東北の山遊び

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zoom RSS 2013.12.1 木幡山から福沢羽山(福島・阿武隈山地)

<<   作成日時 : 2013/12/06 17:44   >>

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昨年に引き続き、今年も木幡の幡祭りを見に行った。
今年はお祭りの午後の部を見るのが目的のため、午前中は木幡山から福沢羽山を歩いてきた。

【 12/1 木幡山(666m)から福沢羽山(608m) 福島・阿武隈山地 】
一の鳥居近くの駐車場〜池ノ坊〜林道桜畑木幡山線〜隠津島神社参道入り口〜見晴台〜木幡の大杉〜銅鐘〜木幡山経塚群〜木幡山福沢羽山〜羽山神社(往復)

国指定重要無形民俗文化財に指定されている木幡の幡祭りは、950年の歴史と伝統を誇るお祭りである。
1055年の前九年の役のおり、源の軍勢が戦いに敗れて、わずか数騎で木幡山に立て籠もった。
その夜に一夜にして全山が雪で白くなった様を見て、追ってきた安倍の軍勢が源氏の白旗と見間違って敗走した故事が現在の幡祭りとして伝承されている。


昨年は出立式から一の鳥居までの午前中のイベントを観賞したが、その時に来年は是非お祭りの後半を見に来て欲しいと婦人会の皆さまに勧められていた。
そこで午前中は陽だまりハイキングを楽しみ、午後から幡祭りを見る計画で出かけた。

今回ご一緒したのはmorinoさんとmaronnさん。
マスさんは残念ながら不参加となった。

一の鳥居の下のある駐車場に車を止める。
昨年は積雪がある底冷えする陽気だったが、今年は晴れて風もほとんどなく穏やかな天気になった。

一の鳥居を潜って木幡山を目指す。
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初冬の山里の原風景を感じさせる柿の実。
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看板に導かれて歩いていたら、池ノ坊から林道桜畑木幡山線を通る距離があるルートを歩いてしまった。
隠津島神社の道標は車用に設置されているものだった。

遠回りして隠津島神社の参道入り口に着く。
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石段を少し登ると左手に見晴台がある。
ここからの展望は安達太良山が一望できるが、残念ながら上部に雲がかかっていた。
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木幡の大杉は素晴らしい巨木であった。
推定樹齢700年、樹高20m、根元周囲は16mで天然記念物に指定されている。
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銅鐘を突いてみた。厳かな感じのする音色であった。
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ここから先は階段の続く疲れる登りとなる。
以前は踏み跡程度の山道であったが、その後に整備されて登りやすくなった。

頂稜に出ると木幡山の経塚群がある。
12世紀の経塚と言われ、東西に6基の経塚群が並んでいるが、一番手前の経塚以外は目立たない。
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北に僅かの距離で木幡山山頂に着く。
アカマツの植林地で展望がなく、三角点以外は見る価値のない山頂である。
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福沢羽山は木幡山から北へ500mの距離。
枝打ちされた杉の植林地を歩いていくと気持ち良い雑木林にでる。

西側の展望が開けた場所があり、ウメモドキの赤い実が一際目立っていた。
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ピンクのマユミの実も見つけた。
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枯葉をガサガサと踏みしめながら羽山神社へ向かう
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川俣町を見下ろせる地に祀られた羽山神社
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羽山神社の広場からは北側から西側にかけての大展望が広がる。
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周辺の山々で一番目立つのは女神山だ。
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UFOが見られると言われるピラミダルな山容の千貫森
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羽山神社で休憩後、再び往路を戻る。
福沢羽山山頂から木幡山を望む。
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隠津島神社から参宿所までは旧参拝道を通ってくだった。


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幡祭りの堂社の面々が休憩している参宿所(治家公園)の横を通って車に戻る。
近くのベンチに腰掛けて昼食をとった。

ザックを車に置いてカメラだけ持って木幡の幡祭りの後半戦を見に行く。
参宿所(治家公園)では舞台が設置されお笑い芸人が何かをやっていたが、それはほとんど興味がなかった。

そして幡行列が再び出立。
町道から池ノ坊、林道桜畑木幡山線を通り、東小屋から山道に入る。
急坂を登って鷹取場、そして胎内くぐり岩から羽山神社、最後に隠津島神社の本殿に至る約4kmの道のりである。

初冬の阿武隈を五反幡の艶やかな色彩が練り歩く。
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幡行列のルートは遠回りになるので、我々は参宿所から二の鳥居を潜って旧参道を利用して先回りする。
林道に出ると木幡山一帯の岩肌に彫刻された三十三観音の一部が見られた。
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隠津島神社の第二駐車場で幡行列を待っていると、幡祭りの実行委員の方と話ができた。
ここで権立を追ったほうが良いとアドバイスを受ける。
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幡祭りは幡行列が有名だが、もう一つ重要な役割を成すものに『羽山籠り』と、成人の儀式として『胎内くぐり』がある。
幡祭りに初めて参加するものは権立と呼ばれ、衣装は花模様の襦袢か赤地の着物である。
そして男根を象った太刀と袈裟を身に付けている。
祭りの後半はこの権立の成人の儀式が中心となる。



東小屋と呼ばれる休憩地点からブル道っぽい山道に入る。
ここで権立一行は幡行列と離れ先行するのである。

幡行列は五反幡を丸めて歩く。
山道では木々に幡が引っかかって歩けないらしい。

昔、二本松藩主の鷹狩りの場であったとされる鷹取場に着く。
ここからの展望は素晴らしく、脊梁山脈が見えるときには那須連峰から安達太良山、そして吾妻連峰が一望できる。

東側には昨年登った口太山が見えている。
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北西側には木幡山が近い。
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景色を眺めながら待っていると、権立の一行が鷹取場まで登ってきた。
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大将、総大将、権立、法螺貝、神主が勢ぞろい。
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この先、頂稜から左に折れて急坂を下っていくと羽山神社に着く。
氏子さんに聞いたら胎内くぐり岩は神社の更に下にあるとの事。

花崗岩の岩場が散在する急斜面の下に件の胎内くぐり岩があった。

権立の3人は大将の指示で太刀と袈裟を胎内くぐり岩の根本に納める。
そして権立一人ずつ小銭を咥えて岩の割れ目を潜り、小銭を落として、それを手で拾う。
この小銭は羽山神社参拝の前に、粥小屋で氏子に小銭を私、乳(粥)をご馳走になる。
この儀式を食い初めと言う。

くぐり岩の前に立ち、そこから岩場の上部に立った総大将と、下にいる大将の間で立ち問答が始まる。
この儀式を権立よばりと言う。
動画では少し聞き取りにくいが、総大将の問答は『当年の当年のおいた御前、権立の名をなんと申す』を繰り返している。

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再び羽山神社に戻ると羽山神社参拝の儀式が始まる。
参拝の際の拝み方が変わっていて、最初は神社に背を向けて拝む『背拝み』。
これは母親に抱かれた赤ちゃんの頃の格好を模している。
次に左側を向いて拝む『横拝み』。
これは2歳児の頃、母に横抱きされて参拝する様を現している。
最後に正面を向いて拝む『正面拝み』で一人前の男になったとされる。

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権立の成人の儀式が終わったあとは、再び頂稜まで登り返して隠津島神社に向かう。
権立の一行の足の速さには驚いた。登山をやっていない方だと付いていくのが大変な速度である。

鞍部から左に巻き下って行くと隠津島神社の三重塔の前に出た。
この三重塔は室町時代に建立され、伊達政宗の兵火によって全山が炎上した際も残った建物である。
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多くのカメラマンが待機している石段を登ると木幡山隠津島神社の本殿に着く。
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石段を駆け上ってくる幡行列を見て、本殿に参拝後、万歳三唱で幡祭りの一切が終了する。
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帰りの道が混みあいそうなので、一足先に駐車地点までくだり帰路についた。
現在も息づく平安絵巻を堪能して、夕闇せまる木幡山を後にした。

GPS軌跡です。(青線が幡行列。)

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動画です。




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コメント(8件)

内 容 ニックネーム/日時
お世話様でした。
いやー、良いお祭りでしたねー。
もともとは修験道、成人儀礼、養蚕神事などが前九年の役と結びつけた祭りのようですが、素晴らしいお祭りです。
こうした祭りは大事にしたいものですね。
山もノンビリできて良い山でした。
morino
2013/12/06 20:49
隠津島神社の本殿は立派ですねぇ。
今回、お昼のご馳走はいただけませんでしたかな。(^^;)
天気も良くて最高でしたね。
マロ7
2013/12/06 20:59
morinoさん今晩は。
予想以上にお祭りの後半戦は面白かったですね。
重要無形民俗文化財に指定されているだけあって、歴史を感じさせるお祭りでした。
山と祭りを組み合わせるとより思い出が深くなりますよね。
SONE
2013/12/06 21:01
マロ7さん今晩は。
隠津島神社の本殿はかなり急な石段を登らなければたどり着きませんので、お年寄りには厳しい神社ですよ。
例のお昼の場所は遠すぎるので行けませんでした。
寒いときに一日お祭りに付き合うのは厳しいですが、小春日和で快適でしたよ。
SONE
2013/12/06 21:04
めいっぱい楽しんだ一日でしたね〜
お祭りが完結し、より楽しめたお祭りでした。
みんなに見せたかったね〜マスさんおやつ美味しかったよ!ごちそうさまでした。
何度も行ったり来たりして結構疲れました。お誘い運転して頂きありがとうございました。
maronn
2013/12/07 10:59
maronnさんこんにちは。
お祭り後半は面白くないと思っていましたが、後半を見ないと行った甲斐がないのが良く分かりました。
昨年一緒だった皆さんにも是非見せたかったですね。
この日は距離12km、標高差900mも歩きましたよ。でかい山の一山分なので疲れましたね。
SONE
2013/12/07 11:31
この山は、福沢羽山周辺は雰囲気が良かったですが、他は植林が多いのが、惜しいところです。

まあ、三重塔や神社など、歴史を感じさせるところが魅力でしょうか。

山としては、口太山は良かったですね。急斜面のヤセ尾根下りが、非常に楽しかったです。
NYAA
2013/12/25 03:05
NYAAさん今晩は。
昨年は口太山とセットで登ったので、今年は必然的に木幡山とセットになりました。
山頂は植林されて雰囲気はあまり良くないですよね。
SONE
2013/12/25 22:21

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