。
紅葉が早いのは朝晩の冷え込みが例年より早いかららしいけど、キノコが出ないのは明らかに湿気不足だね。少し湿った窪にしか、土に生えるキノコは見つからないよ。
SONE
2009/09/29 15:32

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