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zoom RSS 2010.3.7 熊ノ返山(山形・翁山塊)

<<   作成日時 : 2010/03/07 22:11   >>

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山形県の尾花沢市、最上町、舟形町の三市町境に熊ノ返山がある。
もう少し分かり易く言うと、瀬見温泉から山刀伐峠の間にある標高700m前後の連山の最高峰である。
夏道は存在せず、一般的には無名に近い山だが、現地の方に伺ってみると大勢の登山者が登っている事が判明した。

【 3/7 熊ノ返山(828m) 山形・翁山塊 】
杉ノ入地区〜萱場牛舎〜北側の小尾根〜東尾根630mコンタ〜718m独標〜熊ノ返山〜734m峰〜700mJP〜JP北西尾根経由:杉ノ入地区

話は前後するが、下山後に駐車していた場所の傍に住む地元の方から熊ノ返山に付いての面白いお話が聞けた。

先ず、殆ど人が登っていないと思われた熊ノ返山だが、5〜6年前までは20人乗りのバスで毎年登山ツアーが行われていたらしい。それに先週船形で遭難騒ぎがあった日に5名のパーティが登っていったので皆で心配していたとの事。
私自身も山中で前日歩いたカンジキ&スノーシュー跡や、一ヶ月以上前の二人組のスキー跡を見ている。

そして一番興味が湧いたのが、終戦間際の1945(昭和20)年8月上旬、旧日本海軍機が最上町南西部の熊ノ返山付近に墜落し、搭乗員8人が死亡した事だった。
丁度お話をしたのが当時のことを知る方で、ふもとの広場に昨年慰霊碑を建てたらしい。
墜落したのは午後7時ごろで、現場は熊ノ返山の南側にある、釜蓋(かまふた)山と呼ばれる沢の源頭付近だったらしい。その場所には今でも石碑が8基祀られていると言うが、今年は現地まで登って確認したいと言っていた。

この件は山形新聞でも取材に来たと言う。ネットで調べると次の内容であった

最後に聞けたのがキノコの情報。最近は不作だそうだが、最上地方で一番珍重されるキノコの宝庫であるらしい。
これ以上は秘密・・・・・あしからず。

写真は最上盆地から見上げた熊ノ返山。
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さてここから山行記録。
冬場の登山は駐車場所の選定が一番の問題になるが、この山も同様だった。
杉ノ入地区に入ると民家の駐車場以外には全く駐車スペースがない。仕方なく現地の方に伺って南側の杉ノ入沢橋の傍に駐車する。考えていた入山口から500m以上離れているが、地域の方とのトラブルを起こさないのが基本である。

入山口は萱場牛舎の横である。これも駐車スペースを確認した方に伺った。
今回の足回りはカンジキ。登りのコンタを見て山スキーには向かないと思っていたが、現地で確認すると既に雪割れが入っている斜面が多く、やはりカンジキ利用が好ましい状態と思われた。
しかし登り始めてみると、先週のカリカリバーンとは異なり、いきなりズボズボ入る軟いザラメ雪に苦しめられる。
斜度がキツクなってくると膝ラッセルになり、スノーシューを持って来なかったことを悔いる。

杉の急斜面が終わると一時だけ雪庇の上を歩く、そこからは最上町中心部と、奥に禿岳が一望できた。
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この展望地点から上部が若い杉の植林地で、カンジキ歩行でも薮が邪魔になる場所だった。
それが東尾根直下まで続くが、630mコンタ付近に乗り上げると幅の広いブナ林の尾根になる。
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標高700mからは山頂まで緩登の素晴らしいブナ林の尾根になる。その距離1km強。とても低山とは思えない。
山頂が近づいてくると、尾根の幅も狭くなり左右の展望が少しずつ開ける。
北西側には虎毛山が先週に続いて眺められた。
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郡境尾根の東斜面は至る所に底雪崩が発生している。時期的には一ヶ月以上早い感じだ。
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南東には翁山塊の最高峰:翁山と、山刀伐峠方面へ続く山々(金山)が見えてくる。
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北側には神室連峰の雄:小又山(右)と火打岳(左)が神々しく見える。
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最上盆地が完璧に見えるところがあった。先週登った大鏑山〜禿岳と虎毛山の展望が凄い!
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山頂直下の北斜面は雪崩地になっている。恐る恐る近づいていって北西側の展望を覗いてみた。
神室連峰南部の八森山(右)と杢蔵山(中)、そして左方向に瀬見温泉へ抜ける山々が連なる。
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熊ノ返山山頂はブナ林に囲まれた静かなところであった。
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未だ昼食には早い時間であったが、山頂の南側で霧氷を見ながら食事を摂る。
カップ麺とおにぎり、今日はノンアルコールビールで乾杯だ!

帰りは往路を戻っても面白くないので、郡境尾根を700m独標まで南下して、そのジャンクションピークから北西に派生した尾根を下ることにする。
このころから薄日が出てきて雪が柔らかくなり、下りでは30cmも潜るラッセルになる。
でも時間はたっぷりあるし、天候悪化の懸念は一切ないのでのんびりと左右の景色を楽しんで歩く。

一箇所西側の展望が開けて、真っ白な月山の姿が遠望できた。
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734m独標付近は二重山稜になっていた。振り返る熊ノ返山は何の変哲もない里山的風貌で見える。
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熊ノ返山から戸平山へ続く南西尾根のピークは雪蝕地形が顕著で、とても700m台の標高とは思えない。
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734mから次の700m独標に下る。郡境尾根は何処までも続くブナの森が一番の見せ場であった。
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700m峰手前から南西側の642m峰を望む。標高の割りに急峻な山容をしている。
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ジャンクションピークである700m峰から郡境を離れて杉ノ入集落へ落ちる北西尾根を下る。
この尾根、出だしは樹間の広いブナ林で完璧に山滑り向きと思ったが、標高差100m下ると伐採跡の密林になってしまった。尾根の途中から熊ノ返山を振り返る。
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雪質が湿ったザラメで常に20〜30cm潜るので、カンジキでの歩行は苦労を感じる。
尾根は3箇所北側に大きく方向を変えるが、尾根筋が顕著なため間違った方向に下る危険性は薄い。
唯一標高490m地点のヤセ尾根が雪割れ箇所が続いて緊張するが、その他は問題なかった。
462m独標付近でコーヒーを飲みゆっくり休憩する。沢筋を見下すと至る所に底雪崩が発生しているため、このまま忠実に尾根を下るしか方法がないであろう。
集落に近づくと更に雪質は悪くなって、苦しいラッセルに変ってしまった。最終局面で小尾根を一本間違えるが、かえって車に近いところに降り立つ事ができた。

標高は低い山であったが、山形県有数の豪雪地帯に位置する山らしく、至る所に雪崩地がある高山的な景観を持った山であったと思う。でもカンジキ登山はやはり疲れるものだ(苦笑)

参考までに地形図に軌跡を書き込んでみました。赤が登り、青が下りです。
東尾根に達するルートは一本右側の尾根を718m独標を目指して登ったほうが薮が少ないみたいです。
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コメント(14件)

内 容 ニックネーム/日時
神室連峰やっぱカッコいいです。
雪ないですねー。
昨年秋にキノコを探してみましたが小指のナメコ2本しか見当たりませんでした。
ハリマ小屋に泊まりたいです。
87ワ
2010/03/08 13:37
なんでまたスノーシュー持っていかなかったのやら…
珍重されるキノコの宝庫…ムムム
タッシー
URL
2010/03/08 16:59
ここは大堀温泉の近くですね。
昨年の神室周回の時にはここに集合しましたよ。
「法田山の会」が一生懸命な土地ですね。
それにしても、一式陸攻が墜落して搭乗員8人が死亡した事にも興味津々です。
最後の一人は後から見つかったようですね。
マロ7
2010/03/08 18:19
おお、随分と渋い所に行ってきましたね。
下にあった国民年金保養センターは今どうなっているのかな?
みいら
2010/03/08 19:22
ウワー、又々激々シブの山でしたね。
このレポートを見ると私には厳しいですが、熊ノ返山って名前の通り熊も行かない山なら、それだけで私は安心して行けたかも知れませんね。(^^;)
morino
2010/03/08 22:11
87ワさん今晩は。
二週連続で神室連峰近辺の山に出かけましたが、何処から眺めてもアルペン的な山容に魅了されますね。
地元の方も言っていましたが、例年より一ヶ月ほど雪解けが早いそうですよ。
翁山も常に見えていましたが、山スキーで訪れてみたくなりました。
SONE
2010/03/08 22:28
タッシー今晩は。
山スキー道具一式積んでいたけど、雪が堅いと思ってスノーシューは持参していなかった。
完全にチョイス失敗。今日はラッセルにより酷い筋肉痛になっていますだ(苦笑)
大体キノコの場所聞いたけど、ネマガリダケの密薮っぽいよ。
SONE
2010/03/08 22:32
マロ7さん今晩は。
そうですよ。大堀温泉のすぐ南側の山です。神室連峰が一望できる温泉ですよね。
地元の人にお茶飲んでけ、と言われましたが、柴犬と遊びながら外で20分ほど立ち話してしまいました。歴史の影に埋もれた悲しい事故だったみたいですね。
SONE
2010/03/08 22:38
みいらさん今晩は。
個人的にも渋い山と思っていましたが、登っている方は意外に多い山の様ですよ。
車2台なら山刀伐峠から一日がかりで縦走できる興味ある山塊でした。
国民年金保養センターのことは分かりませんが、大堀温泉の施設は近隣にありましたよ。
SONE
2010/03/08 22:42
morinoさん今晩は。
今年は雪解けが早いので、今の時期が登る限界に近い状態でした。
今回の行程なら危険性がないので雪山歩きに慣れた方なら大丈夫でしたよ。
山中で熊の痕跡は余り無かったですね。熊棚も山麓近くにしかなかったです。
それよりカモシカの足跡の多さは驚くほどでした。
SONE
2010/03/08 22:46
ムムム、今年はネマガリの時はつなぎ着て行くべがね
タッシー
URL
2010/03/09 16:39
タッシー、この山域のネマガリは相当に強烈そうだよ。でも立ち枯れはわんさかあり期待大だぁ。
SONE
2010/03/09 17:01
神室連峰を検索して何気なく見ていたら熊の返しのブログ発見、関心のみ知っている人は知っていると関心しました、正面に見える神室連峰小又山直下の部落が私の住んでいる所です、今年も山スキーで熊の返し登山しました。
sugaji-jp
2011/05/02 19:16
sugaji-jpさん初めまして。コメントありがとうございます。
最上町にお住まいですか。周辺には素晴らしい山が多いので羨ましい限りです。
熊の返山は山形の山にいろいろ登っていると避けて通れない名山ですね。
深いブナ林は山スキーにも向いていると感じました。
SONE
2011/05/02 20:54

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