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zoom RSS 2012.5.20 八森山から槍ヶ先(山形・神室連峰)

<<   作成日時 : 2012/05/23 18:23   >>

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東北一のヤセ尾根を有する神室連峰南部に八森山がある。その西面は山頂近くまで伐採が入り、杢蔵山側から眺めると痛々しい山容をしているが、東の最上町から眺めると雪蝕地形が顕著で迫力ある山容をしている。
何時行っても静かな山旅が味わえるのでお気に入りのこの山から、今回は槍ヶ先までミニ縦走してきた。

【 5/20 八森山(1008m)から槍ヶ先(1056m) 山形・神室連峰 】
刀場川にかかる橋〜薬師原登山口〜市町境稜線〜八森山〜西峰〜八森山〜杢蔵山分岐〜烏帽子山〜槍ヶ先〜677m下の分岐〜刀場川にかかる橋

この日は最初は飯豊の倉手山に行くつもりであったが、冷静に考えると混雑が予想されたために、予定を変更して神室連峰の寂峰:八森山に行くことにした。

神室連峰は偏東積雪による雪蝕地形が顕著な山塊で、概ね三カ所の河川の源流域に険しい雪蝕地形がみられる。
それは神室山周辺の役内川、火打岳周辺の大横川、そして八森山に近い刀場川の源流域である。
八森山から槍ヶ先への主稜線は刀場川にそぎ落ちる雪蝕地形のヤセ尾根の通過があり、標高1000mとは思えない豪快な縦走が楽しめるルートとなっている。


しかし10数年前のこの時期に登ったときに、市町境稜線に乗り上げる手前で、危険な急斜面の残雪登りがあったため、今回は同行するマスさんの安全を考えて、20mロープとピッケルを用意しての山行となった。

最上町の薬師原手前から八森山を見る。思ったより雪消えが進んでいるように思えた。
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林道を左手に入って登山口を目指す。
刀場川にかかる橋の手前の広いスペースに駐車。帰りはこの橋まで戻ってくるので正規の登山口まで乗り入れない。

林道の脇にはキクザキイチリンソウが花盛りであった。
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登山口から小沢を対岸に渡って登りがスタート。
最初は杉林の単調な登りとなる。以前はなかった合目の表示が付けられていた。
どうも地元の小学生が製作したらしく、微笑ましいデザインのものが多い。
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尾根が細くなると杉林を抜けてブナ林となる。新緑が青空に映えて美しい。
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登山道脇に咲くムラサキヤシオツツジ
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南側の山肌。新緑と残雪のコントラストに見とれてしまった。
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5合目を過ぎるとイワウチワの花が多くなってくる。
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尾根が広くなったところで登山道が残雪で分断されるようになる。
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以前、同時期に登った時は、ここから稜線まで完全に残雪の上だけを歩き、稜線に出る直前の急斜面が滑落しそうで怖い思いをしたので、今回は20mロープとピッケルを用意したのであるが、キックステップが良く効く雪の固さだったのでロープは使用しないで急な雪面を登ることができた。

そして乗り上げた市町境稜線からは杢蔵山が魅惑的な山容で目に飛び込んでくる。
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北側には目指す八森山
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ブナの新緑が見事な新田川の奥に月山(右)と葉山が並んで見える。
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登山道の脇には白いキクザキイチリンソウが咲いていた。
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山頂近くから最上町を俯瞰する。
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やがて八森山山頂に着く、三差路となっている東峰が本来の山頂であるが、一般的には景色が良い西峰を山頂としている。
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山頂で休憩してケーキ(ザッハトルテ)を食べていると、3人組の登山者が登ってきた。
風が吹き抜ける山頂なので、今まで煩くたかっていたブユがあまりいないのは助かる。
コーヒーを飲んで槍ヶ先までのミニ縦走に出発。

咲き始めのミネザクラ
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八森山の北斜面は神室連峰らしくないおおらかな広い稜線歩きから始まる。
火打岳など連峰南部の雄峰を眺めながらの歩きは格別だ。
正面に見えるなだらかな山は虎毛山
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踏みつけなければ歩けないほどカタクリの花が咲いていたところもあった。
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杢蔵山分岐を過ぎると草刈りがされておらず少し歩き難くなる。
右手が谷底まですっぱり切れた稜線歩きで景色は抜群。
次のピーク烏帽子山、槍ヶ先、大尺山、火打岳と延々連なる主稜線が一望だ。
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刀場川に切れ落ちたヤセ尾根を振り返る。
規模は小さいが朝日連峰の障子ヶ岳に似た山容をしている。
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稜線上にはミツバオウレンの花が咲いていた。
エチゴツルキジムシロは咲き始めだったので写真は撮らなかった。
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烏帽子山を越えたところから槍ヶ先を見る。
先ほどまで山頂に4名の登山者の姿が見えていたが、ちょうどこの時に下山し始めたようであった。
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もうひとつ特筆すべき花がシラネアオイ。
神室の主稜線を歩くと、密集して咲いているシラネアオイが非常に多い。
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槍ヶ先の登りから烏帽子山を振り返る。
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そして壮絶な雪蝕地形を見せる八森山。標高1000mの山とはとても思えないほどアルペン的な景観を見せている。
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展望抜群の槍ヶ先山頂。ここで少し遅めの昼食をとった。
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山頂から火打岳(左)と大尺山を見る。
休憩中に単独の若い男性が火打岳方面から下ってきた。
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下山は途中まで親倉見コースを行く。
677m峰の北側を巻くところが残雪が残って少し悪い。
そして677m峰東下の三差路に着く。ここを右折。
薬師原に降りるこの道は作業道で、登山道として管理されてはいない。

最初のトラバース個所が倒木が累々として、跨いだり潜ったりして通過に苦労した。
踏み跡が極端に薄い個所もあり、山慣れた人でないと道に迷う危険性が高い。
一応GPSの軌跡はアップしているが、一般登山者は入らないほうが身のためのルートと言える。

刀場川の林道に出る手前は杉林の伐採作業が行われた後で、道が完全に寸断している。
平坦地に降り立った所にはコゴミが沢山生えていて、少し採取して晩のおかずになった。
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林道に出ると烏帽子山(左)と槍ヶ先のピークが並んで見えていた。
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ブユが多くてそれだけが難点だったが、天気に恵まれ爽やかな5月の山を満喫できた一日であった。


GPS軌跡です。
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動画です。




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コメント(18件)

内 容 ニックネーム/日時
行ったことがない山を、写真で楽しませていただきました。
いつか行くならばこの季節ですね。残雪と新緑に花がたくさん。
晴れてすがすがしい(虫がいる?)ようで。
yuji
2012/05/23 20:42
私も大好きな山です。(^^)
刀場川に向かう作業道のお陰で周回を楽しめましたが、今は荒れてますか?
分岐手前の竹藪は良いタケノコが採れますよ。

そうそう鯛金さんと初めて会ったのが槍が先だったのを思い出しました。
みいら
2012/05/23 21:20
飯豊のパノラマかと思ったら神室でしたか。
花がいっぱい、虫もいっぱいは私達と同じでしたね。(笑)
>規模は小さいが朝日連峰の障子ヶ岳に似た山容をしている。
ホント、あそこの大スラブみたいです。
このレポートを読むと神室へ行きたくなってしまいます。
morino
2012/05/23 22:07
yujiさん今晩は。
神室連峰は残雪模様が素晴らしいので行くなら今の時期ですね。
しかしスラブの岩が露出している山はどうしてもブユに悩まされます。
SONE
2012/05/23 22:16
みいらさん今晩は。
この周回コースは好事家向けかもしれませんね(笑)
あの作業道は山慣れない方には無理です。出だしから倒木の山になっていました。
鯛金さんもこんな寂峰がお好みなんでしょうね。
SONE
2012/05/23 22:20
morinoさん今晩は。
絶対空いている山という選択で八森山になってしまいましたよ。
虫だけは閉口しましたが、今のブユは未だ血を吸わないですね。
神室山の避難小屋が再建されましたので、今年は登る人が増えるでしょうね。
SONE
2012/05/23 22:23
神室連峰南部はまだ踏み入れていません。
残雪と萌とのバランスがいいお山ですなぁ〜。
朝から良い天気、今日も青空の薫風ですね。
二口では手足をブユにやられてしまいましたよ。(^o^)
マロ7
2012/05/24 06:34
八森山は秋のキノコの可能性が高そうな山として興味があった山です。
でも、残雪の神室の山々の景観も素晴らしいですね。
みどぽん
2012/05/24 17:50
マロ7さん今晩は。
神室山周辺は登る人が多いですが、八森山は本当に静かな山域ですよ。
景色は最高の一日でしたが、標高が低いので暑かったです。
二口のブユはもう血を吸っていましたか(T_T)
SONE
2012/05/24 18:01
みどぽんさん今晩は。
ほとんど痩せた尾根を登るので、キノコは余り期待できない山ですね。
でも山菜は比較的豊富な山ですよ。
SONE
2012/05/24 18:02
いい山ですね 登ってみたいです 参考のためコースデータほしいです
名取の山好き
2012/06/01 18:13
名取の山好きさん、コメントをいただき有難うございます。
拙ブログではGPSログやコースタイムは記載しない方針ですのでご勘弁お願い申し上げます。
槍ヶ先の下部の分岐を右折する作業道が荒れていて道を失う可能性が高いです。
一般的には車2台で一台をデポするか、親倉見から車道を迂回して車に戻ったほうが間違いありませんよ。
SONE
2012/06/01 21:47
 はじめましてSONEさん♪
いつも素敵なHP見せて頂きたいへん楽しく、参考にさせて頂いてます、
2007年GWにSONEさんと同じコースを八森山を二人で目指しましたが
やはり、市町境凌線でいままで見たことのない雪のデブリ?急斜面の大残雪で
登り断念しました、でも登山口の刀場川の杉林(登山道と反対側)で見た
カタクリの鮮やかなこと♪濃いピンク色と花の大きさには感嘆しました
私もずいぶん山、里のカタクリ見てますが、こんな見事なカタクリは
いまだかつて見たことありません、
今年は、かつて登った火打、小又、神室など登りたいと思っています。
神室の避難小屋は新しくなったそうですね、
東北好きな私が、いまからうずうずしています♪
そよ風
2012/06/03 11:35
そよ風さんコメントをいただき有難うございます。
やはり稜線に出る手前が雪壁になっていると、かなり難しい山に変貌してしまいますね。
あそこで滑落したら間違いなく大怪我しそうな感じです。
今回はカタクリはほぼ終わって、キクザキイチリンソウがメインの花でしたが、花の密度は多いですね。
神室の避難小屋もようやく新築されて、今後は多くの岳人に愛されるでしょうね。
近いうちにまた神室に行ってみたいと思っております。
SONE
2012/06/03 19:05
いつも楽しませて頂いています。
20日槍が先にいました。栗駒山の騒音をさけていきました。ピストンでしたが狙いどうり
静かで味わい深い山歩きが出来ました。かたくりの花の色の濃さに感動しました。26日に神室の避難小屋に初めて行きました。立派になりました。泊まって見たくなりました。水場がもっと近いと申し分ないのですが。
みく
2012/06/03 21:44
みくさんコメント有難うございます。
我々が烏帽子山付近にいた時に槍ヶ先にいる登山者を確認できましたが、その時のお一人だったのでしょうか。
神室連峰も南部の山になると本当に静かな山歩きが楽しめますね。
以前の神室避難小屋は暗い雰囲気の小屋でしたが、そんなに立派になりましたか。
雪がある時の水場は遠くて足場も悪いですよね。
SONE
2012/06/03 22:42
何度登ってもあきない山ですね。 2013-9-24周回してきました。 晴天で鳥海月山栗駒と眺望を楽しみましたが景色に見とれて狭い登山道を踏み外して捻挫でもしたら大変なので慎重に歩きました。槍先からの下り 薬師原の車置き場までの道は5年前に比べて倒木がすごく家内も一緒だったので分岐点から5分の地点で引き返し親倉見へ下がり稲刈りの進む車道を1時間ほど歩きました。
要注意ですね。
タク石巻
2013/09/26 15:46
タク石巻さん今晩は。コメントありがとうございます。
24日は晴天でしたか。今の時期は空気が澄んでいるので鳥海山の展望が見事だったでしょうね。
私の記事にも書いてある通り、薬師原への作業道はほとんど廃道になっていますね。
あの倒木を乗り越えて歩くのは苦労しました。
親倉見から車道を歩くのは大変だったと思います。道を整備して欲しいものですね。
SONE
2013/09/26 18:03

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