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zoom RSS 2012.6.3 虎毛山(秋田・虎毛山地)

<<   作成日時 : 2012/06/06 17:59   >>

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山頂の南東側に3haの広大な高層湿原を持つ山として東北の岳人に愛される虎毛山。雪解けとともにヒナザクラやチングルマ、イワイチョウが咲き誇るそこは雲上のオアシスと呼ばれている。
南岸低気圧の接近でヤマセが吹き太平洋側の天気は曇りベースとなっているが、こんな気圧配置の時は秋田県側の山は晴れる確率が高いため、久しぶりに虎毛山に登ることにした。

【 6/3 虎毛山(1433m) 秋田・虎毛山地 】
登山口〜林道終点〜赤倉沢の橋〜ヒノキアスナロ林〜夫婦桧〜1234m標高点〜虎毛山(往復)

虎毛山に初めて登ったのは今から33年前の10月初旬。
鬼首道路は存在せず、国道108号線:仙秋ラインを越えて登山口まで入った。
赤倉沢に橋はかかっておらず、文字通り渡渉して急な尾根に取りついた。
たどり着いた山頂には誰もおらず、真っ赤な灌木の紅葉と、黄金色に輝く山頂湿原に立って、秀麗な山容を池塘に写した栗駒山を眺めていた。
湿原にはもちろん木道は整備されておらず、湿原末端まで歩いていって春川源頭の急峻な斜面を見下ろしたことを今でも覚えている。

県境のトンネルを抜けると,思った通り秋田県側は晴れていた。
国道から左折して狭い道路を登山口に向かう。
登山口に着いて驚いた。比較的大きな駐車場だが多くの車が駐車していて、かなりな人数の方が登っている様子。
林道の奥1.2kmまで車の進入は可能であるが、こんな状況だと駐車スペースはほとんど期待できないので登山口に車を止めた。

この登山口から赤倉沢に沿って昔、渡渉点と呼ばれた木橋まで4kmの歩きとなる。
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林道の脇には大きく伸びて綿毛を着けたフキノトウが延々続いていた。
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鬼首道路の橋を見上げる。随分高いところを通過しているものだ。
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ウドを少しだけ採りながら赤倉沢沿いの道を遡る。
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従来の林道終点よりも上流に砂防堰堤が作られて、昔とは雰囲気が変わってしまった。
2度目に盛夏に来たときは夏草が茂って、朝露が酷く雨具なしでは歩けなかった事がある。
何処であったか、最初に来た時に大量にコガネタケが生えている場所があり、食べられるキノコと図鑑で知っていたので採ってきて食べたら、不味くてとても喰える代物ではなかった。

やがて右側から多量のデブリが落ちている場所を通過する。
上部は崩壊崖になっている場所だ。
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この先で高齢の地元の方々が山菜を採っていた。
私が普段食べないイタドリやシシウドを鎌で採っている。
イタドリは食べた事があるが、シシウドはどうやって調理するのであろう? 伺えば良かったな・・・

やがて赤倉沢を渡る木橋に着く。昔は靴を脱いで裸足で渡渉した場所だ。
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ここから1234m標高点の稜線分岐まで標高差600mの急登が始まる。
この登山道は秋ノ宮温泉郷の鷹の湯温泉:三代目小山田八兵衛氏が私費を投じて昭和4年から登山道開削に着手。翌昭和5年に一般開放されたものである。

最初は木段が続く根気のいる登りであるが、ヒノキアスナロ林に入ると傾斜が緩くなってくる。
恐らく3月の爆弾低気圧の影響であろうか? 夥しい数のヒノキアスナロがなぎ倒されていて、以前の森閑とした雰囲気が無くなってしまった。

途中で一カ所だけ南側の視界が得られる場所がある。
赤倉沢対岸の1000m程度の宮城・秋田県境尾根が見渡せる。
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標高1000m近くにある夫婦桧
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植生がブナ林に変わると再び急登が始まる。しかし登る効率が良い急登はマスさんも私も大好きだ。
それよりも大量に纏わりつくブユは苦手。休憩した時にアースジェットを噴霧して撃退する。

稜線の1234m標高点で長い急登が終わる。
高松岳への縦走路を偵察に行くが、かなりな薮に覆われていて、現段階での縦走は酷い薮漕ぎに終始するであろう。

ここから山頂までは展望の良い場所が多く、景色を眺めながらのんびり歩く。
北西側には高松岳が素晴らしい山容で見えている。
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手前が前森山。その奥に吹突岳。更に奥には焼石連峰が見えている。
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ここでようやく姿を見せてくれた虎毛山。灌木に覆われた穏やかな山容をしている。
山頂に広大な湿原を有する山とは到底思えない。
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沢の源頭部から高松岳の連山を眺める。
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晴れ渡った空。山に来て良かったと思う瞬間だ。
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山頂が近くなるとサラサドウダンやミネカエデの灌木帯になる。
背後には東北一のヤセ尾根を有する神室連峰が連なっている。
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神室連峰最高峰の小又山(左)と天狗森
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残雪の縞模様が美しい神室連峰主峰:神室山
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ミネザクラが咲いている。
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ムラサキヤシオツツジも随所に咲いていた。
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虎毛山山頂の避難小屋
平成22年11月3日の強風で破壊され使用不能になっていたが、今年6月に解体され、秋には新避難小屋が同じ位置に建築されると言う。
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山頂の三角点から南東側に少し歩くと、お目当ての山頂湿原に出る。
湿原の最上部で20〜30人の登山グループが昼食をとっていた。
休む場所がないので、木道の一番末端まで歩いていってランチにすることにした。

残雪の残る山頂湿原の彼方に優美な山容を見せる栗駒山
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爽やかな風が吹き抜けて、ブユの大群もいなくなった。
栗駒山をバックに記念写真。
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雪解けの流れが小さな池塘を満たしている。
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宮城県境の須金岳には滝雲がかかっていた。
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木道の末端でゆっくり休む。
締めはマスさんお手製の「ウィーン風タルト」。パイ生地の上に紅玉(りんご)が乗った甘すっぱい美味しいケーキだった。
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休んでいる最中に滝雲が無くなって、少しの間だけ須金岳が見えてきた。
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再び山頂に戻ると団体さんが下山せずに残っていた。
この日は2012年の虎毛山の山開きで、団体さんはその参加者と判明。
道理で何時も静かな虎毛山がこの日に限って賑やかな理由が納得できた。
参加者を見ると虎の文字がデザインされた黄色いTシャツを着ている方も数名おられた。
我々は参加者じゃないのに「登頂証明書」をいただく(笑)

帰路は急坂なので早いピッチで赤倉沢まで降りてきた。
沢筋を渡る風が涼しい。

前日が少しハードな山だったので、累積標高差963mのこの山は体力的に手ごろな山であった。
次に登る時は高松岳への縦走の時であろうか。


GPS軌跡です。(クリックで拡大)

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動画です。







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コメント(16件)

内 容 ニックネーム/日時
SONEさんこんばんわ。は〜羨ましい。2日間、山を存分に楽しんだんですね。
3日のお天気は最高でしたね。写真の神室山(岳ではなく)って遭難が多いとネットで見たことあります。
さあ我々も9日不忘山です。今日はこれから週中の作戦会議です!
とむかの
2012/06/06 19:33
とむかのさん今晩は。
3日の虎毛山は前日より楽な行程の山を選びましたよ。
宮城では午前中は天気が芳しくなかった様ですが、秋田は一日晴れていました。
神室山は現段階のとむかのさんでは、ちょっと厳しすぎる山ですね。
日曜日の天気予報は良くならないですね。晴れることを祈っておりましょう。
SONE
2012/06/06 19:41
以前ここの駐車場で車に纏わりついた、緑色のおっきいアブの大群に、ドアを開けられずに閉じ込められた事がありました。画像にもいっぱい纏わりついてきてますねー。小屋の損傷を見て、強風の物凄さを感じました。千秋ラインの無い時の道は、2回ほど通ってますが、大変な道だった事を覚えています。今は快適な道路になりましたね。
87ワ
2012/06/06 20:50
初秋の虎毛山にしか行ったことがありませんが、いい光景ですね。
山頂小屋はいよいよ着工ですね。
旧仙秋ラインは結構通り(30数年前)ましたが山の光景は記憶が残っていません。
マロ7
2012/06/06 21:13
87ワさん今晩は。
原始的な山域なので夏場のアブ大発生時には大変なことになるでしょうね。
山域は違いますが丁岳で同じ目に合っています。
今回はブユでしたが、目や耳、口に纏わりついて閉口しました。
小屋の状態から察するとどこかの窓が開いていた可能性がありますね。
仙秋ラインは難路でしたね。各々の麓に降りるとほっとした覚えがあります。
SONE
2012/06/06 21:48
マロ7さん今晩は。
花の時期には少し早かったですが、残雪模様の高松岳や神室連峰の景観が素晴らしかったです。
山頂小屋が新築されると高松岳までの縦走路が再整備されると期待しております。
昔の仙秋ラインは山菜とキノコの頃は路上駐車が多かったですよ。最近は通行止めが解除されませんね。
SONE
2012/06/06 21:51
山頂の湿原を見に行きたいと以前から思ってる山の一つですが、
長い林道がイマイチだと思ってず〜っと先送りしてましたが、
アブまで出てくるとなるとこりゃなかなか行けない・・・・・。
N家(たけ)
2012/06/06 22:30
N家(たけ)さん今晩は。
夏場は沢筋なのでアブは絶対出るでしょうね。
林道は1km強奥まで車で入れますが、それでも渡渉点まで3kmの歩きが残ります。
行くなら10月初旬の紅葉期がお勧めです。素晴らしい紅葉が見られますよ。
SONE
2012/06/06 22:37
soneさん、今晩は。
10数年前に、登りに行き何が原因だったか、登山口で山は逃げないと
登らずに帰ってしまったことを思い出しました。
未だに登っていないので、悔んでいます。
山歩きは好きなのですが、異常に疲れそうだと思うと、防衛本能が
働いてしまい、5時間内の山行しか受け付けない精神・体力なので、
厳しそうですが、行ってみたくなりました(笑)。

tobusan
2012/06/07 00:41
tobusanおはようございます。
そんなに遠距離の山ではないので登る機会はきっと来ますよ。
現在はショウジョウバカマしか咲いていない山頂湿原でしたが、チングルマが咲くと綺麗でしょうね。
私の登山における自己防衛本能は、息が上がる直前でペースダウンしてしまう事です。
是非一度は登ってみて下さい。あの山域の最高峰なので景色は素晴らしいですよ。
SONE
2012/06/07 06:28
ここは急坂を登って雲上の楽園に飛び出ると嬉しくなりますね。
天気も景色も良く何よりでした。
長いことご無沙汰の山です。今度はいつ行けることやら。(^^)
morino
2012/06/07 12:36
爽やかに晴れて新緑と残雪の残る山肌がとても綺麗です。
登ってみたい山の一つです。
昨年登った栗駒山が懐かしいです。こんな風に見えるんですね〜
ミネザクラやムラサキヤシオツツジも出迎えてくれまだ暑さも感じない最高の登山日和でしたね。
ミニミニ放送局
2012/06/07 14:22
morinoさん今晩は。
久しぶりに訪れましたが、あの湿原は何回見ても感動しますね。
天気に関しては予想通りの晴れでした。
そんなに遠い山じゃないのですけど、意外に足を運ばない山でもありますね。
SONE
2012/06/07 17:39
ミニミニ放送局さん今晩は。
新緑と青空がとても綺麗な山でした。
ここなら栗駒山と同様のアプローチですね。
紅葉シーズンも素晴らしいので是非登ってみてください。
暑さはそれほどでの無かったですが、ブユが多くてそれだけがイマイチでした。
SONE
2012/06/07 17:42
SONEさんおはようございます。アブの攻撃の前に山ヒルと山ダニに食いつかれて今皮膚科の前に並んでます。先週の土曜日に房総の廃道歩きをして昨夜5mm位のダニが胸に食いついているのを発見!ショックです。
翔パパ
2012/06/08 09:35
翔パパさん今晩は。
ヒルとダニの両方に喰われたとは災難でしたね。
千葉の病院でダニに喰われて診療に来る方が稀でしょうね。牙が上手く取れれば心配ないですよ。
しかし房総の山にもダニがおりましたか。すると奴は何処にでもいるという事ですね。
SONE
2012/06/08 17:43

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