東北の山遊び

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zoom RSS 2010.8.20 縫道石山(青森・下北半島)

<<   作成日時 : 2010/08/25 00:15   >>

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本州最北の下北半島を巡る山旅の最終日を飾るのは、東北有数の岩塔の山:縫道石山である。
青森市から車でおよそ150km。最果ての山の感を強く持てる山だ。

【 8╱20 縫道石山(626m) 青森・下北半島 】
福浦林道登山口〜鞍部〜 縫道石山(往復)

下北半島の西端に位置する縫道石山は、標高300m前後の樹海から飛び出している岩峰で、この岩壁のみに生育するイワタケ(地衣類)の一種があり、特異な植生は国の天然記念物に指定されている。
縫道石山とは変わった山名だが、単純に入道石が訛って付いた名前と解しても間違いではないであろう。


昨晩キャンプした野平高原キャンプ場からは至近距離にあり、国道を2km走行すると、登山口に至る野平林道に入れる。整備された走り易い林道は、やがて二車線の舗装道路になる。
北限のサル達が道路を横断する姿が見えた。

標高350m付近の峠に達するとそこが登山口で、車20台は駐車できるスペースがある。
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登山口のボックスに熊鈴の貸出を行っていて、下北は熊の多い地域なんだと再確認する。
そう言えば昨日ふれあい温泉のキャンプ場では熊が目撃された、という理由でキャンプが出来ず、野平高原まで移動した経緯があった。

道は最初ブナの原生林の中を進む。昨日の大尽山と比べると高速道の様に感じる整備された道だ。
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途中で展望岩場へ左折する道を見落としてしまったので、帰路に立ち寄ることにする。
一カ所だけ周辺の木々が伐採されて縫道石山の岩場が見える場所があった。
岩壁の高差は150mほどであろうか。写真で見るより実際は迫力ある姿をしている。
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杉林の中を標高差で100m弱下ると野平と福浦分岐が連続して現れるが、野平コースは荒れていて、福浦コースは廃道の表示がなされていた。
鞍部からいよいよ縫道石山への急な登りが始まる。途中でブナの巨木が倒れて上部が開けた場所があり、岩場が大きく立ちはだかる光景が見られた。
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ブナ林を抜けるとヒバ林となる。
【ここでヒバに関するメモ】
長野県・木曽ヒノキ、秋田県・秋田スギと共に日本三大美林の一つである「青森ヒバ(檜葉)」は、ヒノキ科アスナロ属の針葉樹で和名をヒノキアスナロといい、日本固有の樹種として、その約8割が青森県内(主に下北半島・津軽半島)に集中している。
「青森ヒバ」が直径70センチになるまでには、300年かかると言われ、これは杉が同じ太さになるまでの3倍の歳月を要する。
その成長度の遅さから強固で細やかな木目になり、水にも強く、腐りにくい性質を持っている。下北半島・猿ヶ森の約800年前に大津波によって埋もれ木になったひばの埋没林は、800年も経過した埋もれ木にもかかわらず、腐朽しているのは表面のたった2センチほどだけで、なんと中は今でも製材として使えるものがほとんどと言うから驚きだ。
今回下北を旅して感じたのは、通常の東北の山々は雑木林→ブナ林という高度による植生変化を示すが、下北では雑木林→ヒバ林→ブナ林という他地域には見られない植生をしている事である。
恐山街道から釜臥山車道を走行すると、この植生変化がよく分かる。


しかし縫道石山のヒバ林はいい加減で、ブナの樹海の上部、岩場の基部から山頂直下にかけて、キタゴヨウの様に急斜面に自生しているのが面白かった。
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下から見ると、取り付く島がない岩場の山に見えるが、道は弱点を突いて危険なところもなく登る。
ときどきヒバの根を掴んで登るところもあるが、そんな場所は少ない。
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途中で岩場が見える場所があった。右側から大きく岩場を回りこんだ位置である。
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尾根上に突出した岩場を巻いて、次に大きな岩場の根元を登っていく。
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小さなロープ場を過ぎて、最後の急斜面を登ると呆気なく山頂に出る。
下から見た印象と違い、山頂は大岩が各所に突き出た場所となっていて、ザックを置いて散策する。
南東側の野平方面の風景を背景に山頂に立つ。
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登山口を見下ろす岩場。平館海峡をはさんで津軽半島が霞んで見えていた。
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山頂の東側に最高点の大岩がある。誰かが置いて行った山名板が置かれていた。
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何気なく立っている様に見えるが、この岩場はすっぱりと切れ落ちて、めまいのする様な高度感に溢れている。
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小さな漁港:福浦を見下ろす。残念ながら北海道は見えなかった。
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西端の岩場から下部の樹海を見下ろすと、縫道石山の影が樹海の中にくっきりと見えた。
この場所が一番高度感があった。
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誰もいない山頂。海峡を吹き抜ける爽やかな風。立ち去りがたい山頂であった。
軽く行動食を食べて、コーヒーを飲んでまったりとした時間を過ごす。
今までいろいろな山に登ってきたが、ここまでさいはての旅情を感じた山は初めてかもしれない。

山頂に別れを告げて、急な道を引き返す。
急登だったので下りは本当に早い。鞍部からの登り返しと、その上の尾根で単独行の方2名とスライドした。

往路で分からなかった展望岩場への道は赤テープの表示で簡単に分かったが、道標の類は一切ない。
整備された道ではなく、踏まれて出来た道で、一部藪がかかった踏み跡を登っていく。
手前の樹林帯の中にある岩場の上にザックをデポして、空身で展望岩場に登った。
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振り返ると樹海の中から飛び出た縫道石山の岩峰が印象的に見える。
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縫道石山をアップで撮影。こんな岩峰が周囲の穏やかな山々の中で突出しているのが不思議である。
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展望岩場の直ぐ西側にある岩場も、獣の歯を思わせるユニークな形をしている。
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展望岩場の南に連なる岩塔群。これも不思議な光景だ。
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車に戻ると、気温が高くなり暑い。
今日は縫道石山一山しか登らない予定で、この後は下北半島の観光スポット:仏ガ浦に立ち寄る予定。
福浦に下る車道から振り返ると、縫道石山が形を変えた姿で見えていた。
マスさんは八甲田大岳の次に印象深い山だったらしい。
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ここから仏ガ浦観光編。

下北半島西岸の観光名所:仏ガ浦に立ち寄った。
福浦から紺碧の海岸の高みを通る車道を暫く走行すると仏ガ浦を見下ろす展望台に出る。
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そこから少しの距離で仏ガ浦へ降りる大駐車場に着く。
ミンミンゼミが鳴く急な階段を標高差で100m近く降りると仏ガ浦だ。

仏ガ浦はもともと仏ウタと呼ばれていた。ウタとはアイヌ語で砂浜の意味で、白砂の海岸からニョキニョキ立つ岩石群を仏の姿に見立て、恐山の奥の院とも称されている。
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海辺に出ると透き通った青い海岸が続いていた。
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今から1500万年前に出来た緑色凝灰岩が浸食されて出来た奇観は、別世界にいる様に感じさせてくれる。
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観光船(800円)で海上から仏ガ浦を見てみた。2kmある仏ガ浦の説明を受けながらの20分の海上遊覧であったが、船に弱いマスさんは船酔い気味できつかったらしい。
水中にはビッシリとウニがいるのが見えたが、海藻が全くない海なので地元の漁師もウニは一切採らないとか。
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仏ガ浦を見て満足し、ロングドライブで下北半島を離れ、200km以上先の目的地に向かった。
途中、十和田市の温泉で入浴後、スーパーでお弁当やビールを購入する。下道ばがり走行したためキャンプ地には夕刻に着いたのである。

同行したマスさんのブログ記事は → コチラ

動画です。



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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
感動の青森の山行を何度も観てました。
動画もこれから楽しみです・・
憧れの北の台地の山々・マスさんの笑顔が
この素晴らしい山行を物語ってますね・
それにSONEさんの記述の細やかさと山に対する
情熱・博識に感動して見せてもらってます・
懐かしい所も見せてもらてました・・
感動を有難う・そしてこの山行の無事・お疲れ様でした。
又お仕事もこの暑さの中・ガンバですね・・
ク〜
2010/08/25 07:01
ク〜さんおはようございます。
動画はもう少しお待ちください。今は記事のアップで手一杯でして・・・
下北は低山中心でしたので暑さとの戦いを予想していましたが、カラッとした晴天が続いて思い出に残る山旅が出来ました。
博識に関してはいろいろな資料を引っ張り出してきて記述していますが、自分で忘れないたまでもあります。
ク〜さんも訪れた観光地の一部が紹介されていましたでしょうか。
時間的に大間までは足を伸ばせませんでした。
また暫くは南東北の山中心に登ることになりそうです。
SONE
2010/08/25 08:52
縫道石山は、青森の最後を飾るのにふさわしい山だったよね。
良い山だった。
マス
2010/08/25 19:11
山は標高が高いだけじゃ評価の対象にならないね。
たった600m台の山なのに強烈な印象が残ったよ。
SONE
2010/08/25 19:31
縫道石山はかねてからねらっていたお山。
仏ヶ浦を過ぎて山中にさしかかったら電線にサルがぶら下がっていた。
それを見つけたマロは吠える。マロ7は車から降りてぶぐって(追いかけ)みたが、
次の電柱で降りて消え去った。
振り返ると憧れの縫道石山が見えた。
いつかは登らねばと…来年は青森で同期会だからチャンスだな。
マロ7
2010/08/25 19:55
マロ7さん今晩は。
仏ガ浦もマロとの思い出が詰まった場所だったのですね。
マロも猿との遭遇でエキサイトしたのかな。
縫道石山の傍まで行って登らないのは精神的に辛いでしょうね(笑)
来年の同期会、青森から150km彼方ですが、狙ってみてくださいね。
期待を決して裏切らない山でしたよ。
SONE
2010/08/25 20:26
9月の連休に下北の山を登山する予定なのでとても参考になりました。大尽山か釜臥山を予定していましたがファミリーなのでちょっと無理ですね。
今回は下風呂温泉の近くの山にします。
縫道石山も是非行ってみたいです。楽しい旅行日記でした。
お疲れ様でした。

JJ
2010/09/08 11:34
JJさんコメント有難うございます。
拙ブログが御参考になり恐縮です。大尽山は絶対お勧めできないですよ(笑)
全体的にどの山も整備度が悪いみたいですので、地元に照会されると良いかと思います。
>縫道石山も是非行ってみたいです。これは絶対登られた方がいいですよ。凄い山でした。
SONE
2010/09/09 23:20

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