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zoom RSS 2011.8.7 北股岳(山形・飯豊連峰)

<<   作成日時 : 2011/08/09 23:44   >>

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猛暑の折、避暑を兼ねて飯豊の石転び雪渓を登ってきた。
天然クーラーを思わせる雪渓登りの末、たどり着いた山上ではイイデリンドウが見ごろを迎えていた。

【 8/7 北股岳(2025m) 山形・飯豊連峰 】
天狗平〜温身平〜梶川〜入り門内沢出合〜黒滝〜梅花皮小屋〜北股岳〜ギルダ原〜門内岳〜胎内山〜扇ノ地紙〜地神山〜丸森峰〜夫婦清水〜天狗平

自宅で1時間半の仮眠のあと、深夜の仙台を出発し、飯豊の登山口である山形県小国町の天狗平に向かう。
未明に飯豊山荘奥の駐車場に到着、午前4時半に歩きだした。

温身平に至る林道は薄明りでヘッドライトなしでも歩けたが、日の出前にも関わらずアブ(メジロ)の大群に纏わりつかれて閉口してしまった。
大砂防ダムを越えて登山道に入ると、急にアブはいなくなりほっと一息つけた。

梅花皮沢に沿った道はときどき渓流が見えるのみで単調だ。
梶川を越えた付近から展望が開けて山奥に入ってきた感を強くする。
梅花皮岳から派生した尾根の末端の峰が尖って印象的に見える。
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石転び沢と入り門内沢の出合に着いて休憩。
今年は残雪が多く、入り門内沢にかかる雪渓を歩いて渡れる状態であったが、左手には大きな穴が開いているので注意が必要。
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休憩中に単独の男性が登ってきたが、彼に先行して大雪渓に入る。
雪渓の上は冷蔵庫の扉を開けたときを思わせる涼しい風が吹いていた。
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今回の足回りはスパイク長靴。一応ピッケルも持参したが、スプーンカットが発達しているのでピッケルは無くても問題なかった。

北股岳北東稜の急峻な岩場を眺めながら順調に歩を進める。
この時点で大雪渓を歩いている登山者は私と単独行の男性の二人だけ。(後でもう一人登ってきた。)
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右手から土石流が入った地点を通過。新潟を襲ったゲリラ豪雨で土砂が流れ込んだのであろうか。
振り返ると朝日連峰が遠望できた。
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右手に北股沢が出合う地点で雪渓の傾斜がなくなり、同時に大雪渓歩きも終了を迎える。
黒滝手前の水場で休憩。冷たい湧水を飲んで一息つく。
このコースはここから梅花皮小屋まで標高差400m弱あり、ガレで足場も悪く苦労するのだ。

姿を現した黒滝を左下に見ながら急なガレ地の登山道を登る。
東北では珍しいハクサンコザクラが見られるのも飯豊ならでは…
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雪渓の最上部を見下ろす。末端部の雪渓は薄く、非常に危険である。
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石転び沢の源頭部は広大なお花畑になっている。
中の島に切られた登山道からは、お花畑までの距離が遠いが、登山道周囲はモミジカラマツの大群生地となっていた。
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左右の水流沿いにはシナノキンバイの大群落が広がっているが、登山道沿いには少ない。
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上部の急斜面には斜面が黄色く見えるほどオタカラコウが咲いていた。
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中ノ島から左手の斜面に移行したところから大雪渓を見下ろす。
この頃までは朝日連峰の背後に月山と鳥海山が見えていた。
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小屋直下の台地に乗り上げると、小さな雪田が残っていて、その周辺はミヤマキンポウゲの花畑になっていた。
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十文字鞍部とも言われる梅花皮小屋のところで主稜線に飛び出す。
小屋の管理人さんと少し言葉を交わす。今年の飯豊の入山者は極端に少ないらしい。
梅花皮小屋の3階まで満室になったのはなかったと言っていた。
飯豊=福島県の山のイメージが強いので、原発の放射性物質汚染を懸念してツアー客がほとんどいないとか。

小屋の前から飯豊の最高峰:大日岳を見る。
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梅花皮小屋と梅花皮岳。最近はここから飯豊本山に縦走していないので、しばらくぶりに歩きたくなってしまった。
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西斜面の風衝地でお目当てのイイデリンドウを見つける。
一花見つけるとあちらこちらに沢山咲いているのが分かった。ちょうど花の見ごろの時期に当たったみたいである。
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梅花皮小屋のある十文字鞍部付近は、飯豊でも有数のお花畑が広がる区域でもある。
大好きなハクサンシャジンの花が目を楽しませてくれた。
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お花畑に向かってカメラのシャッターを切る。この一枚に何種類の花が映っているであろうか。
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イブキトラノオも道中にいっぱい咲いていた花のひとつ。
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ミヤマクルマバナも多い。チシマギキョウは花がほとんど終わっていて、数輪だけ見つけたが写真に撮り忘れた。
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花を見ながら北股岳に登っていたら、知らないうちに東側からガスが湧きあがってきていた。
梅花皮岳と烏帽子岳が雲に隠れる寸前であった。
予想ではお昼ごろにガスる予定であったが、お山の天気は午前10時台から急激に悪くなってきている。
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大日岳以外はガスで視界を閉ざされた北股岳山頂に到着。2パーティ5名が休憩していた。
連峰の真ん中に位置する北股岳は飯豊連峰有数の展望が楽しめるが、何も見えず残念!
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山頂で軽く食事をして門内岳目指してミニ縦走する。
少し下った地点で西側の展望が少し開けて、二ッ峰の鋭峰が姿を現した。
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草原が広がるギルダ原も花の多いところ。
タカネナデシコのピンクの花がガスった稜線にひと際目立つ。
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花が終盤で色がピンクっぽく変色しているが、シロウマアサツキの群生も健在。
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8月中旬の花の主役タカネマツムシソウは3分咲き程度。でも濃い紫が晩夏の山に似合っている。
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少しの間だけガスが飛んで門内岳が見えていた。
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門内小屋の前に咲いていたハクサントリカブト。まだ蕾のものが大半であった。
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門内小屋の前で休憩していると管理人さんが出てきて話に興じる。(40分も長居をしてしまった。)
今年の飯豊の人の入りは2割程度だとか。飯豊を嫌って朝日連峰に登山者が流れているらしい。
御西小屋はこのままでは今年赤字になりそうだと嘆いていた。
私としては飯豊らしくない静かな山旅が楽しめたので良かったが、小屋や山麓の宿は深刻な状態であるらしい。
放射性物質汚染には関係ない山域なので、小屋が空いている今年は逆に訪れるチャンスだと思う。

門内小屋から更に北上して胎内山を越え扇ノ地紙の山頂に至る。
ここで梶川尾根を下るか、地神山まで足を伸ばして丸森尾根を下るか少し思案。
ほとんどコースタイムは変わらないので丸森尾根下りに決めて地神山を目指す。
ガスの中から地神山が少しだけ顔を出してくれた。
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灌木帯を登って地神山に着くが、手前の岩の峰でコキンレイカが咲いていた。
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丸森尾根は下り始めがガレた登山道で歩きにくい。スパイク長靴ではなおさら歩きにくさが目立った。
チングルマの実とキンコウカの花が目立つ草原を下っていくと、南側に梶川尾根が望めた。
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雪渓の脇にはチングルマの花が満開に咲いているが、登山道から遠くて写真に撮れない。
ニッコウキスゲとモミジカラマツが咲いている草原で足をとめた。
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丸森峰を越えると展望のない樹林帯に入る。
あとはひたすら長い下りに耐えるのみ…飯豊の山の大きさを実感できる下りだ。
夫婦清水は水が流れていることを確認しただけで通過。
ヒメコマツの立ち並ぶ小ピークで最後の休憩をとる。
下界に下るに従って気温がどんどん上がり厳しい。汗だくになって天狗平に戻った。
帰路はかいらぎ荘の温泉で汗を流して終わった。こんなに空いている飯豊は初めてであった。


動画です。




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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
石転び雪渓でしたか・懐かしく見せてもらいました・
たまたま昨日写真の整理していて昭和56年の9月に
登った時の写真が出てきました・旧飯豊山荘に郡山駅から
タクシ−で午後9時頃着いて素泊まり・石転び・梅花皮小屋泊まり・北股岳
大日岳・本山・・飯豊鉱泉・大和で登ったことが思い出されました。
花たちが今が盛りと咲き誇って迎えてくれましたね・
お天気も良かったようで・涼しかったことでしょう、
動画ゆっくり見せてもらいますね・
実はク〜連れて石転びを少し歩くだけの計画してます・
キレット気お付けナイトね・・それと音なしで滑ってくる石にも・
ク〜
2011/08/10 07:16
ク〜さんおはようございます。
今日も暑い一日になりそうですね。
私が初めて飯豊に入ったのも昭和56年だったと記憶しています。
カメラの電池切れで初日の石転び雪渓以外は写真が撮れないでがっかりしたのを思い出します。
東北アルプスと称される飯豊は流石に花が多いですね。
今もその当時と変わらない量と種類の花が咲き誇っていますね。
最近は午後から曇るのでガスられるのも承知で入山しましたが、予定より早くガスってしまいました。
石転び沢の出合の雪渓が渡れるのは、後二週間程度だと思います。
それ以降は雪渓が薄くなって危険かもしれませんね。アブ対策も必要ですよ。
SONE
2011/08/10 07:45
飯豊は1回きりですが…。
勤務あけに行って夕方に温見平にテン拍。
梅花皮雪渓を一気でもないが_(._.)_登り詰めて御西小屋でお世話になりました。
小椋さんという管理人さん、とても優しくて酒の切れた私らに迎合、かなりヘベレケでした。
翌日はヨタヨタとダイグラ尾根をへばりつくように下山、あまりの暑さに沢で泳ぎましたよ。もちろんノバ(死語ですね)だよ。
まだお礼参りに行ってませんが昭和の後半だったよね。_(_^_)_
マロ7
2011/08/10 19:21
マロ7さん今晩は。
今年の飯豊は空いているので泊りで行くチャンスですよ。
御西小屋の管理人さんは酒好きで有名ですよね(笑)
私も初めての飯豊はダイグラ尾根を下りましたが、途中で水が無くなって苦労した思い出があります。
SONE
2011/08/10 19:47
珍しいお花が一杯。それにしても一気に行ってしまうのですから恐るべしSONEさんですね。
力が有るって本当に楽しい人生が遅れるのと思ってしまいます。
素晴らしい映像。有難う御座いました。
koyo
2011/08/11 14:25
koyoさん今晩は。
流石に飯豊は花が多いですね。
今回は動画撮影しながらスローペースで歩きましたので、体力的には楽でしたよ。
まあ体力あって良いのは登山だけかもしれませんね(苦笑)
SONE
2011/08/11 19:28
長い長ーい道のりですよね〜!
残雪からの風がとても気持ち良さそうです。
私は朝日にいましたよ(^_^)
ナカシィ
2011/08/11 19:56
ナカシィさん今晩は。
朝日連峰に行っていましたか。お隣の山ですがどっちも花が多い連峰ですよね。
梅花皮小屋まではコースタイムで7時間強ですが、雪渓が涼しいので意外に楽ですよ。
ここに行くのなら泊りでゆっくり行ったほうがいいでしょうね。
SONE
2011/08/11 20:08
SONEさん、こんばんは。石転びで動画とってましたね〜(笑)でもこういう動画はとっても参考になります。
スパ長での歩き、帰りの急斜面なかなか大変そうですね。登山靴とアイゼンという組み合わせにしなかったのは、SONEさんのこだわりがあるのでしょうか?
いずれ歩きたいと思っていたコースですが、私も日帰り専門なので無理かな〜。朝4時半スタート…

ところで、この周回と一昨年歩かれた大日杉の本山ピストン、SONEさんとしてはどっちが厳しいですか?
k4
2011/08/11 20:47
k4さん今晩は。
雪渓での動画撮影は大変でした。立てた三脚が滑って安定しないのですよぉ。
この時期の石転びではピッケルのみでアイゼンは使った事ないんです。
今回はスパイク長靴の雪渓での性能を試してみたのですが、良かったのは雪渓上だけで、ガレた道の歩きには苦労しました。普通に登山靴のほうがはるかに楽でしたね。
動画撮影は時間がかかるので何時もより2時間半も周回に時間がかかりました。
日帰りしている方は結構いますが、余裕を持った行動が出来ないので、あまりお勧めはできないですよ。
あと今回の周回の方が大日杉〜本山より遥かに楽です。本山ピストンは累積標高差が2500mを越えますよ。
SONE
2011/08/11 21:11
おー、懐かしい。
しばらく行ってないなー。
やはり今年は入山者が少ないですか。ということは狙い目ですね。
朝日から飯豊に予定変更しようかな。
morino
2011/08/13 00:12
morinoさんおはようございます。
飯豊本山小屋も満室になっていないため、御西小屋に流れている人が非常に少ないそうです。
門内小屋では運びあげたビールが人が少ないせいか売れ残りを心配していましたよ。
これだけ空いていたら、私もまた行きたくなってしまいました。
SONE
2011/08/13 09:14
私も数年前に行ったところで懐かしく見せていただきました。
アブの大群に襲われてしまいましたか〜 この時期は虫が多いですね。
私は石転び沢は怖いので尾根を通りましたがこちらも急で大変でした。
極端なくらい入山者が少なかったのですね。このようなときが狙い目です。
緑と残雪、豊かな高山植物・・飯豊山の魅力ですね。
単独で三脚を立てながら行ったり来たりまめに撮影しましたね。
ミニミニ放送局
2011/08/13 11:37
ミニミニ放送局さんこんにちは。
貴ブログの飯豊縦走記事、拝見させていただきました。
遥かな飯豊の想いが詰まった記事でしたね。
飯豊のメジロアブは有名ですが、今回の数は凄かったです。腕を振って歩くと腕に何匹もぶつかりました。
梶川尾根を下られたみたいですが、最後の超急斜面の下りには面喰いますよね。
飯豊=百名山で人気は高いですが、今年の人の入りは極端に少なく感じます。
毎回日帰りで登っていますので、空いてる今が泊り山行のチャンスですね。
凍った雪渓で三脚立てての撮影は大変でした。足の部分をストックで穴をあけて三脚をセットしたのですよ。
SONE
2011/08/13 14:30
はじめまして こんばんわ。
8月4.5.6日に飯豊縦走してきました。
ニアミスでしたね。
 初めての飯豊でしたが登山者は確かに少ないような気がしました。
そして言われてみると先月、朝日岳縦走した時はどこの小屋も満員でした。
なるほど そういうわけだったんですね。
 天狗平の登山口付近のアブはホントにすごかったです。
ちなみに御西小屋付近も同じような状態でした。
 しかし 石転び→北股岳→丸森尾根を日帰りってすごいですね。
ゼリー
2011/08/13 21:00
ゼリーさん初めまして。
一日遅れの入山でしたね。人が少なかったので、同日に歩いていたらお話できていたと思います。
天狗平から2泊3日でしたらダイグラ尾根を利用されたのですかね。
やはりアブが凄かったですか。稜線の御西小屋まで同じ状況とは余程気温が高かったのでしょうね。
動画撮影をしながら行動すると何時もの2割増しで時間がかかるのですよぉ。
下山は午後3時40分でしたから11時間の行動時間でした。
SONE
2011/08/13 21:18
石転から丸森の日帰り周回ですか。相変わらず健脚ですなあ。
涼しくて静かで、最高の山旅でしたね。
こちらは前回の月山のあと野球で古傷の膝をやってしまい、昨日はだましだまし月山羽黒口からピストンでした。早く治さないとと気ばかり焦ります。
みいら
2011/08/16 09:31
みいらさんこんにちは。
最近は歩行ペースもめっきり遅くなって、ロングルートが厳しくなっていますよ
雪渓の登りは本当に涼しいですね。空いている飯豊は最高でした。
膝痛ですかぁ。関節の中でも膝は治りにくいので大変でしたね。
痛くない程度に軽度の山をしばらくは楽しんで、筋力強化するしかないでしょうね。
9月に山形のマイナー山やる予定なんですが、とりあえず後日お誘いしますね。
SONE
2011/08/16 15:07

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