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zoom RSS 2010.3.20 馬ノ神岳(宮城・蔵王連峰)

<<   作成日時 : 2010/03/21 18:18   >>

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山と渓谷社の分県登山ガイド「宮城県の山」の改訂版において、新規に登場した山に馬ノ神岳がある。
「蔵王カラマツ」と名付けられた11本自生する、北限のニホンカラマツ観察用に開削された登山道をガイドしたものであるが、残念ながら山頂まで登山道は切られていない。3年ぶりに屏風岳の大展望を眺めたくなり積雪期の今、スノーシューを使って山頂を周回してきた。

【 3/20 馬ノ神岳(1560m) 宮城・蔵王連峰 】
みやぎ蔵王白石スキー場駐車場〜神嶺林道経由:田代沢左岸尾根〜馬ノ神岳東尾根〜1409m独標〜馬ノ神岳〜1551m独標〜田代沢右岸尾根経由:白萩林道入口〜神嶺林道経由:みやぎ蔵王白石スキー場駐車場

南蔵王の屏風岳爆裂火口の中央火口丘が成因とされる馬ノ神岳は、2003年の3月に東尾根経由で登ったのが自分としては最初の記録である。
7年前の当時はそれ程有名な山でなく、山中で見かけたYMCA山岳会の一本の赤布が唯一のマーキングであった。
たどり着いた山頂は猛烈な風が吹いていて、油断をしたら突風で5mほど飛ばされた苦い思い出を持つ山頂である。

馬ノ神岳の山名由来を少し調べてみたが、ネットや文献に記載がなく、自分としては良くわからないのが実情である。
七日原の開拓期は馬の産地であったのだろうか? 牧場の上にある目立つピークを馬の神にしたのか? 
個人的には遠刈田温泉から一望できる、真っ白い馬のたてがみの如く伸びた東尾根の雪稜を見て、「馬ノ神」の由来となったと考えているが、これは意外に正しい推論かもしれない???


さて今回同行するのは、山仲間のマスさんmorinoさんマロ7さん の3名である。
マスさんは雪山とスノーシュー歩きの更なるスキルアップのため、morinoさんとマロ7さんにとっては今年中に登りたい山の筆頭であったらしい。

朝8時40分にみやぎ蔵王白石スキー場駐車場を出発する。
神嶺林道はスキーやカンジキなど多くのトレースに踏み固められてラッセルがなく歩き易い。
南屏風岳方面が見えるが、上空は強風が吹き荒れている事を思わせる黒雲がどんどん流れ去っていく。
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林道沿いはマンサクの花が満開であった。
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約2kmの神嶺林道の歩きは単調だ。カーブミラーに映った姿を写真に撮ったり、のんびり気分で歩くことに徹する。
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白萩林道入口のところから見た馬ノ神岳。右側の尾根を東尾根に向かって登り、正面の広い尾根を下る。
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田代沢にかかる橋を渡ったところが田代沢左岸尾根の取り付きであるが、雪解けで地肌や薮が出ていて直ぐに登りだすのは不可能であった。林道を少し北上して雪が繋がったポイントで山中に突っ込む。
暫くの間はカラマツの植林地で、樹齢が若いため密林状態のところを右往左往しながら登っていく。
しかし少し登ったところで完全に雪が途切れてしまった。仕方なく雪のある作業道をすこし右にトラバースして何とか雪を拾って登れた。
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例年より2週間以上早い雪解けに驚きながら登って行くと、やっとカラマツの密林が終わり、ブナの原生林に変る。
ここからやっと雪山登山といった感じになってくる。
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ササヤブが出現した箇所が何回も現れて、その都度左右に避けながら登っていくので意外に時間がかかる。
東尾根手前の急斜面では岩場が露出し、雪質も腐れた新雪になり、クランポンにモッコが付いて苦労した。

急斜面を登りきると秋山沢右岸尾根とも馬ノ神岳から一気に高度を下げる東尾根に合流する。初めて登ったときはこの東尾根を忠実にピストンしたが、雪庇と段差がある急な狭い尾根に苦労した記憶が鮮明に残っている。

標高1320m付近で麓から確認できる顕著な雪稜に達する。周囲も潅木帯になり左右の展望が一気に開けた。
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雪解けで少し薮っぽくなってしまった雪稜であるが、東側眼下に青麻山を見下しながら登るのは高度感抜群だ。
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北側には前烏帽子岳が秋山沢の対岸に見える。遠望が利くときなら右肩に船形連峰が見えるが今回は駄目だった。
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南側には不忘山がアルペン的山容で見える。今日の強風では不忘山の山頂は立っていられない程であろう。
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1409m独標ピークを越したところで初めて馬ノ神岳の姿が現れる。すっきり伸びた雪稜を持つ優美な山容だ。
どうもこの付近に蔵王カラマツの自生地があるはずだが、落葉した潅木はどれも同じに見えて確認できなかった。
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小さな鞍部まで下ると、いよいよ山頂へ綺麗な雪稜を辿る行程となる。通常は最後の急斜面を左斜面に逃げるが、この日はスノーシューのトラバースは危険と判断して、堅い雪の層をキックで掘り出しながら雪稜を忠実に直登した。
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急斜面が終わると、後は山頂まで頂稜を緩登する。積雪が少ないため潅木薮がかなりうるさい。
そしてたどり着いた山頂には山名板が一枚あった。そこからは屏風岳が正に屏風を立てかけた迫力ある姿で見える。
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北側には後烏帽子岳が端整な姿で拝める。
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屏風岳と後烏帽子岳鞍部のろうづめ平の奥には、中央蔵王の熊野岳の姿が確認できた。
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山頂は強風が吹き荒れて、時々耐風姿勢を取らないと吹き飛ばされそうなほどだ。こんな状況では昼食を取るのは不可能なので、風が穏やかな地点まで下ってお昼にすることにする。

少し潅木が邪魔に感じる頂稜を1551m独標まで下がっていく。正面にはどっしりした山容の水引入道と左が不忘山。
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屏風の壁を正面に見て歩く稜線は迫力満点だ。
マスさんは先週登った安達太良山よりはるかに面白いと喜んでいた。雪山中級レベルまで歩きの技術はスキルアップしてきたと感じる。
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1551m独標付近から馬ノ神岳最高点を振り返る。下りはこの1551m独標から派生する南東尾根を辿る。
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この下る尾根はかなり潅木が出ており、今月いっぱいが歩ける限度であろう。北面に当たる田代沢側の斜面をトラバース気味に下るが、じゅくじゅくの雪の上に腐った新雪が乗っている状況で、足下が滑りやすく滑落を注意しながら下った。田代沢源頭部から馬ノ神岳を振り返る。
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一段急な斜面を下り、尾根が広がった地点で、この日始めて別パーティのスノーシュー跡を見つける。
ここから引き返したね、などど皆で話しながら下っていると、ご夫婦の登山家が休憩されていた。
我々も同じところで休憩しようと思い、そのご夫婦を会話を初めてみると・・・・・・
「あの〜もしかしてブログをされているSONEさんですか?」とご主人に尋ねられた。
なんとその方は最近拙ブログにコメントを寄せて頂いているk4さんと判明(驚)
コメントのやり取りで「何時か山でお会いしたい。」と言っていたことが早くも現実となった。その時の記念写真がこれ!
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k4さんご夫婦は昼食は終わった後だったので直ぐに別れたが、我々はもう少し風当たりが弱い場所を求めて更に下った。水引入道が引き締まった山容に姿を変えて見える。
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尾根の幅が狭くなったところの南側に、風の当たらない日当たりの良い場所を見つけて、やっと遅い昼食にした。
この日は特別な料理はなく、皆おにぎりとカップ麺の簡単な食事である。
しかし不忘山を見上げながらの昼食は凄く贅沢なひとときに感じた。

そこから先に急斜面の下りがあるが、皆で尻セードをしながらワイワイ下る。
やがてカラマツ林の広い尾根に出るが、尾根上を忠実に下っていくと自然に白萩林道に出合う。
やはり尾根の下部はササヤブが出てきた箇所もあった。
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単調な植林地の下りに飽きてきた頃、やっと神嶺林道に出る。ここから白石スキー場の駐車場まで2km。
疲れが出てくる頃だが、黙々と林道を歩いて車に戻った。
しかしながら今年の積雪量の少なさには本当に驚いた。例年なら4月初旬まで登れる山であるが、今回が打ち止めに近い積雪量であったと言える。ほぼ今年のラストチャンスを掴んでの雪山登山だったのではないであろうか。

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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
またもやいいお山に連れて行っていただきましたよ。
でも、アル漬けの体にはこたえましたよ。ヾ(_ _。)ハンセイ…
それにしても、全国区のお顔はもう凄いというしかないですね。
知らないもの同士の一声、これが山の楽しみでもありましょう。(~o~)
マロ7
2010/03/21 19:05
マロ7さん今晩は。
刈田や不忘と比較すると、人が多く登っていないと言うのがポイントが高いですね。
今回は体調不良で大変でしたね。それでも登れたのでいいんですよ(笑)
私の場合はブログで面がわれているので、悪い事は一切できないです(苦笑)
類は友を呼ぶと言いますけど、マイナーな山の世界は本当に狭いですよね。
SONE
2010/03/21 19:19
soneさん、こんばんは。K4です。昨日は、本当にびっくりしましたよ。あとで考えるとsoneさんの車は確か小又山のブログにチラッとみえてましたよね。それにマロ7さんの「立派な」軽トラ(笑)sone様ご一行だったと腑に落ちました^^
水引入道はコガ沢越えで、10月に登っています。後烏帽子も歩いているのですが、そのとき馬の神にちょっとひかれて、夏道がないけど残雪期はどうなんだろうと思っていました。soneさんやebiyanさんの記事を見つけて、あとは時期を待っておりましたが、天気が・・・昨日しかなったですよね!
それにしても、毎日チェックする山ブロガーさんが一堂に介して下山されてきたときは、びっくりでした。残念ながら時間切れで登頂できませんでしたが、素敵な山頂写真を見せていただき、来シーズンに楽しみができましたよ。
私はブログは持っていないのですが、ヤマレコという山の記録の共同サイトに自分のページがあります。上のURLですので、気が向けばつないでみてご批評いただければと思います。
k4
URL
2010/03/21 20:20
k4さん、昨日は本当に驚きました。こんなに早い機会に山でお会いできるとは思ってもいませんでしたよ。それにしても馬ノ神岳は今回を逃すと、来年まで登れないかもしれない微妙なタイミングでしたね。
本当に昨日しかない天気だったので、お互いに出かけたのでしょうね(笑)
私も除く他のメンバーさんのブログもチェックされていたとは、これも驚きでした。
馬ノ神岳はそんなに難しい箇所がなく、体力勝負の山ですので、来年の天気の良い日を選んで再び挑戦してみてください。
ヤマレコのk4さんの記録拝見させて頂きました。山の紀行文と言うよりも、客観的な山情報サイトですね。あれだけ充実した記録を書かれるのなら、是非ともブログに挑戦してみてください。
ヤマレコは一般の閲覧者がコメントできないので、それは勿体無いと思いました。
少し余裕ができたら、皆で撮った記念写真メールで送らせていただきます。今後もよろしくです。
SONE
2010/03/21 21:01
マロ7さんといつ行こうと思っていた時でしたので、まさに渡りに船!
おかげ様でタップリ楽しませていただきました。
それにしても良い山ですね。山頂は最高のビューポイント。来年も行きたい山になりました。
K4さんに会えたのもビックリ!さすが達人SONEさんですね。
こうした出会いがあるのも、ブログをはじめとしたWEBならではの力だと思います。
SONEさんともマロ7さんとも何年か前に山で出会っていて、改めてブログを通じて(ebiyanさんを介してですが)ご一緒するようになったわけですからね。
また美味しい山をお願いします(^^;)。
morino
2010/03/21 21:27
morinoさんお疲れ様でした。
この日の第二候補は雁戸山だったのですが、蟻の戸渡りの通過、あの突風吹き荒れる中では不可能でしたね。その点では危険箇所が少ない馬ノ神岳にして正解だったと思います。
あの山はもう少し積雪が豊富ならもっと楽に登れますが、異常なくらい積雪が少なくて驚きましたよ。
来年行かれる場合は、完璧な晴れの日を狙って行ってみてください。
しかしk4さんご夫婦に出会えたのは本当に奇遇でした。私が達人という訳ではなくて、皆さんの山への指向が一緒なんでしょうね。但しブログやHPを公開していないとお話のきっかけが見出せないもの事実で、ブログを通じて新しい山仲間の世界が広がっていますね。
一回皆で飲んで、山の作戦会議でもしなければならないですかね(笑)
SONE
2010/03/21 22:05
SONEさん、雪が少ないですね〜ホントに。私は1週間前に行ったのですが、まだ雪は切れてませんでした。
白石スキー場側の林道から見た尾根はいかにも「馬の背」に見えてなりません。そして、最後まで残る田代沢源頭の雪原が白いたてがみに。それと極めて個人的な経験としてなのですが、山にお参りしても馬券的には御利益はありません←アホ
加ト幹事長
2010/03/22 10:27
加ト幹事長さんこんにちは。1週間前は未だ雪が切れていませんでしたか。
この日は気温が高くて、朝方繋がっていた神嶺林道の雪も、帰りには融けて切れてしまった箇所がありましたよ。それにしても雪が少なすぎますね。
加ト幹事長さんも馬ノ神の山名由来が馬の背にあると思っておられましたか。全国の駒ケ岳にある馬の雪形的な残雪模様は確認できませんが、すっくと伸びた東尾根の形状は正に馬の背ですね。
馬の神と馬券に関連性が一切ないと言うのは、試してみた結果なのでしょうね(爆笑)
SONE
2010/03/22 11:08

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