東北の山遊び

アクセスカウンタ

zoom RSS 2012.10.7 栗駒山:麝香熊沢(宮城・栗駒山)

<<   作成日時 : 2012/10/11 16:14   >>

ナイス ブログ気持玉 4 / トラックバック 0 / コメント 20

東北随一の紅葉の山:栗駒山はこの時期は沢山の登山者が大挙して訪れる。
余りの人の多さに行くことを躊躇してしまうが、沢からアプローチすれば空いているであろうと思い、湯浜温泉から麝香熊沢を遡行して天馬尾根に抜け、湯浜コースを下る行程を考えた。

【 10/7 栗駒山:麝香熊沢 宮城・栗駒山 】
湯浜温泉駐車場〜母沢〜赤沢出合(右俣が麝香熊沢)〜ゴルジュ〜二俣(右俣に入る)〜滑と小滝が連続〜最後の二俣(左俣に入る)〜4mハング滝〜草原〜(薮漕ぎにて)天馬尾根1390m地点〜御駒ヶ岳〜天狗平〜虚空蔵十字路〜小桧沢湿原〜T字路〜湯浜温泉〜湯浜温泉駐車場

今回は秋田と千葉の山仲間が終結。
秋田組はなんどさん、Yさん、ボーゲンさん、TAKA3さん、千葉からはMt.Raccoさん、Soigaさん。
そしてマスさんとSONEの8人パーティとなった。

集合場所の湯浜温泉駐車場には朝5時過ぎに着いてしまった。Mt.Raccoさんもほぼ同じ時間に集合。
昨晩はかなりな降雨があったので空は曇っている。

秋田組も到着し、初顔合わせの面々の紹介の後に遡行準備を始める。
朝6時に出発。遡行時間は概ね休憩を入れて6時間の予定だ。
帰路は湯浜コースを周回するが、登山道としては長いコースなので、車に戻るのは日没後になる可能性もある。
過去の遡行記録を見ると、山中で一泊しているパーティも多い。

湯浜温泉へ行く山道を下り母沢に降り立つ。
ここにはコンクリートの橋がかかり、ここから遡行開始。長い長いゴーロ歩きが始まる。
画像


途中で右岸から温泉が湧き出しているところを見つけた。
湯気が出ている場所に手を近づけると火傷しそうなほど暑い。
画像


平成20年に発生した岩手・宮城内陸地震の影響か、右岸が大きく崩落している個所を通り過ぎる。
しかし顕著な地震の影響個所はその場所のみであった。

やがて右岸から赤沢が流入。
右俣が本流で、この出合から母沢が麝香熊沢と名前が変わる。
それにしても麝香熊沢とは変わった名前だ。

麝香(じゃこう)は雄のジャコウジカの腹部にある香嚢(ジャコウ腺)から得られる分泌物を乾燥した香料、生薬の一種を指すが、ジャコウジカやジャコウネコ、ジャコウネズミなどの動物は日本には生息していない。
山野の湿地に生えるジャコウソウ(麝香草)なら、この沢にも自生していそうなので、そんなところから付いた名前か?
またこの流域は熊の生息地として有名で、昔はマタギの狩場であったらしい。
この時にも先頭を歩く私は大型の獣が逃げる気配を感じ、その先で強烈な熊臭がした。

赤沢出合からおよそ20分で核心部のゴルジュに出る。
画像


最初の釜は右側からへつって抜けた。しかしその先は夏場なら入水覚悟でへつる事もできそうだが、寒い時期なので左岸から高巻いて越えた。
上の笹藪の中には顕著な高巻き道が存在し、釣り師が入っているものと思われる。

ゴルジュを抜けた先は再びゴーロ歩きが続く。
休憩したところでマスさんがお手製の桜餅(道明寺)をご馳走してくれた。
画像


いい加減ゴーロ歩きに飽きてくる頃に、やっと岩盤の露出した沢筋になる。
画像


沢の傾斜も徐々にきつくなってきて、小さな滝を登る機会も増えた。
画像


S字状のミニゴルジュはお助け紐を出して右岸を高巻く。
画像


Y型の滑が出てきたところが標高950mの二俣。本流は右俣だ。
画像


左俣は滑で流入していて、遡行してみたい衝動に駆られる。
画像


麝香熊沢の遡行はこの二俣から一気に面白くなる。
滑と小滝が連続して続き、全ての滝が直登できるのだ。

最初に8mX10mの滝。フリクションが利いて快適に登れる。
画像


小滝をどんどん越えていくと6mの赤い滝
画像


が続き皆の顔も自然にほころんでくる。
画像


画像


大きな釜を持った少し傾斜がきつい滝が現れた。落差10m弱程度か。右岸から登る。
画像


多少岩場に自信のないメンバーもいたので、この滝はRaccoさんがお助けロープを出した。
画像


その上にも小滝は続く。3+3+3mの連瀑を快適に登る。
画像


幾つの滝を登ったか分からなくなってきた。滑滝がかなり上流まで続く。
画像


周囲が灌木帯になり源頭の気配が濃厚となってきたが、相変わらず滑が続き面白い。
画像


南西方面の視界が開けてきた。鬼首の禿岳方面が見えるが、虎毛山は雲がかかって見えない。
画像


最後の二俣を左に入る。急に沢が細くなりボサが邪魔になるが、未だ水線は顕著に続く。
やがて落差4mのハングした滝が出現。
これを左から巻いて登ると草原に出た。ここで休憩する。
画像


この草原の先もかすかな沢筋を辿るが、土壁のところで水が無くなった。
ここから北側の天馬尾根の登山道まで猛烈な笹藪漕ぎが始まる
(写真はRaccoさん撮影、)
画像


単独の場合はラフに頭から薮にアタックして薮漕ぎするが、この日は女性も含めたメンバー構成なので、左右に笹をさばいて、両足で踏みつけて通路を作りだすと言う行程を繰り返す。
そのため通常30分で薮抜けすると言われているが40分かかって標高1390m地点の登山道に飛びだした。
登山道には中高年の5人組の登山者がいて、突然薮から飛び出してきた我々を驚いて見ていた。

登山道に腰をおろして沢装備を解く。
ここから紅葉見物が待っていると思いきや、いきなりガスがかかってきて視界が閉ざされた。
みるみる間に秣岳が見えなくなってくる。
画像


ハウチワカエデの黄色が美しい。
画像


この日の最高点:御駒ヶ岳の山頂はガスと強風の中で、沢で濡れた身体には寒くて休憩できる状態には無い。
写真も撮らずに通過して天狗平を目指した。
天狗平で少しガスが飛んで紅葉が眺められたが、日の光がないので沈んだ色合いにしか見えない。
画像


天狗平も風が吹き抜けて寒いので湯浜コースに少し入った裸地のところで遅い昼食にした。
この地点から湯浜温泉まで7.5kmもある。約3時間のコースタイムで栗駒山の中でも長い行程のコースである。

最初は松波八里と呼ばれるハイマツと灌木の広がる稜線を下る。
少し下ると雲の下に出て視界が広がってきた。
紅葉しているドウダンの赤が美しい。
画像


正面に紅葉を纏った虚空蔵山が見えてきた。
今回は時間がないので山頂には立ち寄らなかったが、栗駒山南面の大展望が見られる山頂である。
画像


この先は雨水で掘れた歩き難い道となる。深い雨裂を飛び越えるところもあった。
虚空蔵十字路を右折。黄色に色づいた紅葉の中を下って行く。
画像


やがて小桧沢源頭部に広がる草原の中を下る様になる。
左手の小桧沢の滑が魅惑的に見えて、来年遡行してみたいと誰か言っていた。
画像


草原の縁にはエゾオヤマリンドウが今でも咲いている。
画像


草原に日が当たると、草紅葉が金色に輝いた
この付近はキンコウカが多く咲くみたいだ。
画像


一旦草原歩きは途切れるが、その後に池塘のある湿原を通り過ぎる。
やがて灌木帯から低木林、そしてブナの原生林へと下って行く。
途中にある急坂は苔むした石がつるつる滑り、余り下りのピッチが上がらない。
ロープ場を過ぎると、緩傾斜の下りに変わって歩き易くなる。

枯れた木にはナラタケが生えているが、前日の雨でかなり傷んでいて採取できない。
休憩後に歩きだすと道脇の立ち枯れに若いブナハリタケが隙間なく生えていた。早速皆で採取。
画像


湯浜〜世界谷地を結ぶ古道に出会うと、そのT字路を右折する。
丁度この頃に日没を迎えた。しかしブナの広葉樹の中は明るく、あと30分はライト無しで歩けそうな感じである。
画像


午後5時半を過ぎて湯浜温泉・三浦旅館に到着。
ヘッドライトなしで車に戻れるぎりぎりの時間だった。
画像


トータルで12時間弱、距離17kmの山旅が終わる。
日帰りの沢登りとしてはハードな行程であろう。
皆さん怪我なく元気に下山でき、良きメンバーに恵まれとても楽しかった。
次にこのメンバーが集うのは雪山かな?


GPS軌跡です。 クリックで拡大。

画像



動画です。





テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 4
ナイス ナイス
なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い

コメント(20件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは。
日曜日の麝香熊沢では大変お世話になりました。
良い沢、良い紅葉、良いメンバーで無事草鞋を納めることが出来そうです…フエルトシューズですが(^_^;)

次回は雪山でしょうか?その節も宜しくお願い致します。

ちなみに、麝香ですが、昨晩飲み会でご一緒した方の話では、ジャッコが訛った呼び方ではないか?とのこと。
ジャッコとは秋田県内陸部の方言で岩魚の事らしいです。
mt.racco
2012/10/11 18:47
mt.raccoさん今晩は。
遠路遥々お越し下さってありがとうございました。
今年最終の沢はちょっとハードで思い出に残るものとなりましたね。
雪山でもよろしくお願いします。昨年は身内の不幸で雪山にほとんど行けなかったですからね・・・
>ジャッコとは秋田県内陸部の方言で岩魚の事らしいです。
↑なるほどなるほど、これは説得力があるご指摘です。
ゴルジュを越えた先の深みに大きなイワナが沢山いましたよ。
SONE
2012/10/11 19:11
おばんです

待ってました〜報告〜

マスさんのお菓子が美味しゅうございました

手作り菓子をいつも賞味しているSONEさん

とてもウラヤマ〜


ラッコさん

名前の由来はジャッコですか

納得です〜

なんど
2012/10/11 19:33
なんどさん今晩は。
仕事が忙しくて、なかなか記事を書く余裕が生まれずに報告が遅れてしまいました。
それに7日からウェブリブログの状態が不安定で、上手くログインできない状況も記事が遅れた原因です
毎回マスさんには美味しい手作りお菓子をご馳走してもらい感謝感激なんですよ
ジャッコ説は誰でも納得できる沢名由来ですね。そう言えば山形では雑魚のことをザッコと言っておりました。ちょっと語呂が似ていますね。
SONE
2012/10/11 19:54
素晴らしい遡行でしたね。そして紅葉もブナハリダケも楽しめて、なんという贅沢でしょう。
またまた12時間でしたか。相変わらずすごいです。
この沢登りは沢に入ったばかりの私にはハードルが高いようですが、来年は簡単な沢をご案内下さいね。
morino
2012/10/11 21:28
とても綺麗な風景画像ですね。長丁場の沢歩き、さぞや満足の一日だった事と思います。
それにしても笹籔の籔漕ぎはモウレツですね。SONEさんが笹を踏み分けて・・・、優しいですねー。お疲れ様でした。
くまたか
2012/10/11 21:47
morinoさん今晩は。
今回は内容が非常に濃い山行となりました。連休中のたった一日ですが満腹に遊んだ感じです。
足並みが揃ったパーティでしたが、人数が多かったせいもあり12時間弱かかってしまいました。
来年は簡単な沢も計画しておりますのでご一緒しましょうね。
SONE
2012/10/11 22:06
くまたかさん今晩は。
沢での写真は滝ばかり撮影してしまうきらいがありますね(笑)
前半は河原歩きに終始する単調なコースでしたが、後半から一気に内容が濃くなりました。
薮漕ぎの距離は50〜60m程度だったでしょうか。そこで40分かかったので薮の濃さが分かりますね。
後続の方に苦労をかけたく無かったので薮を踏みしめて薮漕ぎしやすくしましたが、こんな時は時間感覚が麻痺してしまうものですね。
SONE
2012/10/11 22:10
おはようございます!
すごく楽しそうな沢があるのですね(^_^)
12時間も・・・うらやましい。
湯浜コースは明日行く予定です。
ナカシィ
2012/10/12 08:48
良い感じですね、とっても。
樹木の紅葉も草紅葉も素敵です。背丈以上の笹藪は更に素敵です。(爆
みいら
2012/10/12 13:50
ナカシィさん今晩は。
難しい滝もなく長時間歩ける楽しい沢でしたよ。
明日、湯浜コースに行かれますか。明日は仕事で山は無理。羨ましいなぁ(笑)
SONE
2012/10/12 17:37
みいらさん今晩は。
混雑する栗駒の中でも異質の空間でしたよ。
ガスであまり紅葉は見られませんでしたが、小桧沢の草原が素晴らしかったです。
久々に気合を入れた薮漕ぎでしたぁ(笑)
SONE
2012/10/12 17:39
んん、孫行事と重なってしまい…。
なかなかの沢でしたね。
小桧沢の草原はいいですねぇ、来年は遡行すか。(^o^)
マロ7
2012/10/12 18:54
マロ7さん今晩は。
ご一緒出来なくて残念でした。歩き甲斐のある沢でしたよ。
小桧沢は横断道から入渓すると平凡な沢歩きになってしまうみたいです。
産女川の上流部を遡行しても面白いかな?と思っております。
SONE
2012/10/12 20:26
おはようございます、SONEさん。
うん???栗駒山からのコメではないですよ〜。実は今朝5時時点で延期を決定!!やはりお天気はイマイチらしく、回復する明日にしました。直前変更です。
凄い山行だわーーー。ホント私の「怖い」はSONEさんの「面白い〜」なんでしょうね(大笑)
とむかの
2012/10/13 09:18
とむかのさん今晩は。
今日の山行の延期は賢明でしたね。鳥海山は初冠雪したそうです。
明日は天気が良さそうで、楽しんできて下さいね。
長く山を登っていると、どんどん深みにはまってしまいます。
面白いのベクトルが難しい方向に振れてしまいますね。
SONE
2012/10/13 18:58
すんなりいけそうな沢でしたね。
藪漕ぎはきついですね。相ノ沢から上がるときに、30cm押して25cm戻されました。
ジッパーが開いてメガネケースが落ちたりしました。
鳥海山は初冠雪ですか。雪も遅れていますね。
yuji
2012/10/13 21:25
ひゃ〜これまた時間も距離もロングでしたね。
さすがにこの時期になると日の短さが気になってきますから、人数の多い場合は要注意ですね。
麝香熊沢_〆(。。)メモメモ…来期の候補のひとつにします。
トラ山
2012/10/13 22:15
yujiさん今晩は。
最後の薮漕ぎを除いて、距離は長いけど難易度の低い沢でした。
相ノ沢は地形図で見ると、登山道を離れているのでかなりな薮漕ぎになるでしょうね。
昨日は遠望した飯豊山も冠雪していたみたいですよ。
SONE
2012/10/15 19:14
トラ山さん今晩は。
今回の遡行は人数が多かったので時間がかかりましたね。
でも帰路は登山道を利用できるので、暗くなったらヘッドランプ点ければ良いを気楽な感じでした。
トラ山さんなら5時間で登山道に抜けられると思いますよ。
SONE
2012/10/15 19:33

コメントする help

ニックネーム
本 文
2012.10.7 栗駒山:麝香熊沢(宮城・栗駒山) 東北の山遊び/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる