東北の山遊び

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zoom RSS 2011.11.18 小屋森山から日向山(宮城・船形連峰)

<<   作成日時 : 2011/11/29 20:53   >>

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11月14日に母親が軽い脳梗塞で入院した。それから3日後の17日、お見舞いに病室を訪ねると病状が悪化した母の姿があった。入院中にもかかわらず重度の脳梗塞が別な部位に発症したのである。
その前週から寝たきりの母親の介護に疲れていた私は、精神的ショックが大きく、癒しを求めに近隣の山に向かった。

【 11/18 小屋森山(386m)・めもり山(372m)から日向山(410m)周回 宮城・船形連峰 】
小屋森林道起点〜林道ゲート〜小屋森山南山麓〜小屋森山〜めもり山鞍部〜めもり山〜北東の沢床〜古い林道〜日向山頂稜〜日向山〜西側の峠〜沢を渡る〜林道ゲート〜小屋森林道起点

母親はパーキンソン病を患っていて,病気の進行により自立歩行がやっとの状態であった。
認知症の父親も含めて、私が日々の食事を作ったり、通院させたりしていたが、10月末に母親が上半身に強度のふるえが起こり、パーキンソン病が更に悪化したと判断され、震え止めの薬を新規に処方されていた。
それからは震えのなくなり安心していたところで、11月9日から何故か自力歩行が出来なくなり、自分で食事も満足にできない状態となった。
これは薬の副作用と思い、担当医師の診察日である11日に母を連れて病院に診察に行った。
この時の医師の診断では震え止めの薬の副作用と判断され、薬の服用を中断して土日で様子を見る事となった。

実はこの11月9日から13日までの5日間の看病が大変で、おむつを拒否し、夜中にうめき声が聞こえる度に寝室に行ってみると、介護ベット脇のポータブルトイレで用をたして、その後に動けなくなって寒さで震えている母の姿が常であった。
介護をしている私は一晩に3回以上起こされるので完全に寝不足状態。
おまけに母は食事も手が震えて自分では摂取できず、一口ずつ食べさせなければならないので、一回の食事毎に途方もない時間がかかるのであった。

しかしこの介護の最中に疑問が湧いてきた。左半身が微妙に使えていないのである。
しかも言葉がでない場合が多い。
これって脳梗塞なのでは? と確信めいたところがあり、14日に一人で病院を訪ね、主治医に相談してみた。
その後直ぐにMRI検査が必要との判断が下され、一時的にデイケアに預けていた母親を病院に連れていった。
診断結果は脳梗塞(多発性の小さな脳血栓)で血栓が心臓から脳に飛んだらしい。
その日のうちに入院が決まり、点滴による治療が始まった。退院まで2〜3週間との事。
これでやっと一息つけた感じであった。
16日には頭がはっきりしてきた、と喜んでいた母の姿があったのだが…

翌日17日、重度の脳梗塞が再発し、右上半身が全く動かず、右側の視野が狭窄し、食事も一切とれず、話すことも不可能になった母がいた。
主治医は非常に厳しい状態との見解。
入院して安心していたところで、最悪の病状になってしまい、私の精神的ショックは大きかった。
この状態では病院に治療を任せるしかないが、気持ちの持って行き様がなく、翌日は精神の癒しを求めて近くの山に逃げ込んだのである。


母親の容態を気にしながらなので、余り遠い山や行動時間がかかる山にはしばらく行けない。
登山道がある山だと、母親の容態を考えて気が滅入ってしまうので、ルートファインディングが必要な薮山を選んで、以前登った小屋森山から未登のめもり山〜日向山をつないで歩くルートにした。



小屋森山は仙台市民憩いの山:泉ヶ岳の東方にある三角形の山容を持つ里山である。
泉区根白石の北西に位置し、小屋森山(左)とめもり山(右)が夫婦の様に並んでいる。
(因みにめもり山と日向山は地形図に山名が載っておらず、みやぎ里山文庫を参照して山名が分かった。)
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小屋森山への登路は10数年前に登ったルートを採る。
小屋森林道の入口に車を止める。小屋森山が目の前に見える。
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林道を歩きだすと直ぐにトラロープのゲートがある。周辺はカエデやモミジの紅葉が盛りであった。
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先の林道分岐を右に。送電線の鉄塔に立ち寄ると泉ヶ岳が見えた。
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峠から杉林の中を登って行く。茨薮があり通過に苦労する場所だが、古い作業道を見つけたら楽に歩けた。
杉林が終わると岩交じりの急登に変わる。薮はほとんどない斜面だが、非常に急斜面なので慎重に登る。
この時はモミジの紅葉が盛りだった。
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急登が終わった途端に小屋森山の山頂に飛びだす。
山頂は木々に囲まれ展望は一切ない。
四等三角点と石祠があるだけの静かな空間であった。
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泉ヶ岳が望めるポイントを探して北西側に少し下ると、梢の隙間からかろうじて泉ヶ岳が見えた。
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以前登った時には山頂から東側に顕著な山道があったので偵察してみたが、その道はほとんど消失していた。
麓の方々の参拝道とも思われた道であったが、今ではお参りに登ってくる人もいなくなってしまったのであろう。

次に東隣に位置するめもり山を目指す。
地形図を見て、尾根通しに行ける事は確認していたので、東側の道偵察から山頂に戻らず、東斜面をトラバースして件の尾根に合流した。
この尾根筋は薮がほとんど無く、獣道を快適に辿れたが、最後の岩交じりの急降は注意が必要。
急坂の手前からめもり山が梢越しに見えた。
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鞍部は平坦な雑木林で、林床にはモミジガサが沢山繁茂していた。
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鞍部から右手に登って行くとめもり山に至るが、この斜面はツツジなどの低木薮がうるさかった。
一か所北西の展望が開けた場所があり、2月に登った難波森が見えていた。
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西側から回り込む様にしてめもり山の山頂に到着。山名板以外は何もない山頂であった。
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ここで地形図を取り出して日向山に行くルートを確認する。
最短距離で行くには、一旦北東側の沢筋まで降りて、その後窪を登って日向山の東斜面に出ることにした。
めもり山の稜線から日向山の姿を写真に撮りたかったが、木々が密生して写真は撮れなかった。
(下の写真は今年1月に赤崩山に登った時、車道から振り返って撮影した日向山。)
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踏み跡もない尾根を下って北東の沢に出る。滑床の静かな沢であった。
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ここから小さな滝を登り、小沢から窪に入り込もうとしたが、予想以上に薮が繁茂していたので、直ぐに左手の小尾根にルートを求めた。杉林の中の笹薮を避けながら登っていくと古い林道に出る。
この林道を右に辿れば最初に予定した東斜面に出るが、直登で登れそうなので、杉の木を手掛かりにしながら直線的に頂稜を目指した。たどり着いた頂稜は薮のない雑木林であった。
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昔の記憶だが日向山の山頂にはTVアンテナと思われる電波塔があった。
それは現在の地形図にも掲載されている。
しかし現在は森が伐採された草地と、何かの建造物があった平坦地だけが残っていた。

日向山山頂はその平坦地の少し北西側にあり、雑木林に囲まれた何の変哲もない一角であった。
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山頂でおにぎりとコーヒーの簡単な食事をとる。
身体を動かしている時には余計な事は考えないものだが、こうやって腰をおろして休憩していると、昨日見た母親の変わり果てた姿を思い出し、不覚にも涙がこぼれてしまった。
意識があるのに話せず、動けず、食べられない状態を思うと不憫でならなかった。
でも今の自分は病院に顔を出して見守る事しかできない…

日向山から西側の尾根筋には国土調査で切られたと思われる道が存在する。
しかし南斜面をトラバース気味に降りていく部分が多いので非常に歩き難い。
このまま峠まで道があるのかな?と思ったら、その道は右手に直角に折れて北側の林道を目指していた。
そこで鉈目のある尾根筋を強引に下って峠に出る。逆コースだと全く分からない峠の入口であった。

ここからは顕著な作業道を辿って車に戻ればいいと思っていたら、この作業道、薮化が進んでいる。
小屋森林道に出る分岐は薮で分からず、ススキ薮の伐採地を直進した。
先ほど登っためもり山が奥に見えていた。
画像


その後はGPSを見て正規の作業道に復帰する。
沢を再び渡り、林道に出ると後は間違い様もない一本道であった。
車に戻り、着替えてから母の入院している病院に向かった。

(心に余裕がなく、記事を書く時間も取れなかったため、記事の更新が遅れてしまいました。)



GPS軌跡です。

画像



動画です。






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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
少しの時間でも気分転換ができたでしょうか。
久しぶりのレポ拝見できてほっとしました。
土曜日にオボコンベに登ってきましたが、地元ナンバーの車だらけで、人気のほどがうかがえました。(県外は私ともう一台のみ)
また、仙台近郊の低山はブナが普通に生えていて、イヌブナが多い阿武隈とは同じ低山ながら趣がありました。
ちなみに、仙台近郊には、形のよい三角形の低山が多いような気がします。
みどぽん
2011/11/29 22:14
みどぽんさん今晩は。
この時は気持ちの整理が出来ずに山に逃げ込んだ様な感じでした。
但し、現在は少し気持ちが落ち着いて、やっと記事を更新できる様になりました。
オボコンベは宮城県の岳人には人気の低山です。
宮城県って岩山が少ないんで、それが人を引き付けると思います。
流石にあの山域は脊稜山脈につながっているので、植生もブナが出てきますね。
今回の小屋森山は日本昔ばなしに出てくるような三角形の山でしたね。
SONE
2011/11/29 23:19
なるほどそうでしたか。私も老父が検査入院ということで治療方針確認のために実家へ何度か行きましたが、親の加齢という現実は辛いものがあります。

小屋森山、めもり山、思えば今年の1月の積雪期に遊びに行きました。(私も里山文庫参考にしました)どちらも南面から急登しましたが、静かな里山歩きは心の静謐のためには必要かもしれませんね。
tom
2011/11/29 23:53
tomさん今晩は。
高齢者医療と介護の問題は高齢者を抱えた家族にとって避けて通れない問題ですね。
今までは両親の面倒は食事と通院が中心でしたが、母親の体調が劇的に悪くなった時点で生活が激変してしまいました。お互いに何らかの悩みを抱えているものなのですね。
1月の積雪期にあの急登は厳しかったでしょうね。雪が固ければ楽でしょうが…
今後は日々何が起こるか分からないので、当面は常に携帯の電波が届き、直ぐ駆けつけられる範囲の場所にしか行けないと思います。道の無い里山歩きは少しだけ心を穏やかにしてくれますね。
SONE
2011/11/30 17:11
今晩はー、明日から師走ですね。
気持ちが落ち着いて何よりです。
高齢者医療と介護の問題は何れ私達も避けて通れません。
26日、私も小屋森山、めもり山の地図を準備していましたが頓挫して復旧作業に変更してしまいました。ルート図(^o^)アリガトウゴザイマス
マロ7
2011/11/30 19:20
マロ7さん今晩は。
急に寒くなりましたね。
入院中に突然、脳梗塞が再発したのは非常にショックでしたが、今は気持が落ち着きました。
母親がどんな状態になろうと、出来るだけ苦しまない治療を医師と相談しながら行ってもらうだけですね。
我々も何れ高齢者となりますが、どんな終末を迎えるかは覚悟しなければなりませんね。
小屋森からめもり山の南山麓に東西に送電線が走っているので、今回の登山口に駐車すると、送電線の巡視路を使って周回できそうですよ。
SONE
2011/11/30 19:56
SONEさんの記事が更新されないので
何かあったのではと思っていました。
大変でしたね.....。
良く梗塞の症状に気づかれましたね。
気づかずにいたらもっと大変な事になっていたと思います。
SONEさんが日々きちんと介護に向き合っているのだなと
感じました。そしてご両親を大切に思っているのだなとも...。

SONEさん地方の山々はまだ晩秋ですね。
こちらの山は初冬の装いとなってきました。

季節の変わり目です。
SONEさんもお身体大切に....。
桜子
2011/12/01 06:58
桜子さん今晩は。
親が突然に命にかかわる病気が発症してしまうと、やはりうろたえてしまいますね。
早期に脳梗塞に気が付いて入院させて安心していた矢先に、病院内で重度の脳梗塞が再発したのはショックでした。今は食事が一切取れないので、衰弱が激しく日々心配です。
お見舞いに行くと、コミュニケーションが取れないので、私が一方的に話しかけてくるだけなんですよ。
現在は仙台市内の紅葉もほぼ終わりに近く、街路樹の落ち葉が車道に舞っていますよ。
12月に入って急激に寒くなりましたね。桜子さんもお体に注意してくださいね。
SONE
2011/12/01 17:40
暫く更新がないと思っていたらこのようなことが起こっていたのですか!
記事を見てわかりましたが介護は本当に大変だと思います。
私の今はなき両親もこれほどではありませんでしたが脳梗塞を患いました。半身が不自由でしたが自分の身の回りのことは出来ました。
その息子である私もいつそうなるか人事ではありません。
山の緑や赤、黄の錦の山肌が綺麗ですね。
ひととき自然に癒され苦労を忘れる事が出来たのではないかと思います。
ミニミニ放送局
2011/12/01 20:27
ミニミニ放送局さん今晩は。
年老いた両親がいる家庭では避けて通れないのが介護だと思いますが、認知症の父も含めて私一人で面倒を見ているので大変でした。
初めは軽い脳梗塞だったのが突然再発してしまい、介護度では最高ランクの状態にまでなっています。
但し、今後は自分も同じ様な状態にならないとは言い切れないので、日ごろから健康には気をつけなければなりませんね。
今回の山は単なる里山ですが、モミジの紅葉が入るとよりあでやかに見えますね。
山という癒しの場を持っていて良かったとしみじみ思っています。
SONE
2011/12/01 22:00

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2011.11.18 小屋森山から日向山(宮城・船形連峰) 東北の山遊び/BIGLOBEウェブリブログ
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