東北の山遊び

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zoom RSS 2013.10.14 摩耶山(山形・摩耶山塊)

<<   作成日時 : 2013/10/16 22:26   >>

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昨年に引き続き今年も摩耶山を訪れた。
しかし登路は昨年の西面とは異なり難易度が高い東面の倉沢口からである。
次の週末に岩場の連続するハードな山を予定しているので、その予行演習を兼ねて臨んでみた。

【 10/14 摩耶山(1020m) 山形・摩耶山塊 】
倉沢登山口〜一ノ坂〜二ノ坂〜三ノ坂〜御宝前分岐〜ソリクラコース分岐〜掛図岩〜見晴台〜摩耶沢〜鑓ヶ峰鞍部〜鑓ヶ峰〜鑓ヶ峰〜関川コース合流〜摩耶山〜ブナ休場〜御宝前〜水月神〜摩耶沢〜中道コース合流〜三ノ坂〜二ノ坂〜一ノ坂〜倉沢登山口

摩耶山の標高はたった1020mしかない低山の範疇に入る山である。
しかし日本海から直線距離にして15kmしか離れていないこの山は、冬場に膨大な量の積雪があり、その東面は雪崩による雪蝕地形が顕著で、標高から計り知れない急峻な険しい山容をしている。

今回登った倉沢口は最近のガイドブックでも上級者向けの記載のみで、詳しいガイドは省略されてしまった。
今年9月には死亡事故も発生している死と隣り合わせのコースである。
私もだいぶ前単独で登った時は、摩耶沢にズタズタの残雪が残り通行不能だったため、右岸の草付きを大きく高巻いて乗り切ったことがあるが、シシウドを掴みながらのトラバースは死ぬかと思ったほどであった。
初級レベルでは全く太刀打ちできない難コースであり、入山するときはなめてかからない方が賢明だ。


今回ご一緒するのはmorinoさんマロ7さん、maronnさん、ナカシィさん、そしてマスさんの5名。

以前より格段に整備された倉沢林道を進むと、かなりな台数が駐車できる登山口に着いた。
過去の記憶と全然風景が違うので少し面食らってしまう。
帰宅後にGPSの軌跡を確認したら、林道が砂防ダム工事でより高い位置に付け替えられたようである。
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登山口でメンバーの皆さんに慎重に歩くように注意をする。
出だしはカラマツ林の平坦な道。
右に斜高すると中道コースの尾根筋に着く。
しばらくの間はヒメコマツが林立するヤセ尾根の登りだが危険なところはほとんどない。

二ノ休のところで視界が開けて、目指す摩耶山の全貌が見えてくる。
雪崩に磨かれたスラブが発達した山容はとても1000m足らずの山とは思えない。
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中道コースのロープ場。
ここはまだ序の口。これから先は飽きるほどの難所が連続する。
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狂い咲きのヤマツツジが一輪。
近づくまで紅葉かと思った。
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ソリクラコース分岐のところで休憩。
マスさんお手製の和菓子『錦玉』をいただく。甘さ抑えめでとても上品な和菓子だった。
中に入っているのは金魚とマリモを模したものとの事。
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急な岩場には三連の梯子がかけられていた。
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まだ至る所にエゾリンドウの花が咲いていて目を楽しませてくれる。
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掛図岩に乗っているマスさん。オイオイ危ないよぉ。
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標高を上げていくと中道コースは更に急峻な登りになっていく。
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尾根筋を辿れないところは摩耶沢側を巻きながら登って行く
正面に見える山頂の東面岩壁が凄い迫力で圧し掛かってきた。
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巻き終わって尾根に出ると左手に展望の良い小ピークへの道が新設されていた。
そこで月山や鳥海山、以東岳などを眺めながら休憩する。

そこから少し登ると尾根を外れて右手の摩耶沢に一旦下る。
降り立った摩耶沢は花崗岩質の岩がツルツル滑り非常に登りにくい。
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沢を登りきると小さな鞍部に出る。
ここでザックを置いて空身で鑓ヶ峰を往復する。
途中一か所危ない場所があるので、そこだけロープをフィックスしてパーティの安全を期した。
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中の山とも言われている鑓ヶ峰で絶景を楽しむ面々
摩耶山山頂にいる登山者が皆こっちを見ていた。
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東面が切れ落ちている摩耶山
昨年登った時は紅葉の盛りであったが、今年は少し早すぎたようである。
この日は標高1200mの山が紅葉の最前線だったと思う。
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南側には飯豊連峰がシルエットで遠望できた。
空気が澄んでいるので思いのほか近くに見えた。
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鑓ヶ峰を慎重に下り、鞍部から少し登ると関川コースに合流する。
そこから僅かな距離で摩耶山の山頂に着く。

先ほど登った鑓ヶ峰と鉾ヶ峰が眼下に見えている。
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登ってきた超急峻な中道コースのギザギザ尾根を見下ろす。
凄い高度感だ。
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東側に見える月山
天気に誘われて沢山の登山者が登っていたらしい。
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荒沢ダムと赤見堂岳、高安山、障子ヶ岳方面の山々。
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西側には日本海と粟島が見えていた。

山頂でゆっくり昼食をとる。
西側から数パーティが登ってきた。
最後に皆で揃って記念写真
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下りはソリクラコースを採る。
越沢コース方面に少しだけ北上し、分岐を直進。
下り始めのところから北峰が見えている。
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その奥には初冠雪の鳥海山が凛々しく浮かんでいた。
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北峰の手前から直角にロープで下るのがソリクラコースである。
唐突な分岐の仕方に皆さん驚いていた。
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6人パーティなので皆が1本のロープや鎖にすがって降りるのは危険と判断。
一人づつ降りて、後続にコールしながら降りていくために時間がかかる。

そしてここからは私がトップに立ち、分かりにくいルートファインディングと、悪場の対応を後続に指示する。

途中のトラバース地点で振り返ると、鉾ヶ峰と鑓ヶ峰がまるで猫の耳のように見えていた。
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やがて北峰の東面岩壁のバンドを辿る道になる。
所々で足場が悪いので慎重にトラバースした。
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上を見上げると壮絶な岩場が見える。
以前8月に登ったときに、この付近でシロウマアサツキの群落を見た。
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トラバースが終わった時点から小尾根に向けてロープ場が続く
1本のロープが最長で50mもあったと思う。
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やがて休憩に適したブナ休場に着く。
ここは摩耶沢と鉾ヶ峰、鑓ヶ峰の好展望台になっている。
摩耶沢に突出したインゼル状の駒ヶ森が良く分かる。
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ソリクラコースの看板があるザレ地のところから、左に不確かな道が分岐している。
何の標識もないので初めての人はここが御宝前コースの分岐とは気が付かないであろう。

御宝前コースが摩耶山倉沢口の真骨頂と言える。
直ぐに急な鎖場を降り、その後は足場の極端に悪いトラバースが続く。
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御宝前手前のトラバース箇所が一番の難所であった。
ロープが途切れていて、草を掴んでトラバースしなければならない。
ロープを出すか思案したが、足場を吟味すると問題なく通過できそうなので、後続に伝言ゲームのごとく指示を出して難場を乗り切った。

御宝前はただの岩に切れ込みであったが、どうも岩場の上の大きな洞穴が御宝前であると思った。
その下部は垂直の三連梯子が続く。
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グラグラする手すりに掴まって降りていくと、右手が一気に切れ落ちた水月神へのトラバースに入る。
足場が切ってあるが、最初の一歩が濡れてツルツルなので、ここも注意が必要であった。
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水月神は中道コースから眺めると5段の滝の中段に位置するバンドである。
左手には見上げるほど高い滝が落ちているし、手すりの下は15m程度の滝が落ちている。
しかし修験道の山とは言え、こんな難しい道を昔の行者はどんな苦労をして切り開いたのであろうか?
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ここで少し長めの休憩をとる。
マスさんお手製の和菓子『半錦玉』をいただく。
ポキポキした食感の珍しい和菓子であった。
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水月神からはトラバースがほとんどないので、これまで程苦労しないで下れた。
下った先は摩耶沢に出る。
しかし沢の岩が花崗岩で、少し濡れているところがツルツル滑るので登山靴では大変であった。
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摩耶沢を少し下って、ペンキマークに従って右手の斜面に取り付く。
泥で滑り易い急斜面を登ると中道コースの御宝前分岐に出た。

ここから先の下りは悪路から舗装道路に出たような感覚でどんどん下る。
尾根筋から午後の斜光を受けた以東岳が見えている。
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そして振り返ると、山の端の太陽が隠れて僅かな陽光が差し込む摩耶山が見えていた。
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登山口に皆さん怪我なく戻り、充実した一日が終わった。
帰路は温泉に入り、寒河江市のふく家で味噌ラーメンを食べて満足して帰路に着いた。
次週の良い練習になったと思う。

GPS軌跡です。

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動画です。





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コメント(22件)

内 容 ニックネーム/日時
こんなに面白い山へ連れてって頂きありがとうございました。
猫の耳にも登れ、眺望も名だたる山や日本海も見られ最高でした。
山の醍醐味ぎっしり詰まったいいコース本当に感謝です。
こんな危険な山、今年で体力的にも最後かなぁ・・・なぁ〜んちゃって穂高がまだだよ〜〜
maronn
2013/10/17 00:50
超快晴の中、羨望のルートを辿れて満足や、です。(^^)
このコース、やはり鑓ヶ峰のサプライズが最高でしたね。
さあ、土曜日が迫ってきましたねぇ〜。
マロ7
2013/10/17 06:40
良いお天気で倉沢コースを楽しめて良かったですね。それにしてもガイディングが素晴らしい。私はこのルートを単独以外で登る技術を持っていません。(^^;;;
みいら
2013/10/17 09:29
行ってみたいと願っていた摩耶山へ行けて、燃え尽き症候群です。
ただの疲れと筋肉痛?(^_^;)  
アドバイスをいただきながら無傷で無事に下山でき
楽しい山行となったのもSONEさんとみなさんのおかげです。
ありがとうございました。
ナカシィ
2013/10/17 09:44
maronnさん今晩は。
変化に富んでいて面白かったでしょ。
猫の耳は絶対に外せませんよね。
穂高が目標ですか。一般ルートなら全然問題なうでしょうね。
SONE
2013/10/17 18:56
マロ7さん今晩は。
穏やかに晴れて最高の山になりましたね。
鑓ヶ峰と水月神をセットで完璧な山行になったと思います。
土曜日は天気が良さそうで楽しみですね。
SONE
2013/10/17 18:58
みいらさん今晩は。
雨が降ったり、降りそうなときは入山できないコースですよね。
危ない局面ではホールドとスタンスを全て指示た上で歩いてもらいました。
SONE
2013/10/17 19:00
ナカシィさん今晩は。
まだまだ燃え尽きるには早いですよぉ。
筋肉痛は筋肉を増強する証ですから、たまにそんな山行も必要ですね。
伝言ゲームでのアドバイスでしたから、一番後の方に伝わったかは分かりませんが、怪我なく終えて何よりでした。
SONE
2013/10/17 19:02
おばんです。初めて書き込ませて頂きます。ソリクラで道を譲って頂いた、たーぼと申します。
皆さんをお待たせしているのが申し訳無く、しっかりお礼も申し上げず急いでスライドしてしまい、
失礼致しました、また、ありがとう御座いました。

こちらのブログは4〜5年位前からのファンで、ほとんどの記事を読ませて頂いてますし。
自分の山行の参考にさせて頂き、先週も今回のウォーミングアップに甑山のフル縦走をしました。

この山もやはり、地形図のルートとGPSとは大分開きが有るのですね。

最後に一つだけ質問させて下さい。
尊敬している、SONEさんの山のキャリアを教えて頂ければ幸いです。
長レス重ねて失礼致しました。
たーぼ
2013/10/17 20:17
たーぼさん初めまして。
拙ブログをご贔屓願いましてありがとうございます。
スライドした場所は足場が悪かったので、お互いにお顔も見られない状況でしたね。
甑山の縦走はちょうど良い予行演習になったと思います。
確かにソリクラコースは地形図とかなり違ったルート採りになっています。
地図を作成した国土地理院でも複雑なルートを現しにくかったのでしょうね。
私の山のキャリアは誇れるものではなく、39年前の山岳部から始まりました。
その後は少しだけ登らない時期がありましたが、ほとんど単独で登っていましたよ。
特に宮城の山は500座以上登っています。
でもほとんどの山が藪漕ぎの連続で、藪しか記憶に残らない山行が多かったので、途中でそれ以上に宮城の山を目指すのは止めにしました。
SONE
2013/10/17 21:36
お世話様でした。
お蔭様で倉沢コースを歩くことができたばかりか、まさかの鑓ガ峰まで登れて感無量です。
水月神のエピソードは高度感に震えながらも笑ってしまいましたよ。剛毅な人もいるものですねー。
今週もよろしくお願いいたします。(ブルブル…武者震い)
morino
2013/10/17 23:21
morinoさんおはようございます。
怖いながらも面白い山だったでしょう。
山の総合力が試される山ですよね。
夏の暑い時期でしたので、身体をどうしても冷やさないとしんどかったと思いますよ(笑)
明日は晴れの予報が曇りになってしまいましたね。でも何とか雨は降らないようです。
SONE
2013/10/18 07:41
噂には聞いてましたが、なかなか楽しそうなコースですね。

中道コースを登りに使う方が楽しいのですね。参考にさせていただきます。
NYAA
2013/10/21 04:47
NYAAさん今晩は。
東北では珍しく岩場の登りが満喫できるコースですよ。
御宝前コースは以前より道が荒れていて難しくなっていました。
こちらを登りに採り、下りは中道コースの方が危険度は低くなりますよ。
SONE
2013/10/21 16:05
19日に越沢口からですが行って、鑓ヶ峰も踏んできました。思ったよりしっかりした踏み跡でしたが、さすがに下りはおっかなかったです。沢が奇麗だし、ブナ林もしかり、いい山の紹介ありがとうございました。
ハタノ
2013/10/22 06:20
摩耶山は、噂以上の急峻な山ですね。
険しい登りが次々と出てきて、標高1000m.とは思えない山だそうですね。
なので挑戦してみたくなります。来年の山開きに参加しようかと思いますが、
自己申告で登らせてもらえるものか分かりませんけど、だめもとで、行ってみようと
思います。
ジャンダルムや大キレット越えはあるのですが、力のある二人にリードされての経験です。

越沢口のツアーが、明後日(24日)あるのですが、用事ができてしまい、参加できず、
残念に思っていました。でも、台風の動きが気になりますね。
momo
2013/10/22 09:28
こんにちは。
写真、コメント読み進む内に緊張してしまいました。
MORINOBUNA
2013/10/22 09:57
ハタノさん今晩は。
19日は天気に恵まれて最高の登山日和だったでしょうね。
鑓ヶ峰は昨年は超危険な山でしたが、今年は崩れている右側の藪が刈られて登りやすくなっていました。
今度は是非倉沢コースにチャレンジしてくださいね。同じ山とは思えませんよ。
SONE
2013/10/22 18:39
momoさん今晩は。
ガイドブックに上級者向けと書かれているのが嘘じゃない山なんですよ。
そんな山に慣れた方が同行すれば歩けるでしょが、それでも気の緩みが事故につながるコースです。
山開きの時が一番登りやすいと地元の山仲間も言っておりました。
越沢口は現在月山新道が朝6時まで通行止めなので、とても行きにくい山になっていますね。
台風が接近しているので週末の山は大荒れになりそうです。
SONE
2013/10/22 18:43
MORINOBUNAさん今晩は。
翌週もっとハードな山を予定しているのですが、その予行演習として最適な山でした。
でも登山道の整備度では摩耶山の方が劣っていて、ルートを読む力が必要でした。
SONE
2013/10/22 18:47
このコース私の憧れのコースで何時か絶対行ってみたいと思っていたんですが、以前遭難した人の話を聞いてからは、おっかなくてびびっています。
でも、本当に凄い山ですね〜
でも、行きたいな〜

いつ見てもマスさんの手製のお菓子美味しそうですね〜
トシヒコ
2013/10/25 17:41
トシヒコさん今晩は。
今年も遭難者がでたらしく、山形県ではトップクラスの難しいコースに変わりはありませんね。
でも慎重に行動すればトシヒコさんなら登れると思いますよ。
でも今年は27日に鎖とロープを撤去してしまうので、挑戦されるなら来年でしょうね。
山開きの時が一番タイミング的にイイそうです。
マスさんのお菓子は毎度絶品ですよ。なかなかご一緒できる機会がないですね。
SONE
2013/10/25 17:56

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2013.10.14 摩耶山(山形・摩耶山塊) 東北の山遊び/BIGLOBEウェブリブログ
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