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zoom RSS 2010.9.5 前船形山から船形山(宮城・船形連峰)

<<   作成日時 : 2010/09/06 19:34   >>

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12年ぶりに前船形山に登りたくなったが、悪路&16kmの距離がある岳山林道を走行する気にならず、如何しようか悩んでいた。そこで閃いたのが升沢コースから大滝登山口に降り、そこから前船形山にアプローチする方法。
少し遠回りだが、升沢コースから単純に船形山に登るより変化に富んでいて面白い。

【 9╱5 前船形山(1413m)から船形山(1500m) 宮城・船形連峰 】
升沢登山口〜旗坂平〜一群平〜鳴清水〜三光の宮〜大滝分岐〜大滝キャンプ場〜スズ沼〜大滝キャンプ場〜湯谷地〜小野田コース分岐〜鏡ヶ池〜前船形山〜小野田コース分岐〜御来光岩〜船形山〜千畳敷〜蛇ヶ岳〜草原〜瓶石沢〜三光の宮〜鳴清水〜一群平〜旗坂平〜升沢登山口

朝6時30分升沢登山口から登り始める。勝手の知ったコースなのでペース配分は慣れたもの。
30歳台後半の時に升沢登山口から船形山山頂まで2時間ジャストで登ったのが自身の記録であるが、体力の落ち込みをひしひし感じる今となっては無理なコースタイムとなってしまった。
しかしスピードは無くなったが、10時間以上の長時間を同一ペースで登れる持久力は未だに健在だ。

1時間20分歩いて三光の宮到着。休憩なしなら山頂まで2時間30分から40分のコースタイムが現在の力か。
涼しい時期ならもう少しペースアップ出来るので、2時間20分で登れるかもしれない。
でも常に急ぎ足で登るのは、周りの風景が希薄にしか見えないので、今の自分の登山観には合わないと思う。

三光の宮で休憩。朝なので未だ暑さは感じない。北泉ヶ岳が端正な裾野を大倉山に向けて引いている。
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ナナカマドの葉で色づき始めたものがあった。季節は確実に秋に進んできているのを感じる。
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梢越しに見る栗駒山が意外に近く見える。空気が乾燥している証拠だ。
日月星を祀った三光の宮も清々しい空気に包まれていた。
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三光の宮の少し先(44m)から大滝へ下る分岐がある。そこを右折して1.2kmを下る。
この分岐で『下るの勿体ない!』と思ったら、今回のルートは歩けない。
千本松山の右裾をかすめて登山道は続くが、この山は未登の山となっているのを思い出した。
次の機会に登ってみようか(笑)

下りきると保野川の渡渉点に着く。石飛びで簡単に渡る。対岸には鉱泉が湧き出していて硫黄臭い場所があった。
付近の湯谷地は船形山の爆裂火口跡と言うのも頷ける。

山友のマロ7さんが以前から指摘していた『ナグサメの滝』の表示は、保野川の方向を指して確かにあった。
いろいろな資料を調べてみても『ナグサメの滝』がどの滝を指すのか分からなかった。

せっかく大滝キャンプ場まで下ってきたので、片道400mの寄り道してスズ沼を見学に行く。
宮城県で一番美しいと評判のスズ沼は静寂の中にあった。スズ沼は注ぎ込む清水川が名前の由来となったと言われる。東北訛りでシミズ→スミズ→スズと変化したのであろう。別名をるり沼とも言う。
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沼に浮かぶ小島が美しい風景を創り出すポイントなのだが、生憎朝日で影になっていて上手く写真に撮れなかった。以前訪れたときの写真はコレ。
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スズ沼から大滝キャンプ場に戻り、甘露の名水:人命水を汲みに駐車場に降りる。
駐車場の東側に東屋があるが、そこにザックを置きにいってビックリ!
テーブルの上にトンビマイタケが山ほど置かれている。
ちょうど居合わせた方に伺うが、彼が採ったものではなかった。
どうも状況から判断すると、マイタケと思って採ったが、食べられないキノコと判定して置いて行ったものらしかった。
全体的に成長し過ぎて固くなったものが多かったが、柔い部分を選別すれば充分食べられるのに勿体ない。
因みにオイラは家に先週採ったものがあるので、これからの登りを考えて手を出さなかった(笑)
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ここから暫くは大滝コース(色麻コース)を登って行く。
古い爆裂火口の底に当たる湯谷地を左に見る付近からは、目指す船形山が仰ぎみられた。
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未だに夏の蝶:アサギマダラが南に帰らないでヒラヒラと飛んでいる。
大好きなヨツバヒヨドリの花はとっくの昔に終わってしまったのに・・・
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前船形山に立ち寄るために小野田コース(夕日沢コース)分岐を右折する。
登山道の刈り払いが悪い道を多少下り気味に進むと、ブナの森にひっそり抱かれた鏡ヶ池がある。
直径100m、深さ7.2mの池で、イモリが沢山泳いでいるのが少し不気味だ。
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この深いブナの森でブナハりタケ(ブナカノカ)を見つけた。
手の届かない上部から腰をかがめて採る位置までビッシリと生えている。
採れる範囲を全て採ったら20kgを越えると思うが、このあとの工程が長いので、一番キノコの状態の良い下部のものだけ採った。それでも5kg近くにはなったみたい・・・今年はキノコが豊作かぁ?
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鏡ヶ池から更に北側に下ると、クマの悪戯でボロボロにされた指導標を見る。
この東側にある踏み跡が前船形山に登る道だ。標高差150m、コースタイムは40分の道である。
一部藪が被って不安になるところもあるが、足元の道はしっかり付いているので、足で探りながら登れば良い。
低木化したヒメコマツのところは庭園風な雰囲気で独特の風情があった。
上部は更に僅かな踏み跡を辿る。最近登った人がいるみたいで赤布が要所要所に付けられていた。
山頂が近くなると灌木帯になり展望が一気に開けてくる。特に北側の展望は素晴らしい。

荒神山の右手奥に鳥海山が見えた。
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ふと足元に目をやると、タカネバラの実を見つけた。南蔵王を除いて宮城県内の別な山では初めて見つけた。
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翁峠の奥に神室連峰の全景が遠望できる。神室山山頂の建築している小屋も確認できた。
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最後はほとんど藪漕ぎに近い状態で登って行くと、前船形山山頂に着く。
と言っても東側に30mほど離れた地点が最高点らしいが、灌木藪が酷くてそこまで行く気がしない。
これで3回登った山頂だが、三角点を確認した事は一度もないのだ。
まあ一番開けた西の肩の部分を山頂と称しても問題ないであろう。
その地点からは船形山の本峰と薬師森にかけての急峻な火口壁が大迫力で見えるのだから・・・
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山頂手前の展望の良いハイマツの根っこにザックをデポしていたので、そこに戻っておにぎり一個を食べる。
三峰山〜蛇ヶ岳〜船形山〜薬師森と、円形に開いた爆裂火口の跡を眺めながらゆっくり休んだ。
三光の宮から鏡ヶ池までの工程はブナ原生林の樹海を行く工程であったが、その緑濃い樹海が一望できた。

再び往路を小野田コース分岐まで戻り、大滝コースに復帰する。
急に道の整備度は良くなるが、コース上部のガレた沢状の登りは何回登っても好きになれない。
直射日光が当たる場面が増えて暑いし、石ゴロの上を歩くのでよそ見が出来ないのだ。

頂稜手前で先ほど登った前船形山と鏡ヶ池が見下ろせた。
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ご来迎岩に着くと西側の展望が一気に開ける。爽やかな西風が吹き心地よい。
左折して山頂に向かうが、晴天続きなので何時も難儀する泥濘個所が全くなかった。
振り返ると薬師森の彼方に栗駒山がはっきり見えた。
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それまではアキノキリンソウとエゾオヤマリンドウしか咲いていなかったが、山頂近くなるとウメバチソウばかり咲いていた。ミネウスユキソウは枯れ色の状態。
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そして船形山山頂到着。3名の登山者が休憩していた。
西側の黒伏山と柴倉山を中心としたゴツゴツした山並みが特に印象に残る。
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先週登った二口山塊も一望だ。二口山塊の一座一座の全てが同定できた。
しかし蔵王連峰は雲に隠れて見えなかった。
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途中で追い抜いた家族連れの奥さんとお話をしながら昼食を取る。
初心者なのでどんな山がお勧めか聞かれ、月並みな有名山の有名コースを教えた。
今回の大滝コースの登りが難しく感じたらしい。富士山登山をきっかけに家族で登山を始めたと言っていた。

知らぬ内に山頂には多くのパーティが登ってきていて、30名を越える人が山頂で休憩を始めた。
急に賑やかになった山頂は居心地が悪いので下ることにする。その前に三脚たてて自分撮り。
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山頂西側の風衝地帯は吹きあげてくる風が最高に気持ち良かった。先週の酷暑が嘘の様だ。
奥に見えるのが後白髪山。
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千畳敷の分岐で升沢小屋方面に下る初心者家族と分かれ、蛇ヶ岳へ行く主稜線を辿る。
途中で山頂を振り返った。少し色づき始めた木々もあった。
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蛇ヶ岳直下で4名のトレラン軍団に抜かれる。
10L程度のザックとトレランシューズの軽装の彼らには、どんなに頑張ってもスピードではかなわない。
私も小走りで下る局面はあるが、本気で走っているのとは全然スピードが違う。
同じ山のフィールドを使う登山とトレランは、感覚的には全く異質のもので、山を総合的に味わう登山に対して、スポーツの場として山を見ているトレランとの違いは大きい。
基本的に自身の怪我や他人との出会いがしらの激突事故(昨年ぶつかりそうになった事がある。)を考えると、山を走る場としてとらえるのは問題だと常々思っているが、急峻な日本の山では走るフィールドが限られてくるので、このトレンドは飽きられて何れ廃れると思うのは私だけではあるまい。

蛇ヶ岳山頂でも景色を見ずに走り下っていった彼らを横目に見ながら、船形山を振り返って長かった今日の工程を心の中に思い浮かべた。
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小さな火口跡に出来た蛇ヶ岳高層湿原。木道が大分腐って湿原内を歩く部分が出てきた。
小さな池の周りには無数のトンボが飛び交っていたのが印象的であった。
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瓶石沢に沿った草原はほとんどの花が終わっていたが、イワショウブの残り花が一部で咲いていた。
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エゾオヤマリンドウも山の花の最後を飾る主役。
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前船形山を正面に見ながら下る。途中で一人のおじいさんと出会い、キノコ談義に花が咲いた。
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瓶石沢の分岐まで下り、名前の由来の瓶石(直径30cm、深さ36cmの穴を持った岩)を本気で探したが見つからなかった。一体どこにあるのか? 未だに答えが見つからない。

その後は休まず、寄り道せずに旗坂キャンプ場の駐車場まで一気に下った。
車に戻ったのは午後3時少し前であった。
賑やかだったのは山頂だけで、あとは静かな船形山をとことん味わえた一日であった。


動画です。



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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
だいぶ長い道のりでしたね。
三光の宮まで行ったら大滝へ降りるのは体が動きませんど。
スズ沼に奴はいませんでした。午後になると対岸から出てくるそうですな。
前船形山の三角点は見つけてますよ。とにかく、奥へ奥へですね。
数年前にここに、板を焼いてトリマーで文字を彫って山頂標識を取り付けましたが…ありましたかな。
まだ、旗坂からの林道は工事中なんでしょうか。
マロ7
2010/09/06 20:36
こんばんは。
今年は極秘の地上任務が多く登れずにいます。
山形側からやりたいのですが難しいでしょうか。
降りれば温泉も蕎麦もあるし。
鶴子ダムのコテージを拠点にすれば色々出来ると思うのですが。
計画は沢山あるけど出来ません。
最近、戦闘能力がダウンです。
円高のせいではありませんよ。
あね
2010/09/06 21:18
マロ7さん今晩は。
升沢コースより標高差で400m強は多く登っていると思います。
三光の宮に着いた時は軽く汗をかいただけで、ウォーミングアップが終わった感じでしたよ。
スズ沼は朝方でしたので静まりかえっていました。熊公の縄張りだったのですか。
前船形山にはマロ7さん制作の山名板があるのは知っていましたが、三角点まで辿りつけなかったので、あったかどうかは分かりませんでした。
小荒沢林道の入り口は未だにワイヤー&鍵で入れない状態でしたよ。
SONE
2010/09/06 21:56
あねさん今晩は。
今年はいろいろあって全然登山が出来ない様ですね。
なかなかあねさんのブログにコメント出来ないでいますよ(苦笑)
鶴子からの尾花沢ルート(クラビコース)は長くて単調なので余りお勧めできないです。
層雲峡コースは完全に上級者向けで一寸難しいです。
山形側からお勧めなのが東根の観音寺コースで、比較的楽に日帰りが出来ます。
山形道から東北縦貫道を経由して東根ICで降りると登山口は遠くないです。
そろそろ登らないと筋肉が落ちて全く登れなくなるのでは、と心配していますよ。
SONE
2010/09/06 22:10
こんばんは
私は5日は虎毛山に行ってました。猛暑の8月はさっぱり山に行ってなかったので、ダメダメでした。でも夏なのにそこそこ乾いていたおかげか、鳥海山、神室連峰、月山、朝日、船形、栗駒、高松岳、etcそこそこ展望楽しめました。
 山頂はシャーベット付きでまったりしてました。(これいいですね)

 私は升沢コースは旗坂から山頂まで3時間がベストです。もっと歩かないと(汗)
tom
2010/09/06 22:43
tomさん今晩は。
虎毛山は船形山からもはっきり見えていましたよ。
今年の夏は高山でも暑かったので、下手に山に出かけると修行をしている感じでしたよ(笑)
昨日は珍しく遠望が利く日でしたね。遠くは早池峰や吾妻まで見えました。
シャーベットは未だ山で試したことがありませんよ。大量に欲しくなりそうです(苦笑)
過去の2時間の記録は休憩なし+早足で歩かないと難しいですよ。
SONE
2010/09/06 23:18
スズ沼綺麗ですね〜。鏡ヶ池のイモリも怖いもの見たさで見てみたいです^_^;
地図で確認したら、ずいぶん長い行程ですね!
ナカシィ
2010/09/07 10:34
ナカシィさんこんにちは。
スズ沼、今回は水量が少なかったですが、新緑と紅葉が最高ですよ。
鏡ヶ池は何の変哲もない森の中の沼です。
この日は20km以上歩いていると思いますよ。歩きたい人向けのコースです。
SONE
2010/09/07 12:13
船形山行きたーい!頂上まで行ったのは何年前だったかな。
画像で楽しませていただきました。
87ワ
2010/09/07 21:02
87ワさん今晩は。
船形山は毎年登っていますが、87ワさんは久しく登っていないですか。
秋の紅葉が素晴らしいので、是非登ってみてくださいね。
SONE
2010/09/07 21:09
こんばんは。前船はまだ未踏なのでこっそりと積雪期に狙っております(笑)。
問題はルート取りですが、藪が埋まれば自由自在なので地形図を見ながらあれこれと考えるのも楽しみの一つですね♪
superdioaf27
2010/09/07 21:28
SONEさんの超視力の噂は聞いてましたが、神室の小屋が見えるってすごいですね…50キロくらいありませんか?
草原の下りの動画、足早すぎです^^; トレランの方責められませんよ(笑)
下界はこんなに暑くても山はそろそろ紅葉始まるのですね。秋山いくつ登れるだろうと思ってました。

k4
2010/09/07 22:00
superdioaf27さん今晩は。
YMCAの深野さんが薬師森を滑って鏡ヶ池まで下り、三光の宮経由で日帰り周回してますね。
升沢小屋からコンターラインに沿って近づくことは出来るかもしれないです。
SONE
2010/09/07 22:21
K4さん今晩は。
老眼で近くは見えませんが、遠くだったら自分でも信じられないほど遠望が利きますよ。
草原の下りは自分としては走っているつもりは無いんですが(笑)
本気で走ったときはほとんど止まれない速度になりますよ。
今回の台風が秋を呼んでくれると助かりますね。
SONE
2010/09/07 22:27
この前船形へ行った時、SONEさんと同じように大滝経由でとも思ったのでしたが、結局升沢コースにしてしまいました。それでも前船もとは考え付きませんでしたねー。
動画は面白いですね。特に三脚セットして歩いて行くシーンが最高です。ウーン役者だねー。
morino
2010/09/07 22:53
morinoさん今晩は。
RV車の私でも岳山林道は嫌いなので、升沢から登りましたが、大滝経由でもそんなに疲れないと思いますよ。
前船形はほとんど登っている人がいないので静寂の山が楽しめますよ。
動画ははまると病みつきになります。
まだまだ背中で語れる男じゃないので、修行が必要ですね(笑)
SONE
2010/09/07 23:07
トンビ、もったいないねえ…
大滝ではSEIさん達も採ってるから、今年は豊作だな。
カノカも出て来て、イイんでないの!
タッシー
URL
2010/09/08 14:29
タッシー今晩は。
本当にあのトンビは勿体ない。今年は大豊作だったみたいだね。
カノカも凄い量だっだし、もう少しまとまった雨が降れば一気に出てくるね。
SONE
2010/09/09 21:40

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