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zoom RSS 2009.10.12 御神楽岳:栄太郎新道(新潟・下越)

<<   作成日時 : 2009/10/16 01:04   >>

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連休最終日は新潟県の御神楽岳へ。3連戦となり一寸お疲れ気味だが、午前3時に気力を振り絞って起きた。
でも隣の車で寝ているSakaさんが何度声をかけても起きてこない。これには参ったが思い切り窓を叩くと何とか起きてきた。ふう〜〜〜これで第一関門通過だ(苦笑)

【 10/12 御神楽岳(1387m) 新潟・下越 】
蝉ガ平登山口〜広谷鉱山跡〜湯沢出合〜股ずり岩〜高頭〜湯沢の頭〜殺生窪〜雨乞峰〜御神楽岳〜雨乞峰〜しゃくなげ通り〜大森〜水場〜室谷登山口

御神楽岳は新潟と福島の県境にある険しい山だ。特に東面は急峻な岩壁とスラブに囲まれ、見る者に凄愴感を感じさせる。「下越の谷川岳」と異名をとるこの山には3つの登山ルートがある。
新潟側には平成9年に再整備された室谷コースと、昭和34年に蝉ガ平の熊倉栄太郎らが開削した栄太郎新道。
福島側には本名から本名御神楽岳経由で登るコースがそれだ。
この内で室谷コースは唯一一般登山者向けで、現在はメインルートとして格段の賑わいを見せている。
今回は御神楽岳において上級者ご用達コースの栄太郎新道から、安全に下れる室谷口に抜けるコース取りで歩いてみた。

早朝4時、大峠手前の道の駅:田沢で同行する山形メンバーと合流する。YataさんとIgaさん、Uさんの3人だ。
朝霧で視界が悪い会津を抜けると、新潟県阿賀町津川に入る。そこを左折して車1台をデポするために室谷登山口に向かう。その後はSone車で蝉ガ平集落の奥にある栄太郎新道登山口へ移動した。

林道終点には既に4台の車が止まっていた。登山準備をしている我々の脇をマツタケ採りの地元の方3名が通り過ぎる。以前に栄太郎新道を単独でピストンした時、マツタケハンターに採ったマツタケを見せて頂いた。
何でも急峻なヤセ尾根に立ち並ぶヒメコマツに生えるとか。ロープを利用してのマツタケ採りは命がけだそうだ。

登山口から湯沢出合までは広谷川左岸の水平道を辿る。右岸高みの岩場が朝霧を纏って不気味に見えていた。
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歩き始めると周辺のミズナラが、ナラ枯れ被害で一様に枯れているのが見て取れた。これは酷いと思っていたら何本かの立ち枯れに凄い数のナメコが生えている。これは見逃す事ができずに早速採取する。
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水平道と言ってもかなり注意が必要で、崖際の狭い所が出てきたり、特に何箇所かある枝沢の渡渉地点はツルツルの滑で細心の注意が必要であった。メンバーの中でこう言う局面に慣れていない方がいて、大声で注意する場面もでてきた。
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ナメコ採りの時間ロスもあったが、大幅に予定時間を過ぎて湯沢出合に到着する。
ここは湯沢の大スラブが仰ぎ見られる景勝地であるが、ここから先の稜線までの登りが本コースの正念場なので、休憩中にメンバーに注意を喚起した。

広谷川から離れて右手の尾根に登って行く。最初はブナ林の登りだが傾斜は急だ。
ブナ林を過ぎるといきなり岩場の洗礼を受ける。フィックスロープを使って登るのだが、ロープが振られやすく難しい。
この岩場の上では湯沢出合で見た時の何倍も凄い光景が広がる。
「まるで谷川岳の一ノ倉みたいだ!」湯沢全体に広がる大スラブの圧倒的な迫力にメンバーは飲まれていた。
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やがて支尾根の小鞍部に登りつく。ここからは尾根を忠実に登る行程であるが、切り立った岩場を鎖や潅木や根っこを掴んで登る場面が多いし、ヤセ尾根なので左右は谷底までザックリきれ落ちていて緊張の連続である。
とにかく集中力が必要で、少しの気の緩みが大事故に繋がる。

途中の岩峰から湯沢スラブを見る。下部の滝場に二人の沢屋がいた。
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広谷川上流域にもスラブが広がる山肌が連なる。尾根の部分にしかヒメコマツや潅木が生えていない。
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小さな突起の場所で一服する。これから登る尾根の様子が確認できる。左上のピークが高頭(こうつぶり)。
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左側の覚道沢側は比較的穏やかな沢筋なのだが、中間部には関門の様な岩場が控えている。
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登るに従って湯沢の上部にある山伏ドームの姿が顕著に見えてくる。皆さん「ジャンダルムだ!」などど言っていた(苦笑)
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尾根の中間部は特に急峻でロープや鎖場が何回も続く。補助となるものが無い岩場では岩場を攀じる見本を見せて三点支持を徹底させる。
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そして本コースの難所:股ずり岩に到着。以前は跨がないで通過した場所だが、安全第一で跨ぐ見本を披露する(笑)
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股ずり岩から先には岩稜の登りも出てくる。
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この先は急登ながらも潅木や草原の登りとなり、張り詰めた緊張の糸を少し緩めることができた。
覚道ノ頭方面を望む。
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稜線直下から登ってきた支尾根を俯瞰する。単独で駆け上った時と比べて偉く時間がかかった。
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高頭のピークは展望抜群で少し長い休憩をとる。この地点からの湯沢スラブは迫力満点であった。
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これから登る湯沢ノ頭までの主稜線の道は天然杉とヒメコマツ、ミズナラなどが茂る尾根道だ。
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北西側を眺めると日本平山や菅名岳が望めたが、飯豊連峰の主稜線には雲がかかっていた。
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高頭から少し下って再び急登が始まる。稜線上には冷たい風が吹きぬけている。
途中で左側が切れ落ちた場所があり、そこからはまるでセメントで固めた様な湯沢スラブの景観が俯瞰できた。
見ていると奈落の底に引き込まれる錯覚に陥る。
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そして山伏尾根に突き出た山伏ドームと、その奥には笠倉山が見える。昔の栄太郎新道は笠倉山を周回していたらしい。
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胸を突く急登を頑張ると湯沢ノ頭に着く。このピークで初めて御神楽岳がその全貌を現す。
御神楽岳に突上げる御神楽沢奥壁は草付部分が多い印象だが、高度差は湯沢スラブより大きい。
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東側には笠倉山、鍋倉山、談合峰、黒男山、木地夜鷹山、金凍山など只見川左岸のスラブに覆われた山々が見える。
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湯沢ノ頭で昼食とする。大分時間がかかってしまったが、ここで休まないと体力を消耗したメンバーが動けない。
今日はビール禁止なのでキリンフリーを飲んで一息つく。

湯沢ノ頭からは潅木帯の下りとなる。降り立った鞍部は殺生窪といわれて、両側が一気に切れ落ちたヤセ尾根である。右側の大蕎麦谷川のスラブも迫力満点であった。
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幾つかの岩の突起を乗り越えたり、巻いたりしながら進む。振り返るとこの付近の紅葉が一番の見頃だった。
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鞍部に突き出した岩場。御神楽岳山頂がいよいよ近づいてきた。
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南東側にはテーブルマウンテン兄弟と呼べそうな、博士山と志津倉山が遠望できる。
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越えてきた湯沢ノ頭を振り返る。ガイドブックに掲載されている構図だ。水晶尾根のスラブも凄い。
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雨乞峰に出ると、御神楽山はすぐお隣に見える。今回は元気なオイラとSakaさんだけ山頂を往復してきた。
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山頂手前に伊佐須美神社の石祠があった。前回登った時には気付かなかったものである。
何でも会津一の宮の伊佐須美神社の元祖はこの御神楽岳にあり、博士山に遷座され、更に明神ヶ岳に移り、そして現在の会津高田に鎮座したと言う。

辿り着いた山頂には5名の登山者が休憩していた。しばし360度に広がる景色を楽しむ。
磐梯山や吾妻連峰、飯豊連峰は雲の中だが、那須連峰、男鹿山塊、帝釈山地、奥白根山、会津駒ケ岳、燧ケ岳、越後三山、浅草岳、守門岳、そして下田・川内山塊の雄峰が一望に広がる。日本海も輝いていた。
大展望に酔いしれて、再び雨乞峰に戻る。その一帯は紅葉が盛りであった。
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雨乞峰からの下りは一般ルートと安心していたら、山頂で出会った方々から泥道で大変だ!と情報を得る。
オイラ以外はスパッツ着用だ。(オイラは忘れた・・・)

ここからのレポは写真がない。3連戦の山歩きでデジカメのメモリーが満杯状態になってしまったのだ(苦笑)
雨乞峰からは少し平坦な道を行く。登ってきた御神楽岳が優しげな姿で見える。とても同じ山とな見えない。

しゃくなげ通りを過ぎると一箇所だけ北側の大展望が広がる地点がある。下りのルートが一望できて、デポ車を止めた林道も確認できた。まだまだ長い距離を下らなければならない。
そこから先が大変な泥道で転ばないで歩くのが難しいほど・・・・・そして展望の利かない低木帯が延々続いて面白みもない。兎に角、常に足元を見て歩かないと転んでしまうので非常に気疲れする下りだった。
水場を言われる小沢の水は美味しくない。その先にある道が乾いたブナ林で休憩。ここで泥道が終わるかな?と思えど再び泥泥泥・・・・・・・はっきり言って室谷コースは全行程の7割が樹林帯の泥道。登る価値はありません。
緊張感と素晴らしい景色に酔いしれた栄太郎新道とのギャップが余りにも大きくて、皆で文句を言いながらデポ車に戻ったのである。

SONE車の回収が終わった頃に日が暮れた。結果的に何とか明るい内に行動できて本当に良かったと思う。
帰りに「みかぐら荘」の温泉で汗を流し、そこで「マツタケご飯弁当」を食べて、キリンフリーで反省会の乾杯をやった。

山形メンバーは剣岳や穂高岳、鹿島槍ヶ岳の八峰キレットなどを登った実績があり、何処の山でも歩ける自信があったらしいが、今回の栄太郎新道はレベルが違いすぎると驚いていた。
そうなんです。上記のどれもが所詮整備された一般ルート。エアリアマップの破線ルート中心、もしくは薮山を歩かなければ、こんな難ルートは克服できないんですね。

仙台までの帰路は磐越道津山ICから高速道を走行したが、全く渋滞に会わずに結構早い時間で帰宅できた。
3日間一緒に登ったSakaさん、お疲れ様でした。そして美味しいキャンプ料理を堪能させてくれたタッシーにも感謝です。



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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
おお!行ってみたいけど、実際に行ったら足がすくみそうだ・・・
夢邪鬼
2009/10/16 08:22
お花よりも、岩山にロマンを感じる方なので、今回のブログはいつにもまして、うらやましかったです。
でも、この前「花の名前知らないんだね!」って、SONEさんに びっくりされたのが
かなり恥ずかしかったので。まだ修行中だし、花の本買って勉強しようと思います。
マス
2009/10/16 16:46
すごいの一言につきます!!
みどぽん
2009/10/16 19:30
夢邪鬼さん今晩は。
宮城県周辺では見た事ない風景でしょ。高所恐怖症の人は足がすくむかもしれませんね。
SONE
2009/10/16 21:50
マスさん今晩は。
「花より男子」ならぬ岩山が好き(笑) こんな山に憧れるんだぁ〜。
山形だったら摩耶山あたりが近い感じかな。スケールは小さいけど・・・
花の名前は一山でひとつ覚えると、だんだん楽しさが分かってくるよ。
SONE
2009/10/16 21:54
みどぽんさん今晩は。
すごい、なんて言っていないで、今度は山滑り仲間と一緒にチャレンジしてみましょうよ(笑)
SONE
2009/10/16 21:55
股ずり岩に感心しましたよ。ここまで行くのも、登るのも大変だなぁ〜。
摩耶山も行けずじまい、もう鉄ハシゴ外したでしょうね。(^o^)
マロ7
2009/10/17 07:28
マロ7さん今晩は。
股ずり岩、写真で見ると面白いでしょう(笑) 跨げば簡単に通過できるんです。
仙台から高速使えば240kmなので、八幡平あたりと変らない距離ですよ。
摩耶山は面白い山です。特に東面の倉沢コースが圧巻です! 今度行きます?
SONE
2009/10/17 19:00
遠路ようこそ、、。
私は股「すり」岩、と呼んでます。因みに。
栄太郎新道登りの本名御神楽経由本名下りができたらなぁと思ってます。
この日は予報より青空ひろがるの遅かったですよね。
ハタノ 
URL
2009/10/17 20:42
ハタノさんご無沙汰です。今年は念願の矢筈岳登られましたね。羨ましいです(笑)
今回はハタノさんのフィールドにお邪魔しちゃいました。
下田・川内山塊が一望で登高意欲が湧いてきましたよ。
栄太郎新道登り〜本名下りは完璧ですね。車のデポが大変ですが是非やってみたいです。
まあ大幅に登りの時間が超過したため、結果オーライで青空を拝めましたよ(苦笑)
SONE
2009/10/17 21:59
いやはやすごいコースにしばらく言葉を失っていました。
登山コースによって山の印象が変わる典型的な山なんですね。
登山満足度としてはだんとつ一位が栄太郎新道で、次が本名御神楽経由の
コースで最後が室谷コースってとこでしょうか。
ebiyan
2009/10/18 17:48
ebiyanさん今晩は。
栄太郎新道、凄いでしょ(笑) 下越の谷川岳と異名をとるだけの事はありますね。
本名からも前岳スラブが立派で素晴らしいコースですが、今回のコースは数段上手な感じがします。
本文でも書いていますが、室谷コースは遠路行く価値はないですね。
あんなに泥どろの登山道は今まで経験した事がなかったですよ(苦笑)
SONE
2009/10/18 22:21
ヒャーア! 見てるだけで股裏がザワザワするよ!!
ナメコの畑があったとしても、俺の足では難しく断念するかもね(笑)
3連休3連戦、無事でなによりでした。
タッシー
URL
2009/10/19 11:09
タッシー今晩は。
ほんと、高いところが苦手なタッシーにはヤバイ箇所が多い登山道だよ(笑)
ナメコ畑に行くだけでも大変で、一歩間違ったら滑落する場所が多いんだよね。
命かけてキノコ狩りするのも馬鹿みたいなので、採りに行く人もいない様ですよ。
早くサクラが復調して、軽い山歩きに連れていきたいね。
SONE
2009/10/19 18:23
こんばんは。
あ〜予想大当たりです(爆笑)。

私は室谷ルートでしか登ったことがありませんが、栄太郎新道は見ているだけで背筋が寒くなるルートですね。股ずり岩の通過なんかとても出来そうにありませんよ。(よって、我が家向きではないなぁ。癒しの福島側からがいいかな。)
Mt.Racco
2009/10/19 18:57
Mt.Raccoさん今晩は。
予想大当たりって、ヒント出しすぎたかなぁ(爆笑)

確かに栄太郎新道は山滑りは絶対無理なので、下見に行く価値はないですねぇ(笑)
沢登りコースとしても岩壁登攀なので、その道のエキスパートじゃないとコレも無理。
股ずり岩は戸隠の蟻の戸渡りに比べると怖くないですよ(笑)
福島側もなかなか素晴らしいコースですので、是非登ってみてください。
SONE
2009/10/19 19:18
新潟の山もきてるんですね☆
新潟に住んでる私より新潟の山に詳しそうです(^_^;)
初心者なのでブログ参考にしたいと思います!
bbshin
URL
2009/11/27 23:53
bbshinさん、拙ブログでは初めまして(笑) コメント有難うございます。
新潟の山は下越を中心に結構な数を登っています。難易度が高い山が多い印象がありますね。
でも新潟には名山が凄い数ありますので、仙台からだと全てを登るには無理と言うものです(苦笑)
拙ブログですと会津や山形の置賜地方なら新潟から射程距離を思いますよ。
今後ともよろしくお願いいたします。
SONE
2009/11/28 18:14

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