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zoom RSS 2011.7.31 森吉山(秋田・森吉山)

<<   作成日時 : 2011/08/02 13:42   >>

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当初登る予定だったのは和賀岳であったが、真木渓谷の入口に着くとヤマセの影響で中腹から上部は厚い雲に覆われていた。強い東風の状態から今日は一日ガスが取れないと判断。急遽ここから北に80kmの距離が離れている森吉山に転進した。

【 7/31 森吉山(1454m) 秋田・森吉山 】
阿仁スキー場ゴンドラ上駅〜石森〜稚児平〜森吉山〜山人平〜森吉山〜石森〜森吉神社〜石森〜阿仁スキー場ゴンドラ上駅

森吉山は今回で3回目の訪問。過去に8月下旬のエゾオヤマリンドウと6月下旬のチングルマの開花時期に登った。
どちらも男鹿半島や秋田駒ケ岳を望む、静かな山旅を満喫できた。

秋田県の北東部に位置する森吉山は通称:秋田山と呼ばれ、県境を接していない独立峰である。
アスピーテ(楯状)火山特有のなだらかな山容を持つ主峰:向岳を一ノ腰、前岳。石森、カンバ森、ヒバクラ岳などの外輪山数座が取り囲んでいる。
山頂より東側のノロ川などの流域は本州で初めてクマゲラの営巣が確認され、深いU字渓谷が発達して、多くの名瀑が山懐に存在している。


今回は森吉山を代表する名瀑の一つ:安ノ滝も立ち寄りたいので、時間を考慮して阿仁スキー場のゴンドラを利用し登山時間の短縮を図った。

午前8時前に阿仁スキー場に到着。全く調べないで和賀岳から転進してきたが、ゴンドラの始発が9時と聞いてがっかりする。1時間以上待たなければならない。
ゴンドラの往復料金は1800円。天元台と同程度か。標高差650m近くを20分で山頂駅まで結ぶ。

山頂駅に着いて樹氷平の展望台に寄り道する。
登り始めにゴンドラ駅を振り返る。遠景には太平山地が一望できた。
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夏の使者:アサギマダラが飛び交う登山道を登る。
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短時間で外輪山の一峰である石森に到着。ゴンドラ利用だと完全にハイキングの世界だ。

石森より北側にある森吉神社と一ノ腰のピークを望む。
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なだらかな山容の森吉山。
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木道のある湿原を抜けて少し歩くと阿仁避難小屋に着く。
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ここから先は盛夏の花々が咲き誇る楽しい行程となった。
クルマユリは道中何処でも咲いていた。
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ハクサンシャジンは咲き始め。背後に咲くキンコウカの黄色がシャジンの薄紫にマッチしている。
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コバギボウシも咲き始め。
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日当たりのよい登山道わきのハクサンシャジンは見ごろであった。
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稚児平を過ぎて山頂に到着。空身で登ってきた山岳会の赤帽子軍団で騒々しい山頂をスルーして、北東側にある山人平に下る。
下り始めの草原ではニッコウキスゲとキンコウカが見ごろであった。後方の山はヒバクラ岳。
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ニッコウキスゲの群落。花の密度がそれほどでもないがワイルドさに溢れた雪田草原である。
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優しげなレモンイエローのキンコウカは見ごろを迎えていた。
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山人平で一番大きな湿原。イワイチョウが咲いていた。ミズギクはまだ蕾。
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イワショウブ。咲き始めはピンクの蕾が綺麗だ。
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木道が延びる山人平の主役はチングルマ。乾燥化が進行している湿原がチングルマの大群生地となっていた。
今は穂が出た状態。7月初旬が花の適期と言われている。
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左手に目立たなく伸びる木道の支線の先まで行って昼食とする。
ヒバクラ岳とキンコウカの花を眺めながら静かな山を楽しめた。

昼食後に山人平の先の分岐まで木道を辿ってみる。背後は森吉山。
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分岐から山頂に引き返す。
道中は花が咲き乱れる斜面なので花見をしながらゆっくり登った。トウゲブキは咲き始めの状態。
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大勢の登山者が休んでいる山頂に再び到着して記念写真。
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往路を石森まで戻り。北側の森吉神社を往復する。
大好きなハクサンシャジンの花の写真を何枚も撮ってしまう。
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大きな避難小屋と森吉神社がある峰は前岳と呼ばれている。
森吉神社のご神体は社の背後にある冠岩。平ヶ岳の玉子石ほどの立派な造形ではないが、正面からみる冠岩もなかなかの奇妙な岩である。
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冠岩の岩場に自生しているイワキンバイ。
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その後は再びゴンドラに乗って下山した。
山人平まで足を伸ばしたので印象深い山となったが、ゴンドラ駅から山頂往復では登る価値はあまり無い山だと思った。


【 おまけ 】

登山後はメインイベントの安の滝見学へ。

阿仁スキー場から車で国道105号に戻り、南下して道の駅「阿仁」の先から左折して打当方面に向かう。
立又沢との合流点から安滝林道へ左折。5kmの悪路走行で安の滝入口の駐車場に着く。
スキー場からここまで35km・1時間弱かかった。

中ノ又沢沿いの遊歩道は最低限でもスニーカーなどハイキングに適した靴が必要。
革靴やサンダル履きで歩ける道ではない。
サワグルミ、ホオノキ、ブナの原生林を歩いて行く。左右に急峻なスラブ壁が見えるところもある。
6月には可憐なコアニチドリの花が見られるかもしれない。

左岸の高みから流れ落ちるスラブ滝を見上げると、その先に突然と安の滝が姿を現す。落差90m。
TVなどで見た経験はあるが実際に見る迫力は、見た人でなければ分からない壮大圧巻な滝である。
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安の滝には悲恋の伝説がある。
『秋田のハイキング(藤原優太郎著)』に記されているので紹介したい。


享保年間(1716〜1736年)、打当村のマタギの娘:安子は鉱山の若頭の久太郎と恋慕いあう仲となっていた。
二人は鉱山の掟を知りつつも一目を忍んでひそかに逢瀬を重ねていたが、ある時それを見とがめられて二人の愛は成就しなかった。
深い悲しみと絶望にくれた安子は仲秋の名月の夜に、断崖絶壁の滝つぼに身を投げてしまった。
月の美しい夜には、壮絶な滝を背景に岩に腰掛けて長い黒髪をすいている安子の姿が見られると言い伝えられている。


堂々と渓谷に響く滝の音を聴きながら、マスさんお手製のダンディケーキを食べ、コーヒーを飲む。
大量のレーズンが入ったイギリスのケーキでとても美味しかった。
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*今回は東日本大震災の余震の影響と思われる崖崩れが発生していて、安の滝上段の滝つぼまで至る道は通行止めになっていた。少し覗いてみたが、急な斜面に不安定な落石が散乱していて危険な状態であった。
滝つぼまで登れば更に迫力のある光景が見られたと思い残念であった。

しかしながら女性的な森吉山の奥深くに、このような男性的な秘境があったとは本当に驚いた。
観光地とは一線を画して存在するところが素晴らしい。
もっとワイルドなお隣の立又渓谷の幸兵衛滝もいずれ機会を作って行ってみたくなった。

帰路はウスヒラタケを採ったりして楽しむ。こんなでかいウスヒラタケは初めて見た。
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夕方近く田沢湖の北岸を通過する。秋田駒ケ岳や和賀岳はこの時間帯でも厚い雲がかかっていた。
河岸を変えて和賀岳から森吉山に転進して正解だったみたいである。
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動画です。




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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
懐かしく見せてもらいました。2007年7月20日・21日にク〜連れて
松倉登山口(妖精の森豪華なコテ−ジ一泊・調理道具は備えあり・風呂あり
個室ベットあり・豪華な食事作りました・ク〜も泊まれました)から頂上・
帰路は様田コ−スこめつか山荘経由妖精の森で行った記憶がよみがえりました・
花の百名山まさにでした。冠岩は本当に大きいですね・・
前日太平湖から観光船で(船長さん優しくてク〜も乗せてくれました)
小又狭谷に渡り三階の滝等観光して楽しみました。
観光船は今はやめたと聞いてますが・・
ゴンドラはワン乗せるのかなぁ・もう一度行ってみたいですね・

キノコの収穫すごい・・ニッコウキスゲもやはり咲き誇ってましたね・
HPで動画作ったり・色々記念に残してました。
ク〜
2011/08/02 19:07
素晴らしい安の滝ですね。
2006に大曲の花火を見て翌日、どこか登ろうかとゴンドラのある森吉山に…。
花期は過ぎましたが、それなりに花がありましたね。
見逃したのは冠岩、なるほどね。
ウスヒラタケは見事ですなぁ〜。
マロ7
2011/08/02 19:35
クーさん今晩は。
2007年の記録拝見させていただきました。
松倉登山口からのコースはブナの原生林が見られて素晴らしいですよね。
4年前にも沢山の花が見れて最高の思い出となったでしょうね。
冠岩を最初に見たときは驚きました。思わず後側も見たくなってしまいました(笑)
小股峡には行ったことないのですよ。奥森吉は再訪したい原始性に溢れた地域ですね。
ところでゴンドラはペット禁止と表示されていました。そう記載したパンフも置かれていましたよ。

キノコですがあんなに大きなウスヒラタケは初めて見ました。普通のヒラタケでしたらツキヨダケに間違うほどの巨大なものもあるのですが…
SONE
2011/08/02 19:39
マロ7さん今晩は。
大曲からだと結構距離がある山ですね。花火大会の時期でしたらアキノキリンソウとエゾオヤマリンドウが満開の頃ではなかったでしょうか。
冠岩はゴンドラ往復だと行かない人が多いみたいですね。あれは一見の価値がありますよ。
安の滝以外にも奥阿仁と奥森吉には名瀑が沢山ありますので、一泊していろいろ訪ねてみても面白いと思います。
SONE
2011/08/02 19:44
私の大好きな山に行って来たのですね。
ヒバクラ岳の方とキャンプ場から林道少し進んだ所(山荘脇でなく)から登った事があります。
テレマークでも行きたいですが冬はちょっと遠いかなぁ・・。
87ワ
2011/08/02 21:07
森吉山は花の名山として知られていますね。うわさの通り緑の山肌に花が豊かです。
なかでもハクサンシャジンは好きな花の一つです。
冠岩は地震がきたら落ちそうですね。
森吉山は一度登ってみたいと思っています。
詳しく書かれた記事、とても参考になります。
工程とありますが行程ではないでしょうか。
ミニミニ放送局
2011/08/02 21:56
87ワさん今晩は。
87ワさんもお気に入りの山でしたか。女性的で癒される山ですよね。
静かな山を求めるのならヒバクラ岳からアプローチすべきでしょうね。
ゴンドラ駅からだと完全にハイキングの世界になってしまうと感じました。
冬にBC行きたいのですが、雪道の長距離ドライブは厳しそうで躊躇してしまうのは頷けます。
SONE
2011/08/02 22:10
ミニミニ放送局さん今晩は。
何処にでもある高山植物が中心ですが、花の量はとても多い印象です。
ハクサンシャジンは3分咲きで、あと一週間後が見ごろと思います。満開だったら見事だったでしょうね。
東日本大震災の余震で大館市は震度6弱でしたが、冠岩はびくともしなかった様ですよ(笑)
森吉山は車でないとアプローチしにくい山ですが、地元のガイド組織も充実しておりますので、是非登ってみてください。晴れた日には男鹿半島や白神山地、岩手山や八幡平が一望できますよ。
工程→行程に直しました。ご指摘ありがとうございます。
SONE
2011/08/02 22:18
同じ秋田の焼山からも綺麗に見えていたので、きっと晴れているのだろうと思っていましたが、臨機応変のナイス判断&予定変更はさすがで御座います〜(こちらはガス模様でした)!
森吉山は山スキーで一回行ったきりですが、やっぱり一度は綺麗な花を見たいです♪
superdioaf27
2011/08/02 22:57
superdioaf27さん今晩は。
焼山、雲がかかったり晴れたりして見えていましたよ。
時間的には我々は下った頃に焼山山頂にいたのですかね。
和賀が絶望的に曇っていたので河岸を変えて正解でした。ヤマセの影響が強いときは脊稜山脈にはどうしても雲がかかってしまいますね。
私の場合はBCで行ってみたいですよ。厳冬期の雪質は抜群だそうですね。
SONE
2011/08/02 23:13
ナイスジャッジでしたね。
鳥海でみんなで和賀の天気はどうだろう?どのコースから行ったのだろうと話をしていたのですよ。
それにしても今回行かれたところは全て「絶景!」ですねー。
田沢湖の群青色にノックアウトです。
morino
2011/08/02 23:45
morinoさん今晩は。
今回の転進は完全に吉と出ました。思惑通りに天気の良いエリアで登山が出来ました。
山は逃げないので和賀は別の機会に登ろうと思っていますよ。
山人平は行かないと後悔するほどの別天地でしたね。
安の滝はこの滝だけ見に行っても満足できる迫力でしたよ。
田沢湖の群青色は全く写真のままの色でした。余りの青さに二人で驚いてしまいましたよ。
SONE
2011/08/03 00:17
広々して気持ちの良い山ですね。
滝もスゴイ!涼しげです。
マスさんのダンディケーキ、いい色に焼けてて
おいしそう〜バターとレーズンの香りが伝わってきます〜♪
ナカシィ
2011/08/03 16:04
SONEさん、こんばんは。この日はお天気読み難しかったですね。私のいるサイトの記録でも、白神で青空見えていたくらい。あとは曇りでした。北東北の日本海側、なかなか遠いですね。山歩きを再開した2年前の夏、初めて森吉山を訪れたときは、昼前からの登山でしたので、やはりゴンドラ利用でした。山人平に行こうとしたら、雨雲がやってきて結局ピストンで終わりました。翌日焼山に登って、クマに目の前で遭遇という思い出の山行でした。
キンポウゲ、キンバイ、キジムシロなど、私にはなかなか見分けが難しいです、が、SONEさんのブログで少しずつ覚えています。山の花の写真と説明がいつも楽しみです。
k4
2011/08/03 20:44
ナカシィさん今晩は。
本当に優しげな山容をした山ですが、未だに原始性も保たれている山ですよ。
滝を見るためには1.9km歩かねばならないので、結構なハイキングなんですよ。
ダンディケーキは大量のレーズンが入って美味しかったです。
SONE
2011/08/03 22:41
k4さん今晩は。
完全にヤマセが吹いている天気でしたので脊稜山脈はほとんどガスの中でしたね。
森吉の他には秋田では大白森、太平山が完全に見えていました。
k4さんも森吉山には登られたのですね。遠い山域ですけど見どころが多いので是非再訪してみてくださいね。
イワキンバイは余り見かけない花ですね。8月にはミヤマキンバイは咲かないので、間違いなくイワキンバイだと思います。
SONE
2011/08/03 22:46
河岸を変えなくて失敗した人です(笑)
紅葉と増水とが重なると安の滝は素晴らしいです。周辺はいい滝が多いですね。
森吉はスキー場が出来る前は国道も狭く相当に山深いところでした。

-20℃のゲレンデスキーで鼻毛も凍った事を思い出しました。


tom
2011/08/04 23:37
tomさんおはようございます。
河岸を変えるにしても、かなりな距離を移動しないと晴れの区域には出なかったですね。
紅葉シーズンの安の滝は素晴らしいでしょうね。奥森吉のノロ川も含めてまた秋に行ってみたいです。
国道が広くなったとはいえ、冬場に峠をいくつも越えて行くのは厳しい山ですね。
SONE
2011/08/05 07:24

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2011.7.31 森吉山(秋田・森吉山) 東北の山遊び/BIGLOBEウェブリブログ
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