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zoom RSS 2014.3.28 大森山(山形・翁山塊)

<<   作成日時 : 2014/04/02 00:51   >>

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坂本さんの著書『山形百山』は愛読書の一冊であるが、この本の中で六座が未登になっている。
今回は未登の一座:最上町にある大森山を狙った。

【 3/28 大森山(897m) 山形・翁山塊 】
赤倉温泉スキー場〜郡境尾根〜840m峰〜850m峰〜大森山(往復)

神室連峰と船形連峰の間に翁山を最高峰とした山塊がある。
登山道が整備されているのは翁山と二ツ森のみで、他の山々は夏道のない不遇な山が連なっている。
大森山は赤倉温泉スキー場から荒沢を隔てて対峙する円形の山容をした目立つ山で、翁山塊第二の標高を持っている。
以前の地形図には荒沢側から破線の道の記載があったが、現在その破線は消えており、雪を利用して登る以外に登頂の方法がない山となっている。

この山は赤倉温泉スキー場のリフトを利用して、荒沢を大きくU字型に巻いて登るのが距離は遠いが一番確実に山頂に立てるルートだと思う。
しかし地形図を読むと、かなり細かなアップダウンがあり、840m峰付近は尾根が痩せていて山スキーには向かない山と想像できた。
そこで今回はカンジキを利用して登るつもりである。

赤倉温泉スキー場のリフト売り場で徒歩のリフト利用の可否を確認したらOKとの事。
但し帰路はゲレンデの非圧雪バーンを歩いて降りるように注意された。

ゲレンデトップまで二基のリフトを乗り継ぐ。リフト代金は400円。
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スキーアルペン競技のスタートハウスの横でカンジキを履く。
試しにツボ足で少し歩いてみたら、40cm以上潜る湿ったザラメであった。

小さなアップダウンが続くなだらかな尾根歩きの末に664m標高点に着く。
ここまで僅かにスキーのトレース跡が残されていた。

標高点から先は雪庇の張り出した急登に変わる。
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標高770m地点で郡境尾根と合流する。
この地点から先はガスの中を歩くようになる。
視界は一番見えない時で20m程度。時折50mほど視界が利くときもあった。

この日の天気予報は東北一円で晴れの予報であったが、どうも弱い寒気が入ったようで、地表の暖かい空気が上昇気流となって稜線以上に雲を沸かせているようだ。
あわよくば昼頃には晴れてくるのでは、と淡い期待を抱きながら歩く。

尾根上の雪が消えた場所を確認しても、今回登った尾根には夏道は一切存在していないようだ。
しかも赤布やテープの類は皆無なので、地図読みが完璧に出来る方以外の登山は難しい。

雪堤を登っていると、ぼんやりと雪庇が崩壊している様が見えてきた。
ちょうど840m峰の手前である。
ここは西側に逃げて通過した。

840m峰の下りがガスで見えないので分かりにくい。
GPSと地形図を見比べて下る方向を確認した。

その先は尾根が広くなり、雪庇の割れに注意することもなくなる。
850m峰の手前で再びGPSを確認。ぼんやり見えている左手の雪原を下って行くと、そこには幽玄のブナ林が待っていた。
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幅が50mはありそうな雪原が広がる810m峰をとぼとぼ歩いて行くと、大森山の基部に着いた。
一段急斜面を登り、その先にはスキー場を思わせる急な雪の斜面が山頂まで続いていた。
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ガスが去来して展望皆無の大森山山頂に歩き始めてから2時間で到着。
山頂の真ん中に鉄製の円筒のポールが立っている。
何のためのポールかは不明。
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風を避けて東側に少し降りたところでカップ麺とおにぎりの昼食をとる。
今回は単独で話し相手もいないし、視界も利かないので侘しい休憩となった。

晴れることを期待して30分山頂に滞在したが、結局ガスは飛ばず、諦めて下り始めた。
しかしこの頃から風でガスが飛び始め、登ってきたルートが見下ろせた
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山頂の基部まで降りてくると少しの時間だけ日の光が差し込んだ。
振り返ってみると青空の下に山頂が見えていた
画像


このまま天候が好転するかと喜んでいたら、再び山頂はガスの中に姿を消した。
850m峰は登らないで鞍部のブナの森を大きく右手にトラバースして往路の登路に合流する。

840m峰に登り返すとまたガスが飛び始めて視界が利いてきた。
往路には見られなかった雪庇崩壊の現場を間近に見られた。
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840mから少し下った地点で完全にガスが飛んで、次第に周囲の山々の景色が見えてきた。
下からみた840m峰は鋭峰に見えている。
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上の写真を撮影した場所で10分程度待っていたら、終に大森山の全貌が姿を現した。
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郡境尾根から離れる地点で赤倉温泉スキー場のトップに続く尾根筋が確認できた。
この時の時刻は午後1時半。思った以上に天気の回復が遅れた。
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下ってきた雪庇の張り出す尾根を振り返る。
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622mの山頂近くの樹林帯を歩いていると、突然雪穴に胸まで落ちてしまった。
木の傍を歩いていた訳ではなく、雪庇のクラックでもない場所である。
足が地面につかない深さの雪穴なので、しばらくシタバタして脱出を試みていたら、左足が攣ってしまった。
何とか腕力で穴から抜け出したが、攣った筋肉をもみほぐすのに時間がかかった。
穴の深さを確認したら目測で3mもあった。

スキー場近くまで戻って大森山と840m峰を眺める。
画像


ゲレンデトップから往復で8km。
雪が湿って柔らかく、急登ではヒザまで潜るので一人のラッセルは大変であった。
視界が良い日には神室連峰と翁山の素晴らしい展望が広がる山頂であったらしい。
もう一度晴れている時に来なければいけない山になってしまった。

GPS軌跡です。

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動画です。





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コメント(10件)

内 容 ニックネーム/日時
うーん、なだらかでいい尾根だなあ(笑)リフトを使って楽ちんスノーシューなんていいですね。赤倉温泉スキー場は、大会で一度だけ行ったことがあります。

でも、やっぱりツリーホール、クラック、クレバスは怖いなあ。まあ、ダイナミックな景色が見られる場所ほど、危険性も高いわけで・・・。

NYAA
2014/04/02 18:59
NYAAさん今晩は。
840m峰付近だけヤセ尾根で注意が必要ですが、他の場所は大きな雪堤を歩けて快適でしたよ。
このロコスキー場までいらした事があるんですか。
確かにこのスキー場は競技を何時も行っている印象がありますね。
単独の場合はクレバスや雪穴に落ちるのが一番怖いですね。今回の雪穴は樹林帯の真ん中に開いていましたよ。
SONE
2014/04/02 19:13
激渋の山でしたね。
しかし、樹林帯でのヒドンクレバスとは怖いですね。無事で何よりでした。
morino
2014/04/02 20:54
morinoさん今晩は。
晴れなかったので印象はイマイチの山でしたが、次に訪れる時にはここから翁山まで往復したいです。
木の傍の雪穴なら予想も付きますが、木々の中間で隠れた穴があったのは初めてでした。
完全に落ちたら這い出すのに苦労したと思います。
SONE
2014/04/02 22:13
神室連峰と翁山の素晴らしい展望が広がる山頂ならばヨダレが出ますね。
リフトプラスでスノーシューはこれもいい。
山刀伐峠の東側だったんですね。
マロ7
2014/04/03 07:04
マロ7さん今晩は。
晴れて遠望が利く日に登ったら最高の山でしょうね。
リフトにツボ足で載せてくれるのもイイです。
山刀伐峠から翁山を往復する方もいるようです。
SONE
2014/04/03 19:12
穴に落ちた時、園芸用の移植ごてなど、小さなスコップを取り出して使えば、脱出の役に立つでしょうか?
NYAA
2014/04/03 21:45
NYAAさん今晩は。
今回は腕力で何とか脱出できましたが、本当はピッケルを持参したほうが良いでしょうね。
それなら足場を作れますし、雪面に突き刺して身体を持ち上げることも可能です。
ピッケルがない場合はストックを限界まで突き刺して手がかりにした事もありました。
SONE
2014/04/03 22:26
はじめまして。仙台在住の東風(こち)と申します。
葉山・畑への除雪状況はどうかなと思い検索してみましたら、たまたま貴ブログの「葉山」の記事…。記事は前にも読んだ記憶はありますが、そのときにSONEさんと最初にお話ししたのが私かも…しれませんね。ほとんど山スキー限定での参加ですが、いちおうM山岳会の会員です。
私もこの大森山には相方を変えて2度スキーで登っています。リフトは使えませんでしたから、4月に入ってからだったと思います。荒沢と大穴沢の間の除雪終点に車1台をデポしてやりました。1度目は割と緩やかな真東の尾根を降りました。2回目は北北東の尾根でしたが急傾斜に加え立木が混んでいてイマイチでした。
そういえば、畑から葉山に仲間と登っているとき、1人だけワカンの人がいて、列の真ん中を歩いていて、突然姿を消したことがあります。最後尾だったら…気がつかなかったかも…。ゾッとします。スキーだから安全、というわけでもないんですが…。
では。
東風
2014/04/05 14:49
東風さん初めまして。コメントありがとうございます。
あの時にM山岳会の方々っとお会いしましたが、その時に東風さんにもお会いしていたのですね。
昨年の秋に葉山の畑コースから登った時は田代経由でしかアプローチできませんでした。
夏の豪雨で道が決壊したそうです。
今回大森山に登ってみて東尾根がスキー向きと感じていました。
かなり下部までブナ林が繋がっているようですね。
北北東の尾根は下から見ると良い感じですが、藪っぽかったですか。
カンジキの場合はスキーと違って雪穴に落ち込みやすいですね。
急に足元がなくなる感じでストンと落ちてしまいました。
登りで歩いたトレースと同じ場所を歩いていましたが、単独の場合にはより注意が必要ですね。
SONE
2014/04/05 19:25

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2014.3.28 大森山(山形・翁山塊) 東北の山遊び/BIGLOBEウェブリブログ
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